Nach Tokio! Nach Rom!

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愈々、ミュンヘンの座付き管弦楽団は東京へ移動する。日曜日にラフマニノフ、マーラーのプログラムでのコンサートで、同時に木曜日「タンホイザー」初日への稽古に入るのだろう。ピアニストのイゴール・レヴィットは帰国して、次はボンでのリサイタルだろうか。同じように帰国する人もいるのだろうが、歌劇場本隊は直接東京入りなのだろう。

ソウルでのコンサートの様子は、流石に携帯電話大國だけのことがあって、インスタグラムの量が凄く、劇場から直接上げているようだった。それを見るとトラムペット奏者も喝采を浴びているようで上手くいったのだろう。明らかに台北の初日とは違って落ち着いた感じがあるので、恐らくかなりいい演奏になったのではなかろうか。因みにレヴィットのアンコールはショスタコーヴィッチのバレー組曲一番「ヴァルツァー」となっている。

兎に角、今までツアーの状況をSNS等で追ってくると、旅行計画自体もとても完璧に思える。何といっても台北初日の時差ボケの興奮状態と、二日目のベートーヴェンでの反響を見ると、想定以上に順調に進行している様子だ。寧ろ管弦楽団の夏休み中の準備かどうかは分からないが、昨年の欧州ツアー時よりも一段と管弦楽団として成長しているようにしか思えない。それは、ピアノ協奏曲三番の断片を見ていても、なるほどベルリンで共演したピアニストとは違って、指揮者とピアニストの間の意思疎通が顕著で、遥かにフィルハーモニカ―との演奏時よりも素晴らしそうだ。交響曲の方も練習風景で見たように、またコーダの風景のテムポを見ても中々のもののようで、楽団員が聴衆以上に満足しているのは時差ボケの興奮とはまた違うだろう。

台湾では、「ミュンヘンは南国的なキャラクターで」と書いてあるのを読むと、なるほどその台湾の雰囲気が分かるようで、そこで二回のコンサートから始めたのは大成功だったのではなかろうか。打楽器奏者が言うように、「ペトレンコは可成り這入り込んで」いて、時差ボケの興奮だけでなくて、やはりこの指揮者はこうした一種のアジア的な多幸感というかそういったものも自身の気質として持っている人だと感じる。時差ボケでのマーラーの指揮風景などを見ていると首を痛めて東京公演は大丈夫かなと心配になるほどで、「楽員に確りと視覚的に伝えることに留意している」と言うが、それにしてもあの七番の第二主題部のステップは真似の出来る指揮者はどこにもいないのではないか? ― 流石に卒寿にして益々足取りの軽い指揮者ブロムシュテット爺でも難しかろう。

表題のように、楽器がソウルのアートセンターの楽屋口から東京へと向けて運び出される報告にコメントしたが、まさしく巡礼がローマへと叫ぶように、管弦楽団にとっては管弦楽市場のメッカでもある東京への巡礼でもあり、そしてその二幕フィナーレで叫ばれるように「タンホイザー」へと流れる。担当者と劇場として二つもいいねを貰ったが、とても大きな期待が膨らむアジアツアーもいよいよ佳境に入って来る。そう言えばソウルの会場で冊子を配っていた広報の笑顔を絶やさない女性とはボンで言葉を交わした。



参照:
Ich war noch nie in Japan. Das ist.. 2017-04-03 | 暦
漸く時差ボケから解放される 2017-04-08 | 暦
圧倒的なフィナーレの合唱 2017-06-05 | 音
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by pfaelzerwein | 2017-09-14 23:19 | | Trackback
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