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必要悪の民主的行動の正統性

平和賞受賞時のオバマ大統領演説が話題になっているようだが、あまり関心は無くそれを聞いていない。そもそも大統領は平和運動家でもなんでもないので演説主旨は最初から分かっている。しかし、選考委員の中には失望したものもいるようで、その賞の如何わしさすらが強調される。

そもそもイラク戦争にしてもその見切り発車の手続きが拙かったのであって、フセイン政権への圧力や武力の行使自体には全く問題がなかった。あまりにも子ブッシュ政権が幼稚で稚拙な政策しか執れなかったのが悪かったのであって、フセイン王政やタリバンは、大統領が主張するように武力を用いても取り去る必要があるだけの悪質なものである事は間違いない。「ヒットラー政権を見逃したために無駄に人命を奪った」ことからすれば、自らを顧みず起こるべき危険を取り除く行為は必要であるに違いない。

そして更に言及しているように、敵がどのような手段を使おうが、拷問などの人道に反する行為はしてはならず、ジュネーヴ協定を尊重するとする立場は正しい。その一貫として、通常兵器を越える非人道的な武器の使用を根絶して行くことが肝要である。但し現実には敵がいる限り本当に実施できるかは不明である。その証拠に中共の核武装ですら排除できるかどうか疑わしい。

非人道的な軍事行為は、たとえ望まなく発生することは、アフガニスタンでのドイツ国防軍の誤射で証明された。それも秘密精鋭部隊がその行動に関わっていたことが判明して、その行動自体がかなり「危ない軍事行動」であったことが明らかになった。効果的な軍事行動とは、そうした非人道的な行動を自ずから含むことを認識すべきであろう。

要は活発な民主的な議論がなされることで正統性が確保出来るのだが、その意味からオバマ大統領の基本姿勢は、内政における必要悪の死刑を認めているのと全く同じように、世界秩序においても同じ必要悪を示しているに過ぎない。

EADS社の大型軍需輸送機A400が処女飛行に成功した。戦車やヘリコプターなどの大型物資や落下傘部隊などを大量に遠くに輸送出来るようだ。プロペラが付いていて、砂漠の小さな780Mの滑走路でも着陸できるため、世界の治安維持に大いに貢献しそうである。



参照:
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条件付の理念などとは? 2009-10-30 | マスメディア批評
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WIR SIND OBAMA 2008-07-27 | 歴史・時事
誤りの自覚と認識 2008-06-29 | マスメディア批評
人命より尊いものは? 2007-12-06 | 生活
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by pfaelzerwein | 2009-12-13 00:00 | アウトドーア・環境 | Trackback
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