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水を得た魚のように降りる

登山用語である日本語アイゼンは、ドイツ語のシュタイクアイゼンから来ている。最近は紐で縛るのではない形式が愛用されているが、それでもシュタイクアイゼンを付けるにはそれなりの靴が必要となる。

先ず靴底等がある程度の硬さをもっていないと外れてしまうのと、踵下の部分などがスキーブーツのように嵌らないといけない。

今回登った氷河の上部は、それほど急峻なものでも長い雪璧でもないので、それほどの靴は必要がなかった。それでも、靴にしっかりと合わせていないとどうしても外れ易くなる。同行の一人の御婦人のシュタイクアイゼンが下降中、踵から離れるのを発見して驚いてしまった。

一歩間違えばクレパスに落ちてしまう斜面でそれを見たのも怖かったが、既に昇り降りした高度差八十メートルほどの頂上領域で良く外れなかったものだと思った。





自らはいつもの如く、高度順応に苦しみ、三千三百メートルほどの頂上で息を絶え絶えに、殆どめまいを起して写真を撮るのが精々なのである。

しかし、下るとなると数メートル降下するだけで、水を得た魚のように元気溌剌としてしまうのだ。




by pfaelzerwein | 2007-09-17 05:38 | アウトドーア・環境 | Trackback
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