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ドナウヴェレという菓子

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今回スキーに同行した三人は初顔だった。一人は元教師で、フライブルクの下宿で、日本人の音楽学生と一緒だったと語った。名前をHORIといってヴァイオリンの学生だったので、その風貌を話していると、直ぐにN響のコンサートマスターの堀正文だと分かった。帰宅後調べてみると、ドイツの音楽畠の一つのドンであったマリュシュナーに習っていたと分かってなるほどと思った。あそこの弟子は大体分かる。1980年就任となると、サヴァリッシュ監督時代のコンサートマスターだったとなるのだろうか。

スキーツアーでは、午前中に仕事を終えてしまうと、午後は昼食後に午睡とシャワーと食前酒といったもったりとした生活になるので、持ち込んだ新聞を隅々まで読んでいた。面白かったのは「何故キリストは苦悩の姿しか描かれていないのか」から始まる歴史美学・歴史哲学的な命題を説く新書の紹介だった。カッシラーやヘーゲル、レッシング、カントへと幾つかの絵画が扱われているようだが、そのモデルやクラシズムなどに言及するなかなか手強い美学的な内容だった。

N饗の歴代コンサートマスターを調べていると偶然に岩淵龍太郎が先週亡くなっていることを知った。なんという偶然だろうか。岩淵氏のコンサートマスター時代は記憶にないが、ここでも氏が指揮した「浄夜」について書いている。その後にCDでバレンボイムがシカゴの交響楽団を指揮した録音を聞くまでは最も優れた演奏実践だった。これは、上の教師が最も好きなシェーンベルクの作曲として自らも弾いたことがあるとして作品19番を挙げたので、最も優れた録音として名指ししたそのCDに収められているものである。

山小屋では、AfDのようなポピュリズム政治と共にマスメディアの世論操作の話が出ていた。その話をしていたのが、今回のグループの中で最も教養も無く荒っぽい人間性の木材職人だった。先日のSWRの問題からそうした話が多く出るようになっているのだろうか。その反対に、元教師は「よいことをしている首相が責められる可笑しな国だ」と話していた。中々中途半端な教育や教養などでは乗り越えられない壁があるのをこうしたところにどうしても感じる。

その教師が、FAZを高級紙の難しい新聞だと思って話すので、文化欄の特に音楽欄の程度の悪さを指摘しておいた。これなども高級新聞だと皆が信じていると余計に害悪を流すという問題例である。勿論、ランランとキット・アームストロングやキリル・ペトレンコなどの事を付け加えるの忘れなかった。

面白かったのは、ヴォルフガンク・リームの初演者ウルフ・ヘルシャーの話で、元教師の音楽の師はこのノイシュタット出身のヴァイオリニストの父親だったようだ。だからヘルシャーとといっても三人の誰になるのかということになった。妹は有名だが、父親のことは知らなかった。

我々のオーストリア人のリーダーが、マンハイムでヴィーンの座付管弦楽団を聞いたといっていた、てっきりマゼール指揮かと思ったら、調べてみるとジョルジュ・プレートルが指揮していたようだ。全く知らなかった。高額だったようだが、「あれほど素晴らしい管弦楽は聞いたことが無い」と、それはそうだろう。

新聞には、ヴィーンの舞踏会が終わりを遂げると書いてあった。陣営が変わるからで、今後は政財界の名士が集まるような会になるかどうかは分からないらしい。



参照:
新品を使ったスキーツアー 2016-02-11 | アウトドーア・環境
舌鼓を打つ山の料理 2006-08-01 | 料理
チーズ黴とケーキのショコ 2005-11-10 | 料理
by pfaelzerwein | 2016-02-12 04:48 | 料理 | Trackback
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