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そこに垣間見える闇の力

発注したCDが届いた。先ずプロコフィエフを鳴らしてみたが、ネットで触りを聞いた印象とは大分違っていた。そのカラヤンサウンドもさることながら、その制作録音の金の掛け方と共に、貴重な制作であることが、初めてCDで分かった。到底PCなどで聞いているようではまともなバランでではならないだろう。そして初めてプロコフィエフの音楽と交響曲が十分に理解できそうである。

ゴーストライター新垣氏の会見の模様を少し垣間見た。そしてその前にYOUTUBEで観た彼自身のショーピースの作曲を重ね合わせると、なるほどと理解できた。明らかに習った人の仕事であり、注文を受けたその目的に応じてそれなりに仕事のできる人であることは明らかであった。

それゆえに、もう一つ突っ込んだことを話してほしい気持ちとなった。要するに彼は、その注文や業界事情に応じて仕事をしていたことを明らかにして欲しかったのである。例えば、「自分自身の交響曲では話にならなかった」ことを専門家として素直に認めていたが、それを強調すると業界を敵に回してしまうことになる。

なるほど、依頼は偽作曲家による個人的なものであったかもしれないが、偽作曲家が突然難聴になったと公にするなどの経過で、「おかしい」と気が付いて、それに応じて仕事をしていくようだ。つまり、その事情はよく分かっている筈で、そこを語らないことには本当の告白とはならないのだ。

オリムピックで自分の曲が流れ、世界中のメディアで今回の件がアナウンスされる可能性があることを考えれば、一発勝負の機会だったのだろう。そうした裏心があるのか、完全に業界を暴く意志はないようで、その後ろに広がる犯罪組織への告発とはなっていなかった。

偽作曲家が、新曲のそれも大オーケストラの楽譜を出版して、大オーケストラと制作録音して、日本全国で大ツアーを行うまでの、仕掛け人や、音楽プロデューサーや、興行主が多額の売り上げのために仕事をしているのである。ゴーストライターなどは只の歯車でしかない。ゴーストライターはその業界で生き続けようと考え、それで幕引きをしようとする闇の力が働いてくるに違いない。



参照:
やめてけれ、悪趣味 2014-02-06 | 文化一般
ネットショッピングの日曜 2014-02-04 | 生活
by pfaelzerwein | 2014-02-06 22:13 | 雑感 | Trackback
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