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過剰なのは海草摂取だけか

「笑う角には福が来る」の学説で有名な山下学部長の会見が伝えられる。先日福島で開かれた子供の健康調査結果の発表をZDFのスキャンダル報道で有名なハーノ氏がスズキシンイチ教授へのインタヴューを交えてニュースの中で「福島の子供たちの放射線被害」と称して伝えていたようだ。それをネットで確認した。

子供の癌患者が見つかったことは聞いていたが、改めて甲状腺に以上のある子供の数が41%に至っているという内容を聞いて、驚愕以外のなにも感じなかった。それにしてもこれほど早くから症状が表れるとは思っていなかったのは、山下教授一味のチェルノブイリでの結果との比較からだけではない。

その結果を受けてすずき教授らは、この地域では海草を多く摂取するからだと主張している。それを証明するならば、同じように海草をよく摂取する北海道などの地域で比較検査をするべきであろう。そのように頻発する甲状腺障害が出ていることを証明すべきである。

そうした障害の内容を詳しく父兄に説明して、心配しないでよいという原子力ムラの義務を果たす一方、父兄は何一つ奴ら一味だけでなく政府を含む行政の発言を何一つ信用出来なくなっており、疑心暗鬼に包まれているというのがこの報道内容である。

しかし、それは穿った報道姿勢ではないだろうか。なるほど超大型のフクシマ被曝被害者訴訟が起こされているが、多くの福島の住民はそうした行動に出るどころか、「起こってしまったことは仕方ない」と被曝に慄きながらもこうした原子ムラの傀儡の一味の言うがままになっていることも事実であろう。

なるほど資金も無く、治療やその他の篤い保護を受けることが無い現在、政府などに見捨てられたままの被曝の生活を営んでいる殆どの福島近辺の住民には、行政に合わせて暮していくしか方法が無いのであろう。

そもそも関東平野の広範囲まで含めて事故後十日までぐらいのヨウ素の被曝量は尋常な値ではなかった。もし、海草の摂取過剰で甲状腺に以上が起き易いと言うのなら、箱根以東の住民はこれらの食事を当分は避けるべきである。のりやわかめや昆布などはとんでもない。

それにしても橋本病などの甲状腺異常の疾病率がこれほど高いなどとは聞いたことが無い。こうした事態になってきていても脱原発を推進するどころか規制すればよいなどというようなとんでもない意見を述べる輩がいるのは驚愕以上に恐怖である。権力のためならばなんでもするナチスの親衛隊のような人間どもが日本にも数多く居ることを今回初めて実感した。とんでもない人でなしである。



参照:
Strahlenschäden bei Kindern in Fukushima (ZDF)
フクシマ後にうつる青写真 2012-03-13 | 文化一般
動物実験される福島の子供 2011-10-01 | マスメディア批評
by pfaelzerwein | 2012-11-20 23:07 | マスメディア批評 | Trackback
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