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5.10克服のための5.11

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金曜日は室内壁九日目であった。少しペースを落としたが、十分な成果があった。先が大分見えてきた。特に技術的に、技術難易度5.11への道が徐々に見えてきた。それは5.10を克服するという目標でもある。

昨年の引き続きでの身体の動きが身に付いたことで、その先の技術的課題として、更に無駄の無い動きが求められることが認識できた。要するに、昨年は一カ所一カ所での荷重の方向などを大げさに練習してきた訳だが、今年はそれが体幹の熟しで自然にできるとなると、その次には大きな流れの中でのエコクライミング方法へと更なる洗練が要求されているのである。

具体的には、自然と体が動くという状況を更に進めて、無駄な動きを避けるための必要最小限の体重移動と最も的確な狙いと流れを重視した動きとなる。この克服によって可成り5.11に近づけることが分かってきた。

技術的には、言い換えると、意識的に両足への荷重を如何に増やすかで、体幹への働きかけが可能となり、重心の位置が左右の足場の中になくとも三点支持の内側にあってそのヴェクトルを定めながら、次に定まるヴェクトルの方向へと最も短いヴェクトルを形作って移動していくということである。その移動の起点は何処かと言うと、明らかに攻撃的レスト姿勢の重心位置である。

その時は必ずしっかりした三点支持が形成されることから、本格的スポーツクライミングつまり移動中間支点を自分で設置するフリークライミングにおいての三点支持の重要さが改めて認識される。クライミングの中で最も攻撃的であり厳しい運動が中間支点の設置でしかないからだ。その時に体勢と重心位置が起点となる。

その点からは、どうもスポーツクライミングの三点支持無視と言うのは実践的なクライミング技術体系からずれている様で、クリス・シャーマが我々協会の中で今後どのような発言をするかも興味深い。

実質的には、今シーズンは5.10を室内で克服することで、その実力と技術を確実にすることにある。少なくともその先が見えてきたことで正しい方向に進みつつあることを確認出来るのである。

オヴァーハングの登攀ではレッドポイントで熟すのは必ずしも容易ではないのだが、重要なのは外で使える体の動きや技術であるから、それに注目して練習して行けばよいであろう。

思案のしどころは、今まで使わなかったマグネシウムの粉を積極的に使うかどうかで、その決断はつかない。南プファルツの奇岩地帯の自主基準では5.11からの使用となっている。矢張りこの水準になると滑り止めが必要になるということでもあるのだ。個人的には、その水準まで登る必要があるかどうかが疑問なので、使わないことにしても不可能では無い筈なのである。

粉を使う弊害は、フェアーであるかどうか、岩壁を汚すことを良しとするかなどのスポーツや環境保護的な面だけでなくて、粉を使うことでの皮膚や呼吸器への負担も考えるのである。更にどうしても細かな手掛かりを使うことでの関節などへの負担も考える。そこまでして登る必要が無いと思えば今後も一切使わない方針でも構わない筈なのである。しかし、少なくとも室内で使うことでより高度な体の熟し方を身につけられるのではないかと言う考え方である。チョークバックと玉を購入するかどうか、中々決断はつかない。

二時間ばかりの練習を終えていつもの駅前の地ビール酒場で、グルメサラダ食しながら、色々と考えたのだった。



参照:
もはや中盤を迎えて 2013-11-24 | 生活
下半身と体の緊張の利用 2013-11-17 | 雑感
クリス・シャーマの指導まで 2013-11-14 | 生活
by pfaelzerwein | 2013-12-01 01:34 | 雑感 | Trackback
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