カテゴリ:ワイン( 241 )

フランスのチーズとワイン

バーデンバーデンへの途上でワインを二本購入した。一本はブルゴーニュだが、もう一本は白ワイン代わりにロゼを購入した。いつもはプロヴァンスの安く軽いものを購入するが、魚などに合わしたいので探してみた。あまり飲んだことのない、フランスで最も高価なと呼ばれるタヴェルを購入した。他のロゼの倍ぐらいの5ユーロぐらいだったが、アルコールが14%とと高いのには気が付かなかった。二度ほど滞在したニームとアヴィニョンの間だが、現地ではあまり飲まなかった。高価だったからだろうか。

サケのパイに合わせて、悲愴交響曲から帰宅後に開けた。何よりも甘みが口に広がるので、最近はフランスのワインの甘みに閉口するかと思ったら、苦みが急に広がって来てまるで仁丹のようだった。あの石灰土壌でこれだけ苦みが走るのは高アルコールでしかありえないだろう。魚の焼いた苦みとか貝の苦みとかには合いそうだ。それにしても可成り強引なワインである。あの辺りから地中海にかけてのフランスワインは、繊細とか柔らかみとかとは正反対のワインを何とか石灰岩のカルシウム丸みのようなテロワーで飲ませるものが殆んどである。兎に角ロゼの割には赤のような色をしていた。暑い2015年産ということで、ドイツにおいても繊細さを求めるのが間違っており、フランスでもそれは同じだろう。

スーパーでは直前にドイツの親仁達がエビを買いさらってしまったので、烏賊を買った。自宅で初めて掃除した。そして一回はゲソを使ってイカスミスパゲティーにした。これは、味も色合いも丁度良かったのだが、腹がごろごろした。下痢をしたわけではないので毒性はなかったのだろうが、翌日も腸が疲れた感じは残った。もう一回はトマトを入れずにスパゲティーにした。こちらの方も若干腹にもたれたが、イカスミほどではなかった。兎に角、魚介類の料理は処理するだけでも指が臭くなり、臭いが気になる。普段あまり弄っていないからだろう。

次にバーデンバーデンに行くときも何を買おうかと思うが、今回何よりも良かったのはサヴォア地方の山チーズなど二種類だ。期限も19日までで、5ユーロぐらいで塊を二つ購入できた。地元のドイツのスーパーでは到底無理な量で、更にドイツやオランダのチーズ文化とフランスのそれでは差があり過ぎる。

なるほどスーパーワインも安くて様々なワインがあるが、それ以上にチーズはお買い得だ。そしていつものようにフリゼーを購入した。価格は安くはないがあれほど新鮮で大きなものはドイツではなかなか買えない。



参照:
破局に通じる原発銀座の道 2012-04-11 | 文化一般
原発銀座で息を吸えるその幸福 2011-04-26 | アウトドーア・環境
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by pfaelzerwein | 2017-04-13 21:02 | ワイン | Trackback

価値のあるなしを吟味する

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サヴィニー・レー・ボーヌを開けた。一月にバーデン・バーデンへの途上で購入した2014年物である。一口で言うと甘い、果実風味というよりも甘みを感じた。だから口当たりがよくて飲み過ぎて明くる日に残った。決して悪いものではない筈だが、ミネラル風味どころではなかった。価格からしてもクリストマンの2014年物にかなり劣っている。クリストマンのギメルディンゲンの方が雑食砂岩のミネラルもあり、また涼しいテロワーの表出もはっきりしていた。それにしても甘みがこれほどあると高級感も何もいない。そもそもブルゴーニュのミネラルは単純なのでその意味からすると、雑食砂岩や花崗岩は本格的辛口のピノノワールとして長所があると思う。やはりブルゴーニュでも特別なテロワーでなければ駄目なようだ。

アーモンドの花は完全に散った。今年ほど咲いたアーモンドを暇も無く、嵐に見舞われることもなくこんなに早く散って葉アーモンドになって仕舞うことはなかった。気象の特徴なのだろう、この影響がどのようにワインに表れるか、表れない筈はないであろうが、また開花していなければ影響は限られるのか?それとも?

月曜日にはミュンヘンで新制作「タンホイザー」の稽古が始まったという。歌手と合わせることからだろうが、パリ版とドレスデン版の折衷の楽譜とはどれぐらい異なるのだろう。ドレスデン版は既にダウンロードしてあり、パリ版の上演ヴィデオは保存したので、音を聞けばその取捨選択は分かるようになるだろう。

最近はネットのストリーム放送を時間があれば簡単にコピーしておく。特にオペラ公演のものは役立つことも少なくない。ミュンヘンからでは先日の「アンドレア・シェニエ」も録画した。ヨーナス・カウフマンとヘルテロスのものだった。しかしオペラ作品でもコンサートの画像と同じように中々じっくりと見る暇などが無くて、よほど勉強のためになるものでないと必要が無くなる。要するに自宅でホームシアターさながらに楽しむという時間も興味もないのである。

それでも、先日ベルリンで上演されたピーター・セラーズ演出の「ルグランマ―カーブル」は時間が出来ればじっくりと観てみたい。その他リゲティ作曲ヴァイオリン協奏曲、そしてブーレーズを追悼してのリームの作品、これらは価値のある動画である。ざっと見てシーズンに幾つかのコンサートから幾つかの曲目の演奏録画がアーカイヴに値するものだろう。



参照:
ブルゴーニュ吟味への投資 2013-10-05 | ワイン
大分マシの今日この頃 2013-03-05 | ワイン
子供錠剤の甘味料に注意 2013-03-01 | 生活
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by pfaelzerwein | 2017-04-04 21:32 | ワイン | Trackback

取り付く島もない女性の様

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VDPプファルツから最新のマガジンが届いた。先日の樽試飲試飲会でも見かけていたが届くと思って取ってこなかった冊子である。いつものように五月のマイシュピッツェと言われてきた試飲会週の日程が、年間スケデュールの中に載っている。個人的には出かける会が決まっているので日程は例年の通りで分かっているのだが、予め計画を立てるのに助かる。自宅に居れば毎年出かけるのはレープホルツ醸造所の試飲会である。購入するワインも決まっているのだが、今年は状況を見て数を吟味しなければいけないと思っている。基本はグローセスゲヴェックス予約の為の試飲会である。同じような試飲は他所の地域のリースリングにも通じるのだが、春に瓶詰めされたリースリングは夏以降のものよりも価値が低くなるという傾向が強くなってきているのでこの辺りも考えどころである。

2014年の同じマガジンと比較するとVDPメンバーの入れ替えがある。既知なのはトラムプ家の故郷カールシュタットでドイツの赤ワインの技術アドヴァイザーとして活躍したケーラールップレヒト醸造所の脱退であるが、会長のクリストマン醸造所のお隣のムッグラー醸造所が脱退している。恐らく市中の人にはクリストマン醸造所よりも人気がある醸造所で、いつそこを通ってもムッグラー醸造所には買い付けのお客さんがいるがクリストマン醸造所には誰もいない。何か会長の弁護士先生の政治的な圧力が働いているのか?

そのようなことではない。口当たりのよいワインと高級ワインとはそもそも異なり、特に現体制でブルゴーニュシステムが採用されたことで、高級ワインと安物ワインとの差異が益々開いてきているからである。一つ減った席には、フラインツハイムのリングス醸造所が入っている。そもそもは果物などを作っている農家だったようだが、1990年以降ワインを始めて息子の代になって2001年からワイン醸造所として品質を目指してきたらしい。

面白いのは2014年にはプルーガー醸造所やシュピンドラー醸造所、アッカーマン醸造所、ポルツェルト醸造所などと八人の若きタレントが選ばれていたが、その四人は脱落した形で、現在残っているのはユルゲン・クレブス、シュテファン・シュヴェートヘルム、アンドレアス・マイヤー、フィリップ・キーファーの四人のみとなっている。正直、アルパイン協会関係の二人が結構な地所からのワインを醸造しながら脱落してしまっているのは残念だが、その分残りの四人の実力が或る程度推測可能となる。ザンクト・マーティンのキーファー醸造所を除くとフラインスハイムやホイヘルハイムクリンゲンなどそれほどの地所ではないと思うのだが、後者のキーファーはリースリングファンということである。山の方に近づけば雑食砂岩であることは分かっているのだが、地所はどこにあるのだろう?

開けれるリースリングが無いので2013年ゲリュンペルに手を付けた。近隣の地所の2013年物には濃くがあるために開けられないものがあるが、これならば熟成はしている筈だと思って決心したのだ。前回開けたのが一年前の月末なので、確りと変化していた。どのように?

初日に感じたのは完全に間違っていた。二日目に嘗てのスレンダーな娘が、二年半の内に社会のトップに上り詰めようとするキャリアー志向の女性に代わっていたのに気が付かなかった。第一印象と、付き合ってみての印象が全く異なるり、もはや鼻の高い女性どころの印象ではなかった。この時期にこれほど厳しい酸を印象させるリースリングに出合ったことが無い。その量感と全く崩れないプロポーションは一体どういうことだ。だから最初に感じた砕けた印象は取り繕っていただけなのに気が付いた。付き合えば付き合うほど、甘い横顔などを見せない。とても厳しく、そして上昇志向まっしぐらである。取り付く島もないリースリングなのだが、まだまだ将来を考えると楽しみで仕方がない美しさがある。この時点で全く崩れが無いので、最低十年、へたをすると本格的に熟成するのは二十年先かもしれない。凶年の2013年産なのに、感心するしかない恐るべきPCである。そして、鴨の胸肉の燻製と獅子唐のグリルを摘み乍ら飲んでいると、やはりとんでもなく美味い。これ程高級感のあるワインはドイツには見当たらない。オタク向きのリースリングではないが、エリート向きの高級な味覚に合う凛としたリースリングだ。こうしたライフスタイルに似合うエリート女性のようなワインということになる。



参照:
スレンダーながら多層的な23歳 2014-10-16 | ワイン
刺激するための方策 2015-02-14 | 生活
原発警備強化の物的根拠 2016-03-26 | ワイン
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by pfaelzerwein | 2017-03-10 02:49 | ワイン | Trackback

悦に入る趣味の良さ

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先月末に催されたミュンヘンの劇場でのコンサート中継録音を聞いた。予想に違わずニコライ・メドナーのピアノ協奏曲二番の演奏が素晴らしかった。こちらの放送局でもそこでピアノを受け持ったフラコーネカナダ人マルクアンドレ・アムランのショパンの葬送ソナタが車中で流れていたが、なるほど一挙に注目を浴びている訳が分かった。ハイぺリオンレーベルでソロアルバムが出ていて、ミュンヘンのARDコンクールにも課題曲を作曲していたようだが知らなかった。リンリンランランの業界においてその対極をなす本格的なピアニストに違いない。ソロコフやアームストロングにはない超絶技巧があるようだ。

曲に関しては、折角楽譜をDLしていても、時間が無くてものの数分で最初から最後まで超早送りで目を通した。勿論正しい音が取れる訳でもなく動機の扱いを中心としての全体の構成を見通しただけに過ぎないがとても役立った。あれでも役立つならばやはり知っているような曲でも最初から最後まで目を通しておくだけでも、音楽の認知の仕方が全く変わるのだなと今更ながら改めて思った。何というか数学や物理などと同じで音楽も言葉では表そうとすればするほど本質から離れて夾雑物が纏わりつくことで更に内容から離れてしまうようだ。

そのように最初からトッカータ主題の扱いなどに大きな期待をしていたのだが、予想以上に素晴らしかったのである。ラフマニノフに捧げたとあったが、なるほどそのラフマニノフとはああしたピアニズムをマスターしていたピアニストなのかなと思い、ラフマニノフの自作よりもなにかラフマニノフのピアノ演奏技術が彷彿されるような気がする。そのようなピアノをアムランは弾く。ロマンツェにおいても思い切ったアーティキュレーションと自然なフレージングは、指揮者キリル・ペトレンコとの間で十二分に打ち合わされたに違いない。今まで聞いたソリストとの競演の中でも特にスリリングだった。あそこまで柔軟に器楽的なアクセントをつけられると、管弦楽の方も負けじと合わせなければいけないのだ。ディヴェルティメントも見事としか言えない。ロシア音楽の歴史的なものと同時に民謡的な要素も織り込まれていて、こうして正しく演奏されると、圧倒的なロシア音楽文化の懐の深さを感じることが出来るのである。

2013年オェールベルクを堪能した。三日間ほど残しておいたが、流石に新しいワインなだけに全く変化はなく、最後の一滴まで新鮮さと熟成を楽しめた。2013年はリースリングにおいても難しく悪い年度と思われているが、あの薬草のような風味は2004年産にも通じて、とても嬉しいリースリングの年なのだ。なるほど20年寝かすとかいう年でもなく、寧ろ早めに柔らかくなってしまうのだが、それはこのシュペートブルグンダーにも全く当てはまる。30ユーロで簡単にこれだけの香味を楽しめるピノノワールはブルゴーニュでもなかなかないだろう。それほど涼しさもある赤ワインだった。色も既に縁が剥げてきていてワインを知っているものなら誰も寝かそうとは思わないのだ。だからこれを今開けて楽しむのが愉悦なのである。本当の贅沢というものではあるまいか?そしてとても趣味が良いなと自画自賛して悦に入るのである。なるほど30ユーロのワインは決して安くはないが、日常消費ではなくここぞというときに開けるワインとしては消費可能な価格であろう。そしてこれだけの価値のワインはなかなか見つからない。芸術も全く同じで、趣味が良くなければどんなものでも全く価値の無いものなのである。



参照:
日曜は一寸した祝祭気分 2017-03-06 | 暦
まろみが嬉しい自然な呼吸 2017-03-05 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2017-03-09 00:33 | ワイン | Trackback

海原にそよぐ潮風のよう

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車中の朝のラディオ番組で音名の作曲を特集している。印象に残ったものを紹介しておこう。一つ目は、天才作曲家ジョスカン・デ・プレの作品である。フランドル派の作曲家の循環ミサの基礎音型については留意していても、その多くは俗謡などであるその出所についてである。Missa Hercules Dux Ferrariaeの場合は以下のようになっている。

レドレドレファミレである。これがどこから来ているか?

Hercules Dux Ferrariaeの母音を取り出すと、eue、u、eaieとなる。これをラテン語の音名に置き換えると、re-ut-re、 ut、 re-fa-mi-reとなる。

2012年フリューリングスプレッツヘンを開けた。最後の一本なのでグローセスゲヴェックス用のパイロットワインとして残していたのだ。しかし飲むワインが無くなったので開けてみた。瓶詰後四年になるのでこの辺りで判断したいとも思った。

初日は駄目だった。その土壌からか香りも強く押しつけがましく分厚いもので、熟成香はないものの熟れた感さえあった。しかし味筋はまだまだ綺麗なのだが、果実風味による甘みすら感じさせて食事には合わせにくかった。これならば稀に見る貴腐のは要らない良年といわれるナーヘの程度が知れる。しかし翌日は香りは変わらないものの甘みに若干のニュアンスが広がってくる。そして味筋は果実風味や前日に感じたペパーミントの風味とは違って、後味に塩味のミネラルを感じたかと思うや否や、海の潮風の清々しさが広がって来た。これならば全く問題はない。清涼感といい、その優しい鮮やかさは想像を大きく膨らましてくれる。



参照:
我々が被った受難の二百年 2010-04-04 | 音
'12年グローセゲヴェックセ? 2013-09-11 | 試飲百景
飲み頃を探る試飲談話 2015-09-15 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2017-03-02 02:59 | ワイン | Trackback

苦み走るようでなければ

旅行に出かける前にリースリングを飲み干した。早くから開いていたファン・フォルクセム醸造所の2015年アルテレーベンである。残りが少なくなってパイロットワインとしての機能を果たすかどうか怪しくなってきたが、一本ごとに変化があるので楽しく、参考になる。酸はしっかりしているが、ミネラルは全開になってきて、若干粉っぽいのだが、スレート特有のおかしな味筋ではなく、底に固まっているような焦点の定まらないミネラルである。地所もアルテンベルクなどに近いことから赤スレート系の暈けたミネラルで、辛口にはどうかとも思わせるが、それはそれで開いてくると楽しいだろうと思わせる。それを感じさせるだけ充分に糖を落として醸造するようになってきているということで、モーゼル流域でも上質の辛口として恥ずかしくないものである。

そして苦みを感じさせるそれがまた深みを与える。苦み走ったとかいう言葉もあるが、これは比較的女性的な味筋であるので全開になって果実風味とのバランスが楽しみとなるということである。日本などでは甘いリースリングが云々とか批判されたモーゼル流域のリースリングであるが、酸とバランスをとるその残糖以上に重要なのがこの苦み成分であるミネラル風味である。このミネラル風味が綺麗に表出されない限り高級ワインとしての体を成さない。

食文化の味の中で「旨味」だけは日本の専売で世界語になっているが、嘗ては日本でも味の極意として苦みが愛されていたと思うのだが、ファストフードや人工甘味料などの味覚の汚染でアメリカ風の苦みなどの無い味が好まれるようになっているのかもしれない。そうなると苦みの極意などというものも分からなくなってくるのだろう。土井勝先生の「甘みは旨味」はあらゆる意味で誤りであったというのが結論となっている。

再び音楽に戻って、作曲家リヒャルト・シュトラウスの自作自演の「アルペン交響曲」を久しぶりに聞いてみた。ここに「苦み」はないのだが、ミュンヘンの宮廷座付き管弦楽団の音が良い。その楽器を駆使して楽譜に書き込んだ音符を忠実に弾かせているのでそのもの作曲の意図がよく分かる。そして指揮者としても一流で、朴訥としたテムポ運び乍ら揺ぎ無いテムポ運びとなっている。それにしても戦前のドイツの管弦楽はこうした響きだったのかと思わせ、現監督ペトレンコもこうした響きを可能な限り取り戻して後に伝えていくことにも留意しているのだろう。弦楽の合奏だけでなくて、木管も金管もツボにはまった音色を再現するための努力をしているのはオペラ公演でも聞き取られて、それなりの尽力をしているのが分かるからである。

そのように推測していくと、ベルリンのフィルハーモニカ―もクラウディオ・アバドの時代に音響の機能性をものにしたが、サイモン・ラトルの指揮でもまだまだ音響面でつるつるてんてんな面も残っていて ― ランランなどと共演しているようではどうしてもそうなる ―、今後はピエール・ブーレーズが示したような弦の強靭なサウンドの特徴にもう一つ今日的な深い音色などが試されるのだろうか。少なくとも楽譜の読み方が20世紀後半のようなフォン・カラヤンを代表するような流線型やまたは一筆書きの落書きのような読み方からは変わってきているので、管弦楽団の音響としても文化芸術的な成果を期待したくなるところである。北アメリカや極東などにもあるような音響だけでは欧州文化としては成立しない。そのためにも新しいサウンドを含んだ同時代の作曲家の作曲を遅れずに演奏していくことが重要なのである。



参照:
2015年アルテレーベンの出来 2016-09-17 | ワイン
苦みの余韻の芸術 2017-02-11 | 音 
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by pfaelzerwein | 2017-02-13 00:43 | ワイン | Trackback

三分咲はまだかいな

一月ともなると手元にとっておきのリースリングが無くなっている。2014年産は今開けるのは惜しく、2015年産の自宅試飲も三巡目位で、残りが二本づつぐらいなってしまっている。飲み干せばそれで終わりで、瓶熟成のパイロットワインとはならない。

勿論飲み頃と判断すれば飲み干しても惜しくはない。一番困るのがまだまだ飲み頃ではないリースリングで、そしてその瓶熟成の可能性もそれほど大きくないものだ。例えばミュラー・カトワール醸造所のビュルガーガルテンは六本買ったが酸が強いだけで飲み干してしまうと何をしていることか分からなくなる。同じような傾向にはロベルト・ヴァイル醸造所のテュルムベルクがあるが、これも五年以上の瓶熟成を考えると飲み干してしまうと間抜けである。その点、ビュルクリン・ヴォルフ醸造所の2015年物は未だに殆ん木樽の中で眠っているので安心だ。2014年もまだまだ開いていないものが多くて、レープホルツ醸造所のフォムブントザントシュタインと同じように二年間我慢しなければ意味が無い。

それでも手元に飲み代が無くなったので手を付けた。2015年産は六本購入していたので余裕が少しある。その成長度を吟味した。昨年の春から今まででの瓶熟成はゆっくりだが確実に期待を大きく膨らませた。春以降一度秋には閉じ気味で酸ばかりで味気が無くなったのだが、先日は初めてそのねっとりしたようなミネラルも砂岩特有の味質も確認出来た。数か月前には全くなかったものなので、二年経って完全に開くと一番最初の時のあでやかさも出てくるだろうから可成りのリースリングとなることが予想される。

まだまだ三分咲にもならないようなこの時点での美点を感じておけると全開となった時にどれほど楽しめるだろうかはご想像通りである。ワインの瓶熟成の楽しさはこうした時間経過の中にあり、飲み時に最高価格を出して購入しても味わえない喜びなのである。だから真面なワインは少なくとも六本は購入し置かないと駄目と言うことなのである。

週明けに備えて、風呂桶に浸かって、薬を飲んで寝た。風呂桶に浸かったのは、一つには右足の裏が痒くなってきたので念のために足の二度目の酢酸浴をしたからだ。同時に靴親方のところに行くので序の足の手入れも出来るからと思ったからである。夜中に寝苦しさを感じて目が覚めたが無理して睡眠を貪った。恐らく薬で喉が渇くなどの反応が出ていたのだろう。副作用は十分だ。寝起きは比較的良かったが、夜分からの雨が少し残っていたので走りにはいかなかった。そこまで全快していないのが事実だった。



参照:
プルトニウムはまだかいな 2011-03-24 | アウトドーア・環境
全然飲み飽きないワイン 2016-05-10 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2017-02-07 03:21 | ワイン | Trackback

熱帯びた鬱陶しさ

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熱は大分下がったが、目がぐりぐりしたりしてきた。回復への一歩だろう。小水も色付きしていたということは老廃物が出てきたということか。治りかけとしても、結局は通常の感冒ではなくて、インフルエンザであったということか。誰からうつされたかというとはっきりしている。道理で熱が続いた筈だ。

その一方長引いていることから気管支炎でも起こしているのではないかとの怪訝もある。治りかけたので就寝前に思い切って薬を飲んだ。食後に熱が出たからだ。効果はあったが起床後も完全ではなかった。続けて三錠までは飲むことにしているので、もう一日様子を見る。もし本日インスブルックに朝早くから出かけるようなことになっていたら車で事故を起こしたであろう。まだまだ運動が安定しない。

体調は悪い乍らも「ばらの騎士」が気になるが、以前はロシア音楽に感じていたような億劫感がそこにある。この作品は丁度マーラーの交響曲八番なんかと同じように初演当初から成功するような通俗な個性を持ち合わせていて、ヴァークナーの楽劇「ヴァルキューレ」などと同じように俗受けするところが芸術的に難しくしている。それと同時にそうした背景があって、成功したフォン・カラヤンによる演奏実践などのようにそれが更にレヴューすれすれのやわな音楽になっているという印象が、嘗て持っていたロシア音楽への見解と似ているのだ。これについて深く触れていくと作品の本質に係ることである。

オート・コート・ド・ニュイのピノノワールはのボトルを開けたのは購入したその日だった。ある程度想像がついており、全くもって2014年産と若いので、兎に角開けた。もう一種類は蔵にしまった。予想していたよりも酸が効いていて驚いた。年度の特徴かもしれない。かと言って2009年物を購入する気もなかった。13ユーロほどの価格なので、ドイツのシュペートブルグンだとの良い比較になる。やはりこの価格ではこれ程の熟成は難しく2014年産では考えられないだろう。標高が高いということでの清涼感はあって、タンニンなどよりも何よりも酸である。しかし全体のバランスはとれていて食中ワインとしては贅沢で、石灰のミネラルも感じられた。食事はスパーで購入してきたキッシュロレーヌで、全くチーズ共々文句はなかった。リースリングでこの価格で楽しめるものは限られてきていて、その意味からは食事に合えば日常消費ワインとしては悪くはないという印象である。しかし現地に買い付けに行ってこの程度のものをケースで購入してくるかと言えば否である。それほど時間を掛けて楽しめるものではないからである。



参照:
リースリングの賞味期限 2014-05-29 | ワイン
高熱に魘されて計画する 2017-02-02 | 生活
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by pfaelzerwein | 2017-02-05 00:01 | ワイン | Trackback

スキーツアーの寒冷対策

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スキーツアーの準備をしている。腰の調子は張りが残るだけまでに戻ってきている。反対側の左側に張りを覚えるほど、違和感が小さくなってきているということだろう。これで登れて滑れることは間違いないが、何処まで体調が上向くかである。気持ちよく起きれて朝から頑張れるかである。

飽くなき軽量化から昨シーズンは寒い思いをした。重量を極力増やさずに吹雪かれても寒くない衣料を考察する。今までは夏と同様の化繊の薄いポロシャツの上にフリースを重ね着して、その上に薄いヤッケを羽織っていただけである。高所で強風が吹くと体感温度が零下50度近くまでは下がってしまうので体力を失う。以前の氷河スキー場でのように下りてこれば終わりという訳にはいかない。そこでぼろ袋などを探すと以前使っていた化繊の下着が出てきた。パッチの方はゴムが伸びていて使い物にならないが、上着は間にセーター代わりに使えると思った。そして、250Gと重量も軽い。これならばフリースの重ね着を避けてもハードシェルの下は保温効果が高まる筈だ。汗も外に逃がす。下半身は山小屋にいるときのパンツに長いソックスで何とかなるだろう。自宅よりは間違いなく暖かい筈だ。

一昨年までのように冬季も外でや室内でクライミングしていた時とは筋力が落ちているのも寒さの原因かもしれない。更に歯茎を化膿させているとなれば体力が落ちている。この冬は昨年以上に朝起きが辛い。無理して起きても中々眠気が覚めない。

あとはいつもの行動食を用意しておかなければいけない。濡れティッシュを購入、電池は十分ありそうだ。髭剃りも忘れてはいけない。雪崩救助ピープなどを会の事務所に取りに行く。

2009年産のオェールベルクを開けた。2009年は2003年、2005年と並ぶドイツの赤ワインの年度と思っている。熟成度が高かったからだ。そのためにリースリングでは酸がそれほどさえていなくて、一般的な評価ほどにはよくない。それでも2003年の酸とは全く違う酸であることを、今回前回に続き2009年産赤ワインで感じた。

前回はカヴェルネソヴィニオンであったが、今回はピノノワールである。試飲した当時は熟成度しか感じなかったが、なぜか今試してみると余計に酸を感じるようになった。経験値が低いのでその意味するところが分からない。あり得るのは相対的に酸が突出するようになってきているということであり、通常はあまり起こらない。果実風味が引っ込んでしまっているとすればまだ熟成が待たれるのだが、そのような気配が無いのである。



参照:
原発警備強化の物的根拠 2016-03-26 | ワイン
寄る年波には勝てぬとは 2015-12-05 | 生活
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by pfaelzerwein | 2017-01-19 19:53 | ワイン | Trackback

年末年始ワインと初買い

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年末年始に飲んだワインについても書き留めておかなければいけない。クリスマスに開けたフォンブール醸造所のイェーズイテンガルテンは酷かった。流石に酵母臭は目立たなくなっているが、シャンパーニュの親方のリースリングである。明らかに何かを勘違いしているようで、辛口にすると残糖を絞っている。それは良いことだが、レープホルツ醸造所のように漬け込みをしている訳でもないのでとても発酵に苦労している。だから酵母を投下して漬け込んでもなかなか発酵しないということになっていたようだ。身売りでもしない限りこの醸造所も今後ともVDPの上位に来ることは絶対あり得ないと予想する。あれだけの地所がありながらとても残念なことであり、ダイデスハイムで真面なリースリングはどれぐらいあるだろうかととても不安になる。

さて年末年始ではブュルクリン・ヴォルフ醸造所の2012年ランゲンモルゲンを開けた。これはPCとしての最後の年で実質的には収穫量もかなり落ちている筈だ。今この地所の同じリースリングを買おうと思えば一本50ユーロ支払わなければいけない。つまり半額以下で購入したことになるが、まだ熟成には早いながら一本を試してみる。

開けてもしばらくは全く開いていない感じで、デキャンターをしてゆっくり大晦日に飲んだ。試飲の時よりは開いているという程度で、なによりも酸に鋭さがあった。糖とのバランスが取れてくるのは翌日以降である。そして甘露飴のような要するに那智の黒飴のようなニッキの風味の黒飴である。この独特のミネラル風味を好むかどうかがこのリースリングに対する評価を分けるだろう。個人的にはPCならばゲリュンペルなどに対照させて購入しても良いと思うが、GCとしてはどうだろう?ホーエンモルゲンに比較してどうだろうか。なるほど酸は効いているが、長く熟成させて開く土壌感がそれよりも良いだろうかどうかとなる。最終的には好みの問題だろう。

恒例のCD落穂拾いである。今回は先日買い逃したSWR録音シリーズが再び更に安く拡張されて販売されているのに手を付けた。ミヒャエル・ギーレン指揮のシェーンベルクは恐らく指揮者ブーレーズの同時代の演奏記録としても残るもので、完全に双方を乗り越えてしまうキリル・ペトレンコ指揮などが出るまでは甲乙点け難いかもしれない。生でも体験したマーラーの八番と二枚組で6ユーロしないなら文句は無い。前回逃したツェンダー作曲指揮のシューマンファンタージーも1ユーロ下がって3.99ユーロになっている。リームの曲集と、楽団の異なるケックラン曲集、そして妻殺し二重殺人のジェズアルト作曲の聖週間のレポン集を解散したA Sei Vociがヴァージンに録音したものである。もう一つヘルヴェッヘ指揮でモンテヴェルディの転換期のミサ曲を組み合わせた企画したものである。全て8CDで6ユーロ割引を入れて〆て28.94ユーロ。



参照:
フェアートレードなあじ 2015-05-28 | 雑感
解禁なったPCリースリング 2013-07-05 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2017-01-06 01:13 | ワイン | Trackback