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引き出しのグラフ配列

BLOG「4文字33行」にて「CD整理」と題してその方法が語られていた。面白いと思ったので、自らの場合を、第三者的に解析紹介してみよう。

先ずは、子供時分からのLP盤の収集もあるので、その今後は増殖させないでおこうと考えているLP盤の分類について触れておく。EP盤やSP盤は身近に幾らかあったが収集することはなかった。

各々が作曲エポック順に並べられた所謂ジャンル別になっていて、交響楽(バロック組曲を含む)・管弦楽(声楽つき二十世紀音楽を含む)・電子音楽(実音変調を含む)・鍵盤楽曲(オルガン・ハープシコード・ピアノ・シンセサイザー)・室内楽(弦楽四重奏・三重奏・各種)・ソロ楽器を伴う協奏的楽曲・箱物(バロック・交響曲・室内楽・ピアノ・全集類・オペラ・ルネッサンス声楽・バロック宗教曲)・声楽付きオルガンを除く教会音楽・声楽曲・ポップス・ジャズとなっている。

ざっとみると、やはり古典派ロマン派・近現代音楽中心の分類方法であり、この中ではルネッサンス以前や二十世紀後半の音楽は少数派に過ぎない。

さて、CDの分類は、増殖・発展性があるので、出来るだけ適当にしているのだが、やはりこのLPの分類とは大分異なってきている。

先ず、コーナー別に見ていくと、ゴシック音楽・ルネッサンス音楽・バロックオペラ・バロック声楽が作曲のエポック毎に並んでいる。どうしても量的にルネッサンスではブルゴーニュ・フランドル楽派の並びが中心になっているのは否めない。

その横には今度は、二十世紀前半から中盤にかけて作曲された所謂二十世紀の古典が、その名称の如く器楽曲・弦楽四重奏曲・管弦楽曲が作曲家別に区分けされている。謂わば、上の古典的な音楽のジャンル別への繋がりを幾らか示した折衷的な分類であるが、作曲家が優先される傾向がある。そしてこうした群の扱いは作曲家の作曲の意図であることは言うまでもない。

次にオペラコーナーが別にあり二枚のDVDやCD-ROMが付いたHYBRID-CDが横に並んでいる。もう一つは、企画物など管弦楽団を使った録音類で、バロックから前古典派などからショスタコーヴィッチまでが並べられている。

もう一つのコーナーは、ピアノを中心とする器楽曲や室内楽に、二十世紀後半の音楽やサンプルやアーカイヴが並んでいる。下の方には幾つかのジャズやポップス類も納められている。相対的に見て、基本的にはLPを資料的に補う形となっているので、18世紀から20世紀への音楽作品を除くものが収集の中心となっている。

これに比べると書籍は遥かに複雑だ。アーカイヴや資料的な価値のあるもの棚に並べて取り易いように並べている他は、殆ど比喩ではなしに積んである。嘗ては、本棚に仕舞っておくのが好きであったが、積読が増えるに従い、分類があまり出来なくなってきている。

整理分類の基準はどうしてもヒエラルシーの活用でしかなく、上の例では18世紀から19世紀音楽に顕著に表れたカテゴリー別けに踏襲して、一方そうしたヒエラルシーを逸脱するパラメーターの多項化に伴ってポリヒエラルシーな分類方法が必要になってくる。

音楽の芸術的評価を齎す美学がこうした分類の差異を必要としているのに比べると、尚更書籍においては初めからそのような評価基準が成立しない。そのような事を合わせみて、その実際はその人の関心どころや視点を示すようで我ながら面白い。
by pfaelzerwein | 2008-02-03 02:48 | BLOG研究 | Trackback
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