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解明されたロールスロイスの不都合

ルフトハンザの代表にA380の不時着事故に関してインタヴューしている。同社は同型のエンジンを積んだ同機を三機所有しているからだ。完全に安全な乗り物などはないとしながらも他の乗り物よりは遥かに安全性が高く、不調予知機能がここに来て大分進化してきているので、自社自慢の衛星網を駆使したシステムで予め対応出来るとしている。しかし、三機のうちの一機はメーカーの勧めに応じて他の機種で代行運行をさせて運行中止にして、そのエンジンをロールスロイス社に提出していると言う。南アフリカ路線であるから、東京に飛ぶそれなのだろう。それとも週三回しか飛ばせていない北京行きなのか?北京の空港当局がA380を毎日飛ばすにはケータリングなどに不安を持っていると説明されているが、実際は中国産の飛行機の販促との兼ね合いもあるのだろう。

ルフトハンザにおける席当たりの売り上げは上昇しており、空席率も一桁となっているので、商業的には既に成功の道にあると説明される。納期の遅れや空港の拡張整備の問題など万難を越えてのスタートであったので、今回の事故は注目されているが、エンジンをGEやプレット・ウィットニー社のそれに取り替える心算は無いと言うのが現在のルフトハンザの判断のようだ。

同時に、競争相手のボーイング社のドリームライナーのテスト飛行で飛行機火事の至る可能性のある事故を起こしたことから、更に納期が遅れるということでEADS社の株価の低下を支える要因になるのだろう。同じロールスロイス社のトレント900や1000の納期なども問題となっているのは良く似た事情である。

車中のラジオで原因究明がなされて過熱の原因となった部品の交換がトレント900の全機種でなされると言う。それ程簡単な問題ならばなぜテストで発覚しなかったのだろう。カンタス航空機の事故は予想以上にエンジンが破壊されていて、燃料系を含む多くの回線が破断されていたというから大事故に繋がる故障だったようだ。
by pfaelzerwein | 2010-11-13 07:40 | Trackback
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