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十分に解きほぐしたい

肩の痛みは大分和らいできた。それでも間違った動きをすると悲鳴が出る。凝り固まった感じなのでゆっくりと湯船に使ってみたい。思い起こせば、二年ほど前に同じような時期に、復活祭に南仏に出かけたときに右の手首を傷めていたのを思い出す。

偶然ではなさそうで、手首と肩は違っても同じようなことがおきているのである。悲鳴が上がる体勢と言うのが丁度天井に近い襖を開けるような腕の使い方なので、あのときに痛めたと合点が行った。手首のときの捻った感じとは違っていて、その後半日ほどは全く感じなかったのだが、腕の付け根の捻挫であろう。

偶然でないのは割れ目に手を突っ込むなりと難しい体勢をとっているときに起こったことで、殆どシーズンの初めなのも同じなのである。恐らく無駄な力が入り過ぎることと、身体が十分にほぐれていないなどの加減があるに違いない。

車中のラディオは、週末から始まる復活祭音楽祭に関連して、ベルリンのフィルハーモニカーのお気に入りの音楽を流していた。オーボエ奏者の選んだモーツァルトのグランパルティータが流れ、一番弟子となったミュンヘンのギュンター・パッシンが二週間前に亡くなったと話していた。興味深いのは、日本でも人気のあるこの教授の授業風景で、必ず基本的な奏法などの指導が高等音楽学校でも繰り広げられていたようで、なるほど日本の学生にはとても人気があった理由が分った。オーボエはソリスティックな楽器ではあるが、それを鳴らすには職人的な正確さや修行が欠かせないのは他の楽器とかわらないであろう。

新聞にオーストリアの盲人のクライマーがエヴェレストに挑むことが紹介されていた。インタヴューを受けているのは、一昨年だかドイツアルパイン協会の機関誌に紹介されていた三人の身体障害者クライマーの一人アンディー・ホルツァーである。普段は産業クライマーであり、先の記事では確かプロガイドの義足・義手者と聾唖者と一緒に三人組みで登っていたと思うが、若くして視力を失いそれでも5.10をフォローでこなして、難易度UIAA五級をリードで登るようである。

既に米国の盲人がエヴェレストを登頂しているので、記録には興味が無い様で、酸素を使ってマイペースで登るとしている。興味深いのは、先行者の足音を追うので、自分と同じ等速で歩けるパートナーを探せることが大きかったと言う。それでも所謂アイスメーア呼ばれる氷の難路を抜けるのが最も困難だろうと言うことで、そのあとのサウスコルまでは一人で歩けるだろうと言う。そして、頂上直下の難所は完全に頭に入っているので、同行者に恵まれれば問題ないようだ。機関誌を読んだときも不思議に思ったが、今回も「クレッターシュタイクよりもクライミングの方が問題ない」として、決められた足場などを探すよりも岩を触る方が分ると言うことであろう。それを言えば、産業クライミングの方が困難なように思えるのは私だけだろうか?



参照:
ヒューマニズムの挑戦 2006-05-29 | アウトドーア・環境
肩が重い、コムパイラ 2014-04-07 | テクニック
尋常ならない拘りの音 2009-01-14 | マスメディア批評
by pfaelzerwein | 2014-04-08 20:21 | 雑感 | Trackback
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