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醸造所経営を学ぶ一日

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グランクリュウォ-キングのガイドの内容はあまり大したことはなかった。お客さんにエルステラーゲと呼ばれるグランクリュワインが収穫出来る特許地所を歩いて貰って少しでも馴染んでもらおうという主旨であるようだ。だから参加料39ユーロが高いと思うかどうかは人によるだろう。

食事は二種類のスープとパンで、食前酒は二種類の2008年産カビネットクラスのウンゲホイヤー辛口とライインヘーレの半辛口であるから、幸運にも強い陽射しの中の段々畑で食事出来た手間を弾めるぐらいか。しかしカボチャスープもジャガイモのそれも下手なレストラン以上に結構良かった。特に前者はこれで海老が入っていたらなーと方々から声が上がるほど高級であった。

地所ペッヒシュタインで試飲したのは、2008年産のそれとイェズイーテンガルテンに2007年産のアウスレーゼであった。最後のそれは一年経っていて見直した。酸は弱いが、甘みが大変清潔なものであった。

出発点でもあり終着点でもあった地所ホーヘンモルゲンで試飲したのは2007年産のそれと、2008年産のグランクリュにアウスレーゼの三種類であった。

摘み取りは殆ど終えていて、TBAを含めて順調に収穫されたようだった。個人的に関心があったカルクーフェンの事情は、どうも収穫量が落ちてきてやはり2007年産では他のグランクリュよりは水準が落ちていていたようだ。結局、人工的に南へ傾斜づけられたその地所は乾燥する積み上げられた石灰を含む黄土などの土壌であり、十分に土壌が潤沢でないといけないようだ。2009年産は収穫できたようなので堆肥を入れた成果を待ちたい。

イェーズイテンガルテンがノイシュタットの修道所の所有のあとバッサーマン・ヨルダンの独占地所であったと知って意外であったが、なるほどフォン・ブールのそれよりも良い場所を持っている。ついでにイェズイテンガルテンを神戸ビーフのスキヤキに薦めておいたので何れこの取り合わせは一般的になるだろう。

キルヘンシュトゥックも土壌改良として黒い玄武岩を撒いた話は興味深かったが、フロインドシュトックのアインツェルラーゲへの返り咲きもあるかも知れない。兎に角言及しておいたので可能性はなくはないだろう。一度マイスターとも直談判する必要がある。現在はプローブスと呼ばれるキュヴェーやグーツヴァインに混ぜられているという。それに比べてウンゲホイヤーの扱いはさらに難しそうである。

ISOは、瓶詰めから販売までの経過のマネージメントであり全く生産や農業には関係ないようだ。そして、ビオでもなく、ビオデュナミでもない古典的な農業でも野路菊茶など使って黴対策にあたっていると聞いて面白いと思った。胴と亜硫酸の使用は寧ろビオデュナミのもので、メリケン粉など様々な方法が試されているというのが大変興味深い。

朝は土砂降りに降っていた雨にも濡れることなく楽しめたのはとてもよかった。また一つワイン醸造所経営を学んだ紅葉の始まりの一日であった。醸造所経営を学ぶ一日_d0127795_6461176.jpg



参照:
バッサーマン・ヨルダン カルコーフェン トロッケン 2007 (ワイン大好き~ラブワインな日々~)
八割ほどは、本当かな 2009-10-10 | ワイン
同じ過ちを繰り返す危険 2009-10-08 | アウトドーア・環境
by pfaelzerwein | 2009-10-11 03:31 | 料理 | Trackback
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