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月謝先払いする酔狂かな

ブュルックリン・ヴォルフのグーツヴァインをオルツヴァインに続けて空けた。アルコール度12.5は、その価格8.6ユーロからして満足のいく濃さである。

試飲の際気になっていた苦さは、やはり感じるのだが、抜栓直後はオイルを交えたような香りが強くあまり感じなかった。特に食事には、全く苦にならず、むしろ酸味がルッパーツベルガーよりも表に出て快適なのである。

その辺の按配は、如何に高級ワインと言えども食事の相伴と考えると、その評価の与え方が一定しない。試飲の節に話題となっていた、新鮮なワインの強さというか独特の自己主張の仕方が問題なのだ。

食後に口を濯いでから再び飲み始めるとやはり苦味が気になった。その後、醸造責任者と顔を合わせた節に、ルッパーツベルクの甘みとグーツヴァインの苦味について尋ねた。

前者の印象である丸い酸は、実際は2007年度の傾向として充分に尖りがあり、長持ちするワインの特長があると言うのだ。その酸の性質は、個人的にあまり覚えは無いので大変勉強になるヴィンテージだと思っている。そして、その甘みは、その酸とのバランスだけでなく若干はQbAとしての性質によるとしたが、後者の苦味を含めて瓶詰め直後はまだまだワインシックにかかっており、二三週間してからでないと判断は下せないと言われた。

その点から、2007年産のワインを既に15種類ほどは試しているが、全てにそれが当てはまるかと思うと、一見無駄なようなもしくは大変為になる月謝を払っているようなものである。確かに各醸造所やその様々なワインに共通した酸のイメージは、落ち着いていない印象があったのは事実である。これは二月のテーマとなりそうである。

全く話題は変わるが料理に使うヴィーンのドナウ河畔のグリューナー・フェルトリナーのワインが2007年産になっていた。これを茸のスパゲッティに香り付けするついでに試すと予想通り新鮮で再び飲用に堪えるのである。1ユーロ49のこの価値は高いと、食前に飲んでいた6.5ユーロのリースリングのリッターヴァインからこれを変えて飲む。すると、食前酒よりも味がイタリアの白ワインに似ていて、パスタに合って巧いと感激して、杯を進める。しかし、案の定食事が終わる頃には、グラスに残る液体が恨めしくなるのである。

この差が高貴なリースリング葡萄の酒とその他もろもろの白い葡萄の酒との違いなのである。いつまでも飲み飽きない酒こそがリースリングワインなのである。



注ぎ置きの

鮮やかな酒

三口まで

虚酔
by pfaelzerwein | 2008-02-11 05:27 | ワイン | Trackback
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