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万人だけでなく通をも唸らせる

2007年産リースリングシリーズ第二段である。グランクリュワインを試した。文字通り醸造所で試した。自分の蔵に同じルパーツベルク産「ガイスビュール」がないことはないのだが、プレゼント用に買うので、自分それを開けるのではなく、試飲するのである。自分の一本は情報を収集してベストと定めたときに開けるのである。

良年2007年産であるから試飲出来るとは思っていなかった。そもそも2009年産のカルクオーフェンをクリスマス用にお届け物とすることを考えていたからである。しかし、地元割引があるのを思い出して、2009年産のガイスビュールが未だに閉じているなら、2008年産はどうかとなって、予想外に2007年産が同じ割引価格で譲ってもらえるとなったのだ。更に試飲してみて、これは間違いないと思った。

間違いないとは、見ず知らずのワインに興味があるなしに、これならば間違いなく唸らせることが出来ると言うリースリングである。実際、ガイスビュールは2003年産も格安にご進物にしたこともあり、今回もそれになったのだが、まさか2007年産が安く買えるとは思わなかった。

コルクを抜いた当初だけガソリン臭さが漂ったが、とても新鮮な、芯の通った燐としたものであった。恐らく安売りでなくてもこれを購入したと思うが、三割引となると、もう声が出ないのである。そして、これを進物として受け取る人は、一寸熟成しているとエチケットから感じる2007年産を、躊躇無く今年のクリスマスシーズンに開けれるのだ。

要するに安心料もそこに含まれていて、その安心は貰い手だけでなくて送り手にも支払われる。なるほどこのグランクリュは五年先にも新鮮に飲めるのだが、その間には少しは谷と山があるのだ。一度ご進物にした物には何もコメントできない。だからこそ、安定していて今楽しめるものを選ぶべきなのである。

正直な話、自分では殆どあけることが無い地所のワインであるが、今日試飲してみて、コリアンダーのような裏の隠し味もあり、この良年のそれは通をも唸らせるそれだと確信したのである。なるほどアジア料理にも推奨してあるのはよく理解できる。
by pfaelzerwein | 2010-11-04 04:24 | ワイン | Trackback
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