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トレントの銘酒に触手を伸ばす

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北イタリアのアロマティコ・トラミナーは素晴らしかった。アルザスやドイツで言うゲヴュルツトラミナーなのであるが、別物と言ってよいほど繊細なのである。

シャドルネも試したが、そのエチケットがクライミング向けとなっていても中身はフランスのそれに比較すると重く、典型的な思いつくりの南欧のワインとなっていた。樽で味をつけてもいるのだろうが、そこまでやらないでも、フランスのそれのように軽やかながらも香り豊かな白ワインが出来るはずなのである。

それに比較すると、遥かに軽やかさどころか酸が美しくて感心してしまった。3011年はドイツでも辛口のトラミナーが出来上がっているが、この北イタリアのそれに較べると仕方が無いのだろう。この場合はドイツのものの方がどうしても苦味成分が強く出て、綺麗な酸を感じることがないのである。

それどころかトレンティーノの今回飲んだLAVISに関しては、アルコールが14%にも昇ってもそれを気づかさないのである。これは危険だがとてもよい今までに経験した最高のトラミナーであった。因みに2010年産であったのでもしかすると綺麗に酸が出ていたのかもしれない。

さて赤ワインは、これまた良かった。重苦しいものでもなくカルテラゼーヴァインのような軽薄さも無くストラクチュアーのある赤であった。調べるとマルツェミーノと言う品種はイセラに自生している葡萄のようで正しく名物であった。またトレントの南のこの町はレーヘンと呼ばれる中世の封建制度によってリーヒテンシュタインに属していたのである。

我ながら何処に出かけても銘酒への触覚が伸びていて逃すことが無いものだと感心する。
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参照:
ワイン祭りを逃れてティロルへ 2012-06-10 | 生活
メッカでのオペラプリマ 2012-06-11 | アウトドーア・環境
芳醇なバラの香りの白ワイン 2012-03-24 | 試飲百景
by pfaelzerwein | 2012-06-12 16:48 | ワイン | Trackback
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