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否の無いスマートさ

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山小屋で過ごしていると普段聞かないような話が聞ける。今回初めて会ったハイデルベルクの銀行に勤めている女性はお店であった強盗の話をしてくれた。全く目立たない格好で入って来て、金を奪って、また目立たない格好で町の中に消えていった強盗の事である。一体何で脅したのか知りたくて尋ねると、箱を見せて、爆弾が入っていると書いてあるという紙を示しただけらしい。ナイフも拳銃も必要ない。上手く行けば冗談でも済みそうな鮮やかな犯行である。勿論犯人は捕まっていない。額は非公表ということでああるが、資金が掛かっていないので丸儲けである。その鮮やかさにはスマートささえ感じる。

転倒で鼻当てを曲げてしまったので眼鏡屋に持って行った。調整して貰わなければいけないのと、購入して最初の機会なので自分では一切弄らなかった。曲がり方からして、それほど酷くはないので、何回もやらない限り折れる心配も無いと思ったからである。今回の経験を話しておいた。つまり、最新の撥水性のグラスのコーティングで汚れも付きにくく、何よりも吹雪でもそこに溜まらないのでなかなか曇らなく、少々の吹雪では視界に影響を与えることが無かったことである。転倒の後に雪塗れになっていたのだが、それも直ぐに落ちてくれて、曇りも直ぐに晴れた。やはり細かなことであるが技術の進歩は市場と共に成長している。

心配していたUVカットの問題も今回の陽射しは春ほどではないとしても、横から強く入ってくる感じも無く一度もゴーグルをつける必要もなく、問題も無かった。視覚が効くのはスポーツには何といっても肝心なので大分助かっている。眼鏡を吹っ飛ばした時は、ヘアーバンドも止め紐もしていなかったのだが、通常はどちらかをしておけば問題は無かろう。

今回初めて使ったのがクライミング用のヘルメットであり、その下にヘアーバンドを上手くすれば全く問題なくスキー用として使えることが分かった。スキー用としても十分に軽い方ではなかろうか。但し転倒の場合は中に雪が入ってきた感じはする。それでもヘアーバンドさえしておけば帽子よりは寒くはなさそうだ。

シューマッハーの頭がゴープロによって砕かれたおかげで、スキーにおけるヘルメットは大きく普及したようだ。今回でも七人中三人はヘルメットを被っていた。とても良いことだと思う。登るときには邪魔になる場合が少なくないだろうが、自分自身は使えなくもないと感じた。滑降に関しては安心感さえある。雪崩に巻き込まれたとしても大きな利点があるぐらいで、欠点はないだろう。

山小屋では、炉端の一番良い場所で管理人家族の飼い猫が居座っていた。タイガーと名付けられた猫であった。犬派の自分自身としてはあまり猫に関わることはないのであるが、あまりにも快適そうな顔をして機嫌が良さそうなので、写真を撮ってしまった。

痛めた膝は、日に日に良くはなってきているが、まだ正常に歩ける状態ではない。毎日のストレッチなどは欠かせないが、それによって直ぐに改善されるわけではない。まさしく一歩一歩と前に進むしかないのである。それでも一進一退の退が全く無いというのは、ツアースキーの技術と同じくとても大きな肯定的な要素である。



参照:
ドナウヴェレという菓子 2016-02-12 | 料理
無アイゼンのピークハント 2016-02-13 | アウトドーア・環境
by pfaelzerwein | 2016-02-13 20:47 | 雑感 | Trackback
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