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夕立を待ちながら空手水

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一雨来るのを待っているところだ。冷蔵庫には2008年度産のグランクリュが冷えている。皆と同じように、冷え込みのなかった夜中の眠りが浅く、寝坊した。それでも午前中には買物に向った。

車のラジオはいつものお客さんを迎えての音楽番組であるが、今日は趣が異なる。マーラーの研究をしている何処かで聞いたような声を聞いた。それでもその内容は「魚に説教する」交響曲第二番の形式や「歌の無い民謡」の面白さなどに焦点が当てられていたので、今日のお客さんは音楽学者ではなく美学者であったのだろう。

車の乗り降りの間に聞く、シャイー指揮のコンセルトヘボー交響楽団やギーレン指揮のSWR饗の七番「夏の歌」の演奏などはクーラーの効いた車内では耳を傍立たせるには十分であるが、態々この暑い時に家で鳴らそうとはやはり思わない。殆どは聞きそびれたが、戦後の最もマーラーに近い作曲家としてヴォルフガンク・リームの主観性と単純性を挙げたのを聞いたのは良かった。流石に人文学者らしき意見であろう。

本日付けの新聞を開けるとマーラーの特集記事が二面ほど続いている。いつもの女性音楽評論家の記事なので大した内容ではないであろうが、少しは新しい情報が書き込まれているかも知れない。水風呂にでも入りながら流し読みしてみよう。

この暑いときにはハイドンのピアノソナタ集やマンハイム楽派の軽いものが、適度なユーモアや情緒で身体に気持ち良い。丁度、茶の庭の路地の飛び石を通って蹲踞に歩み寄るような按配なのである。



参照:
ドイツ鯉に説教すると 2005-03-14 | 文学・思想
言葉の意味と響きの束縛 2006-04-15 | 音
交響詩「彼岸の入り」 2006-10-05 | 音
モスクを模した諧謔 2007-10-02 | 音
大芸術の父とその末裔 2006-11-24 | 音
本当に一番大切なもの? 2006-02-04 | 文学・思想
by pfaelzerwein | 2010-07-04 01:29 | 生活 | Trackback
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