ペトレンコ記者会見の真意

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日曜日の文化会館でのコンサート直後の会見について、南ドイツ新聞の特務記者の報告である。因みに19日付のコンサートについてのそれは有料にしてある。そちらの方は当初からの反響、バイエルンのローカル紙の報告で概ね分かっており、更にヴィデオで断片で音響として確かめられる。しかし会見の方は音声による一部と写真でしか知らない。この報告では、特にキリル・ペトレンコの表情を追っている。

記者は、限られた時間の顔見世のその盛況ぶりに、一瞬上野のパンダと飼育師のようだと思ったと書く。キリル・ペトレンコ音楽監督とバッハラー支配人のことらしい。そして笑顔を終始絶やさずに、自らの使命を弁えての会見だったと感じている。その背景には、欧州では会見の機会がないのにこうして特別にお目見えすること、そして広告塔として歌手陣が居並んだことを考えたようだ。

その売券の状況には触れていないので、知ってか知ってぬかは不明である。それでも一流の管弦楽団としての技能を示したコンサートが終わったところで、楽団員を差し置いてなぜぜ歌手陣が出てくるのだと訝るが、ここから初めて上演されるオペラ公演の宣伝を兼ねてであると綴る。そして歌手陣の中でも日本通のアネッテ・ダッシュが、「センシティヴな歌に聞きこむ心構えの出来た日本の聴衆」について語り、ヴォルフラムを歌うマティアス・ゲルネは、「初めから批判を準備しているような聴衆でない」と日本のそれを語り、記者はミュンヘンで評価の割れたカステルッチ演出の「タンホイザー」への言及と取る。つまり、バッハラー氏の導入同様、端から警戒線を張っているのだと理解する。

そして、質問が集まるペトレンコは、「コンサート形式での一幕だけのヴァルキューレ公演は次善の策で、ヴァークナーの意思からすれば甚だ間違いだ。」と語った。当然のことであるが、それでもこうして最終的に指揮をする訳だから、質問が無ければ決して話さなかったことだろう。記者は、このような会見でのその笑みの裏にペトレンコの居心地の悪さを感じ取ったようだが、それはどうだろうか。この天才指揮者は、喋り出すと何処までも本当のことをペラペラと話してしまうから会見はご法度になっているのだ。正しくこの「ヴァルキューレ」の裏話はそのもの本音トークなのだ。もしこの指揮者が語り続けると業界の全ての構造は一挙に壊れてしまうだろう。悪戯坊主が爆弾を抱えているようなものなのだ ― そしてその本音は、その真実みと凄みで、故チェルビダッケのそれとは影響力が全く異なる。

そして話題の「指揮者の秘密」というのを誰も質問しなかったと嘆いている。稽古やらその他のことを語っている訳でそれほど意味のある発言ではなく、冗談ごかしだと思うが、この記者は一体何を知りたかったのだろう?もう一つの「指揮者は楽員が自主的に演奏できるほどまで練習で意思を合わせておいて、本番ではその作品と演奏者と、聴衆の仲介の役を果たせばよいだけ」の言葉も「指揮者はコンサートでは意味をなさない」とやはり話した通りを挙げておく方が良いだろう。要するに翻訳すると意訳になりかねない危険性があるからだ。やはりこの人は一般大衆に向かっては何も語らない方が安全だろう。

引き続き合間合間にタブレットを弄っている。漸くPCの新しいHDDにSDKソフトを入れ直し、PCから制御出来るようにする。それ自体はDLなどに時間が掛かり容量が大きいものの一度インストールした経験からPATHを通すだけで比較的容易に解決したが、実際にリカバリーモードでのADBとかで制御可能なコマンドは限られていて、ルートが見れないので、出来るのはレノボのサイトから落とした純正のROMファームウェアーをPCから送り込むしかない。同じことはSDRカードでやっているのだが、どうしても二つのZIPがインストール出来ない。それ以上バグを調査して弄るとなるとアンドロイド開発者の知識が必要となりそうなので、到底無理だと思い、結局は工場出しまで戻す決心をする。それでも一度はアンドロイドがインストールされたようだったが、先には進まなかった

朝早くから弄っていて、雨上がりの誰も居ない森を走り始めて、手順を考えていたのだが、その時にはPCからどれほどのことが可能になるかは分からなかった。結果思ったほど使いこなせなかったが、少なくとも所謂文鎮化はそれで避けられるだろうと思った。しかし実際に工場出しに戻してもループするところが一つ先に進むだけで、アンドロイドのシステムをインストールし直さなければいけなかった。それでも数限りなく再稼働するうちにアンドロイドが開いて、少しづつ安定する気配がある。



参照:
"Es sollte noch etwas von einem Geheimnis haben", Egbert Tholl (Süddeutsche Zeitung)
上野での本番などの様子 2017-09-20 | 文化一般
文化会館でのリハーサル風景 2017-09-19 | マスメディア批評
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by pfaelzerwein | 2017-09-21 02:17 | 雑感 | Trackback
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