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朝から一杯、力を誇示

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昨晩は、ザウマーゲンの夕べであったが、今日はシュペートレーゼの朝餉であった。沢山の強いリースリング試飲の後であったので十分に食べきれなかった昨晩の残り物を温めると、急に昨晩開けたミュラーカトワールの2006年ものが気になり出した。

あまり評判が良くなかったからである。これは朝からもう一度確認してみないといけないとグラスに注ぐのであった。朝から飲むのは流石に殆どないが、風邪を直して貰ったお薬であり、ぶり返す前にもう一度飲んでおかないといけない。

確か高級ホテルなどの朝食にはシャンペンが置いてある。それならリースリングも悪くはない。きゅうと引っ掛けるとやはり元気になってやる気が出るのだ。お薬である。

お味の方は昨晩、2005年の評判の高いものとは違って2006年特有の早い熟成を考えて半年ほど早く開けたのだが、思いのほか熟れ感が少なかった。その分些かぶかぶかしている割には名地所ビュルガーガルテン特有の薔薇の風味がなかったのである。

やはり、収穫時のその悪さは記録に留めてあるが、活性炭かなにかをいれて腐りの匂いを止めたような疑いはぬぐえない。勿論、あの強いワインにあの香りが十分に浮かんでいれば何も格落ちさせて売る必要はなかった筈だ。

そう言えば、これを購入する時にオーナーは力強さを印象付けるために瓶も思いものとしたと語っていた。確かにまだ草臥れる様子はないが、何か完全に欠けているのを知っていたからこそそのような発言になったのであろう。

力を誇示するようなものは人でも物でも何かが欠けていると自ずから語っているようなものである。
by pfaelzerwein | 2008-11-18 02:52 | ワイン | Trackback
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