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雑食砂岩で新しい靴を試す

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前日の試飲会のアルコールが身体に残っていた。そこで快晴であり肌寒いぐらいなのでパンを取りに行き、峠まで走った。三回目である。初めて時計が20分を超えなかった。23分、21分から徐々にタイムを上げて歩数も3000歩に減ってきている。足が前に出るようになっているのだろう。途中の計測タイムは12分、16分の標準タイムだったので、最後までスピードが落ちなかった結果である。

一汗掻いて、焼きたてのパンを齧ろうとコーヒーを淹れようかと思ったら電話が鳴った。相棒の医者が待ち合わせで置いてきぼりを食ったので電話してきたのだ。午後からならば内履きのアウトレットでの買い物に寄る序に登っても良いとなったのだが、方々電話をして後追いで其々出かけることになった。

写真の小さな岩肌を探すのに各々が大変時間を掛けて、結局各々一時間以上遅れて到着した。私自身も一時間半ほど歩き回った。それでも岩の状態から三本しか取れていないルートを全て登った。五級、六級、七級である。

南プファルツの七級はとても難しいので苦労した。レイバックの足を突っ張るところが上へと屋根のように被ってきていて狭くなっていくのと、突っ張るその壁自体が外向きなのと、手掛かりが只の割れ目の棚の角でしかないのはとても骨が折れる。結局開脚して登ったが崩れかけのうろこ状の岩肌も大分壊した。

新しい靴を本格的に同地の砂岩で試したのだが、そのような上向きのツッパリでは爪先が上手く吸い付かないので難しい。やはりオーヴァーハングやレイバック用に他のタイプの靴が必要である。

それに反して予想通り垂壁では、埋め込まれている小石に乗って剥がしてしまうほどに立てて、そのように足場にポイントで正確に乗りやすいので優れている。今回のようなマイナーな岩場でなくて、よく登られているクラシックなルートでなら六級も上手にこなせそうな事を確認した。

むしろ、五級のルートの苔交じりのざらざらした場所では正確な加重が図れないので、打って響く感じが得られない。その程度の斜面だからそれ以上のものをというものではないが、まずまずと言う印象である。

全体の印象としてはやはり上へと伸び上がる動作とパワーを与えやすいことは確かであって、ファィヴテン・アナサジ・ヴェルトは優れものには違いない。更に長く履いていても苦にならないようにフィットしてきて、靴紐の締め方で真剣度を変えられるのも嬉しい。

久しぶりに、ヨセミテ経験の石切り場の開拓者の一人と同行できて勉強になった。腰を痛めていたのでお休みしていたのだが、ダイエットでか顔もげっそりとしていて、大丈夫かとも思うが、流石に身軽になった分だけアクロバットな登り方に驚いた。60過ぎの爺さんにしては身体が動き過ぎである。


追記:日本のネットでスカイツリーで立ち入りで逮捕された若者がいた。詳しくは日本のマスメディアの常で伏せられていたが ― 死者や被害者や容疑者の生命(姓名)を喜んで見せしめに公表する日本のメディアであるが、スカイツリーの初登攀を目指していたのは間違いないだろう。世界中にビルディングクライマーと呼ばれる馬鹿者達がいるのだが、最初に素手で頂上まで登りきれば記録に残るだろう。しかし、まともな大人の考えることではない、幾らでも難しいスポーツクライミングの課題は山ほどあるのだから。



参照:
週末のストレス解消次第 2012-05-09 | 生活
走って走って走るのが一番 2012-04-15 | 生活
垂壁の5.10への米国製靴 2012-03-22 | 雑感
攻撃的な身体にしたのよ 2012-04-29 | 生活
by pfaelzerwein | 2012-05-14 04:43 | アウトドーア・環境 | Trackback
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