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秋のはじめの想いの数々

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肌寒くなって、いよいよ長袖が恋しくなってきた。完全に秋真っ只中である。

八月の最終日曜日、5.6KMのコースを歩いた。始めて逆時計周りに辿った。朝はとても涼しく重い靴で思わず走り出してしまった。一キロほど走ったので、普段とは異なる無駄な脂肪が動き、蹴りで脹脛や太ももに堪えた。先ずはそれが限度であったが、何時か機会があればもう一キロ走ってみたい。脈拍150越えの苦しさ以上に、まともな靴を履かなければ身体を痛めそうである。まだまだ、余裕が無く神経が苦しい側にいるので、もう少し肉体を客観的に観察して動かせると面白いだろう。一キロほどを走っても歩くのとさほど時間は変わらないので、車まで帰ってくると結局一時間近く掛かってしまった。

グランクリュワインが解放になる前の週、2006年産のロバート・ヴァイルのグレーフェンベルクを開けた。瓶詰め後二年しかたっていないので、通常は後三年ほど待つリースリングであるが、あまり多くを期待出来る年度ではないので実力を試すために開けてみたのだ。

試飲した時にも感じたアルコールというか熟成度の強さからあまり鮮やかさもない。先日試したシュロース・ヨハニスベルクの格落ち商品との一騎打ちとなった。結果は、流石にエルステス・ゲヴェックスとしているだけあって、酸が十分には効かなくともそれだけの繊細さを出していて、あまり期待出来ないながらもまだ色々な成分が吹き出してくる潜在力は持っていた。

味の傾向は、どうしてもスレート臭さが出てくるのだが、下位のシャルタワインなどと比べると薄っすらと綺麗に出ていて、土壌の品の高さを感じさせる。梨のような筋の良さは、栗のようなヨハニスベルクの土壌よりも分厚くならないのが利点だろう。その二つの土壌の特徴をまったくそのスレート基盤と雑食砂岩基盤の組成を無視して喩えれば、ダイデスハイムの地所ホーヘンモルゲンとルッパーツベルクの地所ガイスビュールの差ほど異なる。好悪ではなくてその好みは別れるだろう。

もちろんシュロース・ヨハニスベルク醸造所のアルコール15%の商品はおそらく過熟成してしまった失敗作ではあろうが、醸造所として一流のローバート・ヴァイルではあの商品では販売できないだろう。しかし、2006年産の難しさは、なるほどグレーフェンベルクの斜面の上方でなんとか酸の効いた葡萄が出来たとオーナーが胸を撫で下ろしたぐらい、典型的な温暖化気候の中でのリースリングであった。

さてその価格30ユーロは高過ぎる。しかし、飲めないようなリースリングに20ユーロ払う事を考えれば、決して捨てるようなものでは無いのである。十分にそれだけの繊細さが分かり、尚且つ2006年産の難しさも分かるのだ。もちろん授業料としてそれが高いと思う人が普通であろうから、その価格で幾らでも他に旨いワインは飲めるので、人には薦められないグランクリュであった。



参照:
旨くない途轍もない将来性 2009-09-03 | 暦
Fシティーの垢抜け方 2009-08-11 | ワイン
腐れ葡萄にその苦心を窺う 2009-07-30 | ワイン
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by pfaelzerwein | 2009-09-05 00:25 | | Trackback

素性があまり知れない蝸

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雨上がりのワインの地所を歩いたら、大量のエスカルゴに遭遇した。掻き集めれば直ぐに何人前ものそれが準備出来たであろう。

草を食べて緑色が強いのは良いとしても、バート・デュルクハイムからウングシュタインへの間の三つのグランクリュ地所ミヒャエルスベルク・ヘーレンベルク・ヴァイルベルクは、そのカタツムリの素性が知れるほど十分にエコ農業化が進んでいないであろう。
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by pfaelzerwein | 2009-05-13 17:56 | アウトドーア・環境 | Trackback

今年度の消費とその番付

今年飲んだワインの量をざっと概算してみた。平均して二日で一本空けている事から年間を通して170本近くは消費している。本年の休肝日は合わせて二週間と少々だろうか。

そこには試飲やレストランなどで飲んでいる量は、何ともいえないが。種類としては、百種類ほどだろうか。量は、ざっと三十本ほどだろう。

今年は、一年前に比べて在庫が寝かせて置く高価なグランクリュワインを中心に三十本ほど増えているので、自己消費用の購入量は約二百本ほどだろう。その平均の単価が約10ユーロとすると、二千ユーロほど支出した事になる。消費はその半分ぐらいだろう。多いか少ないか判らないが、年間の食費はその三分の二ぐらいだろうか。

本年度のワイン番付を試みる。

購入した最も高価なワイン:
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2001年ウンゲホイヤー グランクリュ 約42ユーロ

購入した最も廉価なワイン(調理用を除く):
ゲオルク・モスバッハー醸造所 2007年ミュラーテュルガウ リッター瓶 4ユーロ

量を消費したワイン:
ゲオルク・モスバッハー醸造所 2007年 グーツリースリング 12本
ミュラーカトワール醸造所 2007年 MCリースリング  18本
A・クリストマン醸造所 2007年 リッターリースリング 

初めて訪問した醸造所:
レープホルツ
キュンストラー
ヘッセン州立 ベルクシュトラーセ
シュロース・ザールシュタイン(出張試飲会)

最も回数多く試飲した醸造所:
バッサーマン・ヨルダン

印象に残る新鮮な2007年産ワイン:
フォン・ブール醸造所 ヘアゴットザッカー キャビネット

印象に残った古いワイン:
A・クリストマン醸造所 イーディック リースリング並びにシュペートブルグンダー

今年飲み頃だったワイン:
フォン・ジメルン醸造所 2006年 バイケン キャビネット

幾らでも飲みたいと思ったワイン:
フォン・バッサーマン醸造所 2007年 キーセルベルク キャビネット

最も複雑で興味深いワイン:
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2006年 ランゲンモルゲン プリミエクリュ

最も個性があったキャビネット:
レープホルツ醸造所 2007年 リースリング ブンテザントシュタイン

予想外に美味く仕上がっていた2007年産ワイン:
フォン・ブール醸造所 キーセルベルク キャビネット

予想外に上出来だったグランクリュ:
ゲオルク・モスバッハー 2007年 フロイントシュトュック

予想外に良かった醸造所のワイン:
ケラー醸造所 2004年 フバッカー グランクリュ(日本にて)

試飲後に購入して失望したワイン:
ロベルト・ヴァイル醸造所 2007年 シャルタ リースリング

買い置きして悪くなったワイン:
ミュラー・カトワール醸造所 2006年 ビュルガーガルテン シュペートレーゼ

買いそびれて残念なワイン:
フォン・ジメルン醸造所 2007年 バイケン キャビネット

飲み頃に抜栓して大満足であったワイン:
フォン・バッサーマン醸造所 2004年 ウンゲホイヤー シュペートレーゼ(日本にて)
フォン・ジメルン醸造所 2005年 バイケン シュペートレーゼ
ロベルト・ヴァイル醸造所 2005年 グレーフェンベルク グランクリュ
フォン・ブール醸造所 2005年 イエズィーテンガルテン グランクリュ

人に強く推薦したワイン:
フォン・ブール醸造所 2007年 キルヘンシュテュック グランクリュ

再会出来た素晴らしいワイン:
ヴァルナー醸造所 2007年 ドムネシャナイ グランクリュ

新鮮さを楽しんだグランクリュ:
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2006年 カルクオーフェン グランクリュ

将来性が高いと感じたワイン:
フォン・バッサーマン醸造所 2007年 ペッヒシュタイン
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2007年 ペッヒシュタイン

二年後に飲んでみたいグランクリュ:
フォン・バッサーマン醸造所 2007年 ホーヘンモルゲン

置いて忘れて仕舞いたいグランクリュ:
フォン・バッサーマン醸造所 2007年 イエズイーテンガルテン

買い置いて忘れて仕舞うワイン:
シュロース・ザールシュタイン 2007年 ファインヘルブ

余力があれば買って確保しておきたいグランクリュ:
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2007年 ホーヘンモルゲン

現在、開け時を窺っているワイン:
レープホルツ醸造所 2007年 ブントザントシュタイン シュペートレーゼ
ゲオルク・モスバッハー醸造所 2006年 バサルト リースリング

購入した古いヴィンテージ:
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2001年 ウンゲホイヤー グランクリュ
ビュルックリン・ヴォルフ醸造所 2001年 ペッヒシュタイン グランクリュ


今年はブルゴーニュでもシャルドネなどを試飲購入した。色々なものを試飲会で摘んだ。プファルツの百周年記念は大成功裏に終了する。2008年産も決して悪くはないので、来年の春がまた楽しみである。2007年産は予想通りなかなか休肝日を与えて呉れなかったが、来年もつまらないワインを飲んでいる余裕はとてもなさそうである。
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by pfaelzerwein | 2008-12-29 04:15 | ワイン | Trackback

賞味保障、期限2025年

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嘗て近所に住んでいた日本からの駐在員が遠くからワインを購入に訪れた。今回は、日本へ持ち帰れるワインであるグローセ・ゲヴェクセもしくはエルステ・ゲヴェクセと呼ばれるグランクリュワインをどれだけ見極められるかが焦点であった。

結果として大変良い買物が出来たと思うが、同時に試飲の難しさも再確認した。グランクリュワインはアルコールも強く、何もかもが高い水準で拮抗している。つまり、経年変化で初めて丸みを帯びて素晴らしいボディー感と繊細さを帯びてくるワインがよいワインなのである。

幸運ながら、二件で五種類のそれを試飲することが出来た。先ず、フォン・ブール醸造所にてウンゲホイヤーとペッヒシュタインが比較試飲される。前者は、女性の試飲者には十分にスパイシーさがありあまりにも力強過ぎたようである。それに反して後者の玄武岩土壌のものはその独自の味とクリアーさが気に入られた。

最低二年ほど経たなければその真価が出ないのがこの土壌のリースリングであるが、それが逆に今の時点での細さが「葡萄ジュースに様々な要素が乗って、冷して飲む梅酒のような感覚」に受け取られたようである。

勿論幾ら高価なものであろうが、好きな時に好きにして飲むのは購入者の勝手であるが、現時点ではこれをワインとは言えない。それを説明しようとしてもなかなか難しい。自己の経験を踏まえて言うならば、新しいワインは蒸留水に味がついているようなもので、「古いワインは若者には飲ますな」の諺と丁度反対の意味になる。「古いワインの方が価値があると言う神話」が流布しているのは、まさに「こうした若いワインはワインではない」ということの裏返しなのである。

要するに、そこに含まれる意味は本当のワインが出来上がるには熟成が必要だと言うことなのである。そして、その熟成は、知るものぞ知るペッヒシュタインの玄武岩土壌から出来たワインの独自な素晴らしい白っぽい花の楽園の香りが広がる時なのである。他に比喩のしようがない。

二件目のフォン・バッサーマン・ヨルダン醸造所では、ホーヘンモルゲン、ペッヒシュタイン、イエーズイテンガルテンを試飲した。最初のものが以前に感じた苦味がフローラルなワインに包まれるようになって、もっとも華やかな感じのリースリングとなっている。僅か一月の差でもこうしてワインは瓶の中で落ち着いて成長し続けている。カルクオーフェンなどに続いて最も飲み頃が近いワインであろう。

二つ目のペッヒシュタインは、先ほどのものと比べると遥かに内容物が豊富でアルコール分もはちきれるようである。その反面、まだまだ固い蕾のように何一つ開いておらず、本来の香りも皆無であるが、この時点で深いアルコールの中から大器晩成な素養を十分に評価出来るかどうかである。

三つ目のものも一つ目のものをより充実させたものであるが、長く寝かすことによって初めてその真価が表れるもので、その意味から完熟を待つ甘口ワインに通じるものがある。

結局、ここでもペッヒシュタインが選ばれたのだが、フォンブールのものよりもその価格相応に評価が難しくなっていく。価格が張るほど、つまり長持ちするワインほど評価が難しくなって行くのはボルドーワインなどと同じで、素人には若いうちの評価が難しく直ぐに入手困難となるとすれば、今後グローセゲヴェクセ専門のネゴシアンのような業者が増えるのだろう。

そして世界的なブームとなれば、今回木箱入りで購入した2025年まで保障されているキルヘンシュトックやその頃に本格的に魚料理などに愉しめるペッヒシュタインは一体幾らの価値がついているのだろう?少しずつ集めるなら今のうちだが、なかなか高価でおいそれとは木箱入りで買えないのも事実である。



参照:
新しいぶどう酒を - 断食についての問答から [ ワイン ] / 2005-03-01
敬語の形式 [ 文学・思想 ] / 2005-01-27
試飲百景-アイラークップの古いワイン [ 試飲百景 ] / 2005-01-22
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by pfaelzerwein | 2008-10-19 14:34 | 試飲百景 | Trackback

湿っぽい紅葉狩りの週末

d0127795_16541783.jpg週末は晴天と暖かい日差しが予報されていた。しかし現実には二日とも霧の中の週末となった。朝早くは小雨が降ったかのように地面は濡れた。

晴天を期待して出かけようと思っていたのだが、岩場は濡れている様子なので諦めた。しかし、午後も霧勝ちの中多くの人が最後の日曜の葡萄の紅葉狩りに押し寄せたようだ。

フランクフルトやハイデルベルクの車がそこいらに停めてあった。折角土曜日に牛ステーキとサンテミリオンのワインを愉しんで力をつけたのだが、無駄となった。

1998年産のサンテミリオンは、酸が強いが流石にシェリー酒のような熟成が始まっていて、尚且つ新鮮さがあるのが面白い。決して偉大なワインではないのだが、まだまだ今後とも楽しめそうで、酸の強さと果実風味が素晴らしい。もう少しアルコールが13度ぐらいに強ければ最高級サンテミリオンとなるワインである。

瓶詰め前の行程で偶々屋敷の裏の作業場で飲ませて貰った経験もあり、大変許容力のあるボルドーである。

さて葡萄の方は、殆どのリースリングは摘み取られていて、残るは一部のグランクリュ地所のワインのそれも貴腐を期待されている葡萄だけである。ビュルックリン・ヴォルフの最高級の地所の葡萄が黴を恐れてか摘み取られていて驚いた反面、フォン・ブールのキルヘンシュトックやフォン・バッサーマンのペッヒシュタインなどがまだ黄ばんではいるが新鮮な葡萄をた揺らせていた。d0127795_16555593.jpg
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by pfaelzerwein | 2008-10-13 16:56 | ワイン | Trackback

イヴェントの豊かな後味

投光されたグランクリュ地所三箇所を観た。バート・デュルクハイムの観光の中心地にあるミヒャエルスベルクは、車から見え手っ取り早く見えるのだが、車だけ出なく光が多く、俗っぽさが災いしていたようだ。その地所を歩いての感想と変わらなく、ワインの味もそのようなものだろう。

日曜日にはSWRシュトッツガルト放送交響楽団のブラスセクション(VIDEO)によって、19時から音楽が奏でられたケーニクスバッハのイーディクに見学に行った。なんと言っても盆地状の地形にその音響効果を期待したのである。d0127795_4421375.jpg

金管アンサンブルは、上部の石垣の前に陣取った。照明もその高さと石垣の上部に当てられて、赤い色の投光器など幾つかの投光器が使われていた。聴衆は下から見上げる形で充分な音量が得られていた。予想通り、低音楽器の音は良く伸びていた。

選曲は、ポピュラーや映画音楽のみでせめて一曲ぐらいは著作権のないファンファーレかなにかを入れるべきではなかっただろうか?実質三十分ぐらいのレパートリーであった。

あまり見通しが聞かない照明を見て、音楽聞いて、一杯飲んで体を温めれるようにスタンドが出ていた。お馴染みの新鮮な顔を見つけて、ついつい先週買ったばかりのミュラーカトワールのヴァイスブルグンダーやA・クリストマンのグーツリースリングを二杯も飲んでしまった。一杯二百円はお試し価格で小売としては安い。

グラスを返して、次の演奏地ウンゲホイヤーへ行くと断わって、急いで辞去する。ウンゲホイヤーの照明は前日見ているので、勝手をよく知っていたが、前日とは打って変わって二百人以上の聴衆を集めていた。d0127795_443327.jpg

楽師の面々は、ワイン山の中をジープで移動したのだろう。ここでもまたお馴染みの顔を見かける。やはりインサイダーや事情通の者が多いようで、本日のローカル紙は場所が判らなかったなどの苦情なども伝えていたようだ。

基本的には金をかけずに、効率良く、グランクリュを印象つけて新コンセプトのテロワールを広報する目的が達成されていたが、こうして巷でも一等区画グローセスゲヴェックスが囁かれるようになれば大成功だろう。

投光されるのを観るのは一生で一度のことだという声も聞かれたが、金をかけずに広報が出来るならば機会があれば今後も実施する価値があるのかもしれない。

音響効果の方も、ウンゲホイヤーにおいても予想したほど悪くはなく、何よりもマドンナ像とウンゲホイヤーの斜面の投光の効果が素晴らしい。既に同じプログラムを聞いているので、演奏中にマドンナ像の足元まで上がり反対側に降りてきた。

演奏の方は、途中で一杯やってワインが廻ってきたのか、先ほどよりも集中力が欠けてさらにお気軽なものとなっていた。

前夜のゲオルク・モスバッハ家が道案内する家庭的な雰囲気の中での落ち着き静まった雰囲気を思い出しながら、こうしてイヴェントを堪能して帰路についた。



参照:フォルスト・ウンゲホイヤー [ ワイン ] / 2008-03-09
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by pfaelzerwein | 2008-03-11 04:45 | ワイン | Trackback

長いコルクにみる生命力

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先日店先で試したピノノワールを自宅でジックリ品定めするために胸高く掲げ大事そうに抱えて持ち帰った。その道すがら醸造所のベンス氏にすれ違いに見られ笑われ、「先日の試飲では、上級のワインはデキャンターされていて、これはしていなかった条件の相違を厳格に補正する」試飲の目的を説明する。

そのようにして早速デキャンターに移し、味の経過を見るのだ。初日の印象は先の試飲と同じく、香りが無く、酸が効いていて、アルコールが強いというほかなかった。それゆえか、鼻に来るというか喉に来るというか胃に来るというか、兎に角力強い。明くる日の印象は、それらの要素に変わって、ミネラル質の味が幾らか表に出るようになって来た。つまり配合されている、ルッパーツベルクのホーヘブルクの土壌の個性が幾らか感じられるようになって来たことになるのだろう。このように経年して良くとすれば、2年後ぐらいにはこの価格を大きく越える事になるかもしれない。それならば買いである。一度試して見る価値はあるかも知れない。投資額は知れている。

さてその前々日に持ち帰ったのがグランクリュの2003年産カルクオッフェンである。石灰質の土壌が醸し出すストーレートさはその酸の出方として表れて、重いクラスのワインとしては比較的喉を通り易い。その反面、この記録的なヴィンテージのワインに甘みを感じさせる要因となっている。その甘みが邪魔になり出すとなかなか酌が進まない。グランクリュであるからして、内容が濃いのは当然であるが、食事に何倍も飲める代物ではない。ある意味、グランクリュワインと言うのは、辛口であってもぐいぐい飲み干すワインではなくて、食事の一部にグラスで当てられるワインなのだろう。

金曜日に開けたワインが月曜でもその香は増しながらも未だに強く感じるというのがグランクリュワインの味の濃さなのである。なるほど2006年産の限られた量ながらも価格だけでなく簡単に全てのグランクリュが売り切れないのは、個人消費者にとってそれほど重宝なワインではないからだろう。

キャビネット以上のリースリングの楽しみ方は、一考に価すると思うがどうであろうか?これなら以前の半辛口の方がアルコール度が薄かっただけ飲みやすかったと思うがどうだろう?

参考のためにそれらの瓶とコルクを、先日現地スーパーで買ったイタリアの、1998年物と並べて撮影する。一般的にコルクの長さを見れば、そのワインがどれぐらいの潜在力があるのか、予想されているのか判るのだ。コルク栓が如何に高価で自然破壊に繋がると言っても、だから余計にガラス栓のワインは割高感があるのだ。
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by pfaelzerwein | 2007-09-19 06:02 | 試飲百景 | Trackback

グランクリュ解禁の反響

グランクリュもしくはエルステス・ゲヴェックスとして9月1日に一斉に発売されたドイツ高級ワインが話題となっている。

旅行前に既に情報は仕入れておいたが、残念ながら解禁日には参上出来なかった。特に2006年産の場合、量が限定されているので、絞められていたかのように関心と需要が殺到したようだ。

このカテゴリーを提供するのがVDPと呼ばれる独高級ワイン醸造所の団体である。現在の会員数が195醸造所で、その耕地面積は四千ヘクタールとドイツ全ワイン耕地面積の4%にしか当たらないとすると、その選り抜きが知れるだろう。

元々は、1901年に始まったナチュラルワイン競り市会が起源と言うが、1971年のワイン法をきっかけとしてナチュラルを名乗ることが禁止されて、より厳しい高級ワインの格付けへと発展して行ったとある。

カトリック精神実践者プリンツ・ザルム前代表が「創造物の保護」を掲げて、大きくドイツワインの高級化へと貢献したと特記される。ベルリンのレセプションでは緑の党の元外務大臣ヨシュカ・フィッシャーや消費者保護大臣レナーテ・キュナスがこの功績者に別れを告げたと言う。

つまり、80年代にダメージを受けた、甘いワインのための不凍液混合スキャンダルを契機に代表のカリスマ性を以って品質へと向ったとある。

そうして、ドイツワインの品質は、先十年間の様に独自の味を好む米国や英国、日本や北欧、フランスなどの愛好者に関わらず、辛口から貴腐ワインまで存在するようになったとする。

そして、顧客や商業上の圧力に抗する形で、量より質の高級ドイツワインの市場が形成されてきているとするのが一般的な見方である。

名があっても価値の低い地所は、その名を名乗ることは無くなり、一方2002年には一級の地所からのワインは、平均16ユーロの値がつくようになっている。そして現在、20ユーロから50ユーロとなっているのは周知の通りである。

昨晩、その一級の地所二箇所を散歩した。既に報告したよう、その後短い降雨が二回ほどあったので、手入れの行き届かない醸造所のそれは腐れが多く部分的には昨年のようになっている。つまり、第一級の地所に関しては当然のことながら手摘みで収穫が行なわれるのみならず、VDPの醸造所は機械で収穫するなどは殆ど無くなって来ていることにもなるのである。やはり、リッター詰めワインの葡萄は、他所のワイン農家から買い付けることが多くなるのであろう。

素人が見ても、これらを十羽一絡げに収穫して醸造するなどはできないことが知れるのである。品質は畑仕事に大きく影響されるのは確実である。

そして、今回、プロテスタントのシュテファン・クリストマン弁護士がVDPの代表に選ばれたことから、既にここで記したように、バイオ農業のノウハウが全ての高級ワイン醸造所に齎せることとなるであろう。そこで、より以上注意したいのはもちろんバイオ・ダイナミック農業の扱いであることは言うまでもない。

2007年産は既に収穫が始まっている。トロッケン・ベーレンアウスレーゼが先に収穫されているとは知らなかったが、この理由もここで述べていた通りであろう。
参照:
おかしな香味の行方 [ ワイン ] / 2007-07-01
期待十分な独赤ワイン [ ワイン ] / 2007-07-10
気付薬は廉い方が良い? [ ワイン ] / 2007-08-13
市場でなく、自然に合わせろ [ ワイン ] / 2005-09-09
登美の丘ワイナリー「技師長が語るワイナリツアー」(ひねもすのたりの日々)
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by pfaelzerwein | 2007-09-17 06:08 | ワイン | Trackback