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栗ザウマーゲンのXマス

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クリスマスの祝日第二日目、山へ駆け上った。40分6030歩は今年のワースト記録かもしれない。先日ティロルで歩いた場所を重ねながらゆっくりと走った。あそこでも林道があって小屋があるところから上は急に厳しくなった。雪の量だけでなくて、空気が薄くなってきたからだ。略海抜2000メートルぐらいだった。やはり低いところで余程トレーニングを積んでおかないと息が上がる。降りてきて67分、とても良い運動である。

先日、運動不足で71キロまで体重が落ちていたが、こうして走って、ザウマーゲンを食らうと再び太り気味になる。クリスマスにかけては三本のグロースゲヴェックスを開けた。一本目は2010年産のマンデルガルテンだった。高級ワイン協会会長のクリストマンのもので、私自身の好みとしては重く、果実味が、その古典的な還元法の醸造法でヘキヘキしたが、十分の尾を引く高級ワインであったことは間違いないだろう。そして地所特有の独特のテロワーは紛れもなかった。そして2010年産が失敗していなかったことは特筆に値する。

2010年産は、我が家恒例の栗入りのザウマーゲンに合わせてイェズイーテンガルテンが祝日に開けられた。そのマルメロのような果実味と2010年特有の酸がとても美しく融合していて、栗の味に最高だった。今まで飲んだ2010年産の熟成リースリングとして最高傑作だった。その喜びの裏側には、同じ作り手のワインは二度と巡り合えない悲しみが走った。フォンブール醸造所の今世紀の頂点だったろうか?

ここに三年は何とかごまかせるが、その先は我が家のクリスマスのディナーに関わる。本当に栗ザウマーゲンに合うイエズイーテンガルテンは今後検討がつかない。今まで高価で購入できなかったビュルクリン・ヴォルフ醸造所も植え替えで先十年ほどは入手できない。フォン・ブール醸造所は親方が変わったので期待できない。フォン・ヴィンニゲン醸造所は論外だ。バッサーマンで我慢するか、新しく地所を獲得したモスバッハ―も最低五年ぐらいは待たないと期待できない。さてどうしたものか?

イヴにはロベルト・ヴァイル醸造所のグレーフェンベルク2011年を開けた。問題の多い過熟成の葡萄でもある程度繊細なワインを期待したからである。しかし結果は、2010年のアルコール13.5%のイェズイーテンガルテンの繊細には遠く及ばなかった。要するにフォン・ブール醸造所のグローセスゲヴェックスはこの時期ドイツでも上位に入っていたことを意味する。そして価格は10ユーロほど安かったのだ。



参照:
気の遠くなるような企業 2014-07-12 | ワイン
胃袋がザウマーゲンに 2012-12-27 | 料理
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by pfaelzerwein | 2014-12-27 02:25 | | Trackback

ドルトムントの強化策のように

炊飯器三回目の使用は早炊きモードであった。その名の通り、水に浸す暇もなく炊くことになった。グローセスゲヴェックス解禁に伴う試飲で時間がなかったからである。結果からすると、炊きあがりを解すときに、十分にふっくらとしていないことと、若干もっちゃりとしていることに気が付いた。以前の炊飯器の標準炊きに近づいた感じである。要するに強い火で一気に炊き上げた感じなのだ。

実際に食してみると、それほど悪くはなく棒棒鳥と中華には過不足なかったが、米の味が味わえるほどではなく、次にこのモードを試すときにはもう少し時間を置いて水に浸して試してみたい。しかしそれぐらい時間に余裕があるとなるとなにも早炊きなど必要ないのであるが。

最初の2013年グローセスゲヴェックス試飲は、フォン・ブール醸造所から始めた。昨年のように出かけると生憎工事中であったが、仮の事務所に入る。御馴染みの顔で驚いたが、その間の事情なども尋ねる。何はともあれ、昨年の八月以降新しい体勢になってから一滴も試飲していないので、グーツリースリンクから試飲する。2013年の良さは出ていた。明らかに親方が変わったのは顕著に味に反映している。ミネラルがより一層はっきりする反面、都会的な能動性がなくなり、可也古臭いリースリングに変わっている。

更に前任者を引き継いで残糖を抑えることを本望としているようで、薄っぺらい方向へと傾いている。ザールのヘッセルシュタット醸造所やルーヴァーのカルトホイザー醸造所のリースリングを思わせる。次にヘアゴットザーッカーのオルツリースリングを試すが、これも同じような傾向で、その次のフォルスターのホルツリースリングの0.8Gほどには残糖を落としていない。もはやこうなると特殊であるが、意外にフォルストの土壌感が新鮮に出ているので面白く、直ぐに楽しめる味質である。

この辺りの残糖感が、ブリュックリン・ヴォルフ醸造所のフォルスターと最も異なり、なるほどそれが重いワインと感じられるのも無理はないだろう。オルツリースリングを寝かせる必要がないとすれば、こうした遣り方も決して悪くはないであろう。

さて、御目当てのグローセスゲヴェックスに行く前にラーゲンヴァインを試す。ムーゼンハング、モイズヘーレ、キーセルベルクは、雑食砂岩、石灰混じり、砂混じりなどのテロワーとなるのだろうが、ここまで行くと残糖に比較して酸が強い分、どのような飲み方をすればよいのかが問題となる。如何にもこの辺りの程度の醸造所が陥りやすい、瓶熟成への経験と自身の無さが良く表れている。

グローセスゲヴェックスで感じられたのは酸の質であり、若干酢酸系なのは葡萄の熟成以上に、その使い方が問題になるのではなかろうか。要するに摘み取り作業のマネージメントとも関わっているように思われるがどうだろう。

全体的な印象は、こうした中堅から下部のVDPの醸造所にありがちなつくりで、特に初年度であるから若干の雑な感じは免れない。このまま行くと、バッサーマン・ヨルダンの二の舞で、落ちるところまで落ちるしかなくなる。ブンデスリーグで言うと二部から更に転落となる。

香川がドルトムントに帰ってくることと、ミュンヘンにアロンソがやってくることをして、経済的に無理なく補強するための解決策で、こうした補強でシステムを強化できるのがドイツのサッカーの強みだとしている。



参照:
何とか目星としたいところ 2014-09-01 | 料理
2013年産の摘み取り風景 2013-10-21 | ワイン
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by pfaelzerwein | 2014-09-02 23:01 | 試飲百景 | Trackback

2013年の収穫を伝える

この冬初めて零下の空気の中を走った。1950歩12分、降りて来て3950歩24分で、小走りで鼻に入る冷たい空気を抑えた割には予想以上にまともに走れた。出だしを抑えた分、後半が伸びたからだろう。陽射しのあるところは良かったが、影に入ると手が冷たくなって痛くなった。日曜日に頂上往復が出来なかったので寒くても天気が良い限りは走っておかないと間隔が開いてしまう。

相変わらず寒いが、陽が射すと嬉しい。それでも暖房は欠かせなくなっている。就寝時には絞ったのでよく眠れた。小まめに室温調整することも風邪をひかないために重要だろう。

続々と摘み取り情報などが入ってくる。23年ぶりの貸借関係を終えたフォン・ブール醸造所は同時に新しい人事を紹介している。一人は醸造責任者で、一人は代表である。マチュー・カウフマンはエルザス出身のシャンパーニュの作り手で、12年間ボーリンガーと言うところで活躍していたようだ。九月から着任しているということで2013年産が最初の年になる。どのようになるのか気になるところである。もう一人の新任のリヒャルト・グロッシェはヴァインヴェルト編集長でミュンデュヴィ・アカデミーの校長であった、外回りのヴェルナー・セバスツャンともども醸造所を率いるという。

2013年は難しい年度であったが、カウフマンに言わせると「プファルツにとってとても興味深い年で、雨が多い年に醸造所の軽い土壌と少ない収穫量が幸いした」と、「外回りの手入れによってはじめて健康で熟成した葡萄が収穫できた。汗と血のにじんだ年度となる」と語っている。

其のセバスチャン氏は、「白髪が増えたが、報われた。そのハイライトは、個人的には十月末にフォルストの地所からアウスレーゼなどの収穫が好転の下にできたことだ」と話す。

2013年産は一月の末に初めて瓶詰されることから、十分に樽熟成の時間が取れるという。

精々、バッサーマン・ヨルダン醸造所の落陽の道だけは歩んで貰いたくない。



参照:
大動揺する名門醸造所 2013-07-27 | ワイン
何が必要かが問われる 2011-09-19 | アウトドーア・環境
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by pfaelzerwein | 2013-11-26 22:25 | ワイン | Trackback

2013年産の摘み取り風景

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十月十六日にはキルヘンシュトュックは摘み取られていた。ビュルクリン・ヴォルフ醸造所と並んでいるバッサーマンヨルダン醸造所の葡萄も同じであった。その横のより上部のフォン・ブール醸造所のそれはまだ下げられていた。数日の違いであろうが、その結果はどうなるか。最も斜面の上部にあるので風通しがよく、今年のような場合は酸さえ分解すれば決して条件は悪くはない。

兎に角、痛みが少しながら混じってきているので条件は決して悪くは無かったが、新鮮なうちに摘み取ればとてもよいワインになる可能性は十分にある。葡萄を食した感じでは、今年の葡萄はとても風味が良い。果実風味豊かな年となるのではないだろうか?2012年より期待が高まる。

果実の熟成とそれによる酸の分解、それで初めて必要十分な糖とワインを長持ちさせるワイン酸が十分に得られる。同時に貴腐の生える前の健康な葡萄であるからこそしっかりした天然酵母が得られて、ケミカルを加えることなく自然なワインが出来上がるのである。この二つの要素が揃って初めて偉大なグローセスゲヴェックス、つまり辛口のワインが出来上がるのだ。

勿論、そのように出来る白ワインとはリースリングでしかなく、それ以外の葡萄では偉大なワインとはならないのである。ピノノワールとの最大の違いは、一にも二にもその酸の分解の重要性だろうが、決してそれは酸っぱさや単純な酸性濃度とは異なるものなのである。

雨が降る前に綺麗に手摘みで収穫されて、痛みが除けられた葡萄は、それだけで十分な価値を持つ。あとは、その土壌の反映をしながら、どれほどその年の気候の恵みを受けたかということだけのことである。



参照:
冬模様の朝は寒い 2013-10-15 | ワイン
価格に注目して貰いたい 2013-10-16 | ワイン
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by pfaelzerwein | 2013-10-21 21:29 | ワイン | Trackback

一杯引っ掛け風邪予防

昨晩から一段と寒くなった。薄手のガウンでは暖房が無いと厳しかった。しかしここで入れてしまうともう離せなくなる。本格的な冬籠り体制にはまだ早く、移行期をつくっているのだが、風邪をひかないうちに体勢を整えなければいけない。

更に雨が続いて陽射しが良くないので、葡萄の発育にも明らかにマイナスだろう。来週位は晴れてくれるかと思うと決して予想は芳しくない。十分に果皮が暑いとは感じなかったのが、水曜日にダイデスハイムのホーヘンモルゲンからキーゼルベルク、モイズヘーレ周辺を散策した印象である。

酸がまだまだ強く熟成させなければいけないのは当然だとしても、木によって生育状況は大分異なった。意外に感じたのはブリュクリン・ヴォルフの木は少し老化している感じで、その割には十分に太さが無く、ホーヘンモルゲンの葡萄はそれほど抜きに出ているとは感じなかった。隣のキーゼルベルクのフォン・ヴィニンゲンの手入れは散々足るもので、この醸造所のワインを試飲する意欲はまだ当分起こらないだろう。

それでもミュラー・カトワール醸造所の試飲会で久しぶりに出会ったメッケンハイムのモイズヘーレファンの親仁はヴィンニンゲンで購入しているようだっだ。それなりの地所を保有しているので、それはそれでよいのだろう。

2010年産カルクオーフェンをフォン・バッサーマンのコレクションから開けたが、流石に酸は効いていたものの比較的早く残糖感を感じさせたことからその醸造法の限界を明らかにした。あの酸の質と量感が取り柄ではあるのだが、なるほど土壌感は出ているものの2010年に期待される偉大なワインからは程遠かった。

フォン・ブール醸造所で試飲した。静まった移行期の醸造所の雰囲気は変わらないのだが、次から次へと個人客が試飲に押しかけてきているのは時期柄とはいいながら、場所の利などがありそうだ。近所の新たな客やコペンハーゲンからのドイツ在住のデンマーク人などが訪れるのもそうした事情がある。

要約すれば、2012年の酸の弱さから、糖を3Gほどまで極力落として、アルコールが13.5%と高くなっているのは、ミュラーカトワールの生き方と似ているが、ブュルガーガルテンと名うてのフォルストの地所のテロワールの違いは甚だしい。なるほど口が慣れていないうちは薄っぺらく酸とアルコールの苦味でちっとも面白くないのだが、途中でゼクトで口を濯いでからやっと判断できるようになった。

矢張りミネラル豊かで飲ませるのはキルヘンシュトュックであることに間違いなく、その価格は仕方なく、レープホルツ醸造所のカスタニアンブッシュなどとの競合となる。但し、ああした味つくりをしている訳ではなく、丁寧で真面目な作り方をしているだけなので、開いてくるのを待つしかないが、2012年にはそれほどの瓶熟成が期待できるわけでなく比較的早めに開けれそうだ。

その意味からは、ウンゲホイヤーの酸などもある程度熟成すれば開けてしまえる気安さがある。初めから香りが楽しめるペッヒシュタインも最初に開いてきたときが楽しみではないか。イェズイーテンガルテンは、その点ミネラル風味として物足りなく、更に糖が少ないので存在感がないのだが、安定感があり熟成には心配はいらない。その傾向から、大抵は重くて仕方がないライタープファードの赤い砂岩のような独特の味質が素直に楽しめるようになっている。

全体の印象としては、毎年同じような糖と酸のバランスの合わせ方と丁寧な造りは変わらず、投槍で固執したような主張を感じさせないのが好感を持てた。なるほど偉大なグランクリュを期待している向きには物足りないのは当然で、ややもするとうすべったい感じになるそのリースリングであるが、それなりのエレガントさと誠実さは感じられるので、食事に上手に合わせてやるととても楽しいワインとなる。

序に口直しに飲んだペッヒシュタインの2009年物のゼクトと、グランクリュの次に優れているモイズヘーレのリースリングを購入した。どちらも機会があれば年内に楽しめる訳で、その価格も現在の水準からすると決して高くはないのである。但しペッヒシュタインのゼクトは愛好者向きの海産物向きのゼクトであり、誰にも勧められるものでないことは既に学んでいる。



参照:
ドイツ最高価格地所のワイン 2013-09-07 | ワイン
完全に終わったその伝統 2013-08-20 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2013-09-12 21:28 | 試飲百景 | Trackback

キャムプ用リースリング

フォン・ブール醸造所で試飲をした。時間もあってか静まり返った醸造所には、それでもちょくちょくと人が訪れる。やはり観光地ダイデスハイムの本通に面しているからだろう。旅行者も入りやすいのである。

今回の目的は、ドロミテでのキャムプ生活でのリースリング三昧のためでの試飲購入である。ミュラー・カトワール醸造所にも寄ろうかかと思ったが、ここで用件が済ませた。特にライヴァルの男が一昨年ここのリースリングを気に入っていたので、もう一度彼の反応を試したくなったのである。というのは、ここのリースリングの評価はそれほど定まっておらず、寧ろ実際よりも評価が低いからである。更にビュルクリン・ヴォルフ醸造所の同価格帯のものであると、現時点ではもう一つ纏っていないので、キャムピング場などでは決してよい評価を受けないことは分っていたからである。同時にフランスに持ち込んだモスバッハー醸造所のヘアゴットザッカーならば、食後に少人数で吟味して楽しむには若干物足りないと感じたからである。

さて、最初にリッターリースリングの辛口を試す。当たりは決して安物臭くないが、吟味すると糖と酸の弱さを直ぐに感じてしまった。価格は知らないが楽しむだけの要素は無い。そこでグーツリースリングである。これは価格も粗9ユーロなのでその期待通りに、能書きの「力強さとミネラルの均衡」を十分に感じさせてくれた。但し、アルコールが11.5%しかないことは直ぐに気がつく。要するにサマーワインなのである。少なくとも買えるとは思った。そして決して2012年は悪くはないのである。

次にヘアゴットザッカーを試す。これは明らかに内容が詰まっていて、アルコール12、5%に嘘は無い。それどころかここの地所の良さを反映して、とても清々しいヘアゴットザッカーとなっていて、なるほど完全にモスバッハー醸造所のそれを上回っている。しかし価格も10ユーロであり、その差は1.6ユーロなのだ。つまり六本購入すれば10ユーロほど高くなる。それにしても柑橘系だけでなく黄色の果物のフルーティーさもあり、培養酵母としてもよい造りになっている。糖も絞ってあり現時点では可也よいリースリングである。

序にキーゼルベルクを試すが、これはいつもの通り若干重くなっていて、現時点で飲み頃のワインとは思わなかった。ムーゼンハングはそれほど酸が強く出ていなくて、2012年の特徴なのだろうが、若干うすべったい。モイズヘーレは殆どPC感覚であり十分にテロワーを反映しているので、秋口にもう一度吟味してみたいワインである。

ビオ農業へと全面転換しており、ドイツでも最高級の地所と区画を有する醸造所のワインだけに、そのグーツリースリングの秀逸さは当然ともいえる。但し、置いといて飲むワインでは決して無いので、夏の間に気軽に楽しんでしまうのがよかろう。

結論として、グーツリンスリング三本とヘアゴットザッカー三本を混ぜ合わせた。そして更に一本は自宅で空けた。大人は飲んでも六人なので、少なくとも二日ぐらいは、この二種類で食中と食後を楽しめそうだ。後は、他のものが持ち寄ったビールやワインに、現地調達のイタリアワインで十分だろう。



参照:
大動揺する名門醸造所 2013-07-27 | ワイン
怪物のような大嵐 2013-06-22 | アウトドーア・環境
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by pfaelzerwein | 2013-08-03 00:00 | 試飲百景 | Trackback

大動揺する名門醸造所

ヨアヒム・ニーダーベルガーが亡くなった。昨日のことである。とは言っても、誰のことか、最初聞いたとき、分らなかった。しかしドイツワインファンなら皆知っているはずである。なぜならば、名門バッサーマン・ヨルダン、フォン・ブール、フォン・ヴィニンゲンの三醸造所のオーナーだからである。享年56歳、癌で闘病の後の死で、一部にしか知られていなかったらしい。各醸造所はてんやわんやだろう。

特に今年末で日本の徳岡との賃貸契約の終わる名門フォン・ブールは、恐らく最も影響が大きいのではないだろうか。それ以前に跡を継ぐ奥さんが旦那の情熱をそのまま継ぐとは思わない。売れるうちに処分してしまった方が価値があるのが醸造所である。少なくとも片手間では出来ないからこそ、嘗てはツ・グッテンブルク時代のフォン・ブールは荒廃して、バッサーマン・ヨルダンは身売りとなったのである。

年間どれほどの利益が出るかを計算すると、十億円ほどで売り払ってしまった方が幾らでも利殖性の高い投資が出来るのである。しかし、バッサーマン・ヨルダンは既にホテルやレストランなど複雑に複合施設として物理的に絡み合っていて、更にもはや地所内で醸造していないなどを考えると容易には売却できない代物となっている。

フォン・ヴィニンゲンの方は新たに醸造所に投資したところなので、ある程度落ち着かないと実質的に償却出来ないだろうが、肝心の葡萄や土地が荒れたままなので再構築には十年以上は掛かるのである。要するに価値は低い。

その点、フォン・ブールはエコ化などの土地改良は進んでおり、また日本のグループが当初投資した施設以外に木樽などの高級ワインを作る環境は整えていることから、比較的コムパクトな概容となっていると思ってよいだろう。そしてなによりもその地所がよいのである。もし身請けするとすればフォン・ブール醸造所が一番価値があるように思われる。

それにしても一代であれだけの資産を築きながら、十二分な贅沢もしたであろうが、1957年生まれで2013年没は短かった生命とも言える。恐らく今年からニーダーキルヘンの農協ヴァインマッハーを率いたマリエン・クップをフォン・ブール醸造所の代表に据えていたのは先のことを考えていたからだろう。



参照:
ワイン三昧 四話2007年 2007-10-10 | ワイン
役立たずの旧ヨーロッパ 2007-03-21 | 雑感
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by pfaelzerwein | 2013-07-27 14:55 | ワイン | Trackback

春らしい貝の観察

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春らしくなってきた。朝晩の冷えはまだまだ真冬であるが、昼間の強い陽射しは日光浴に適する。それでも裸になって外で寝そべる気持ちなどは毛頭ない。一月の間に全てが進行する。

懸案の事案もようやく片付いたようで、心理的にも氷解である。事務処理などには追われそうであるが、ここから夏時間になるまでの三週間ほどを精一杯謳歌したいものだ。

そろそろ相棒の医者から石切り場へ行こうなどと言う声が掛かるかと落ち着かないが、冬時間の平日は夕方の出かけても意味はなく、精々昼前後の時間のみである。予定は月末の復活祭の週に暖かいところで試してみるぐらいだ。それまでの移行期間に腕の調子や体調などを整えて、室内から室外へと継ぎ目なく進めたいのである。

昨晩開けた祝杯のフォン・ブール醸造所のシャンパーニュ風ゼクトは、予想通り2011年のデゴルジュ直後からすると大分新鮮さは落ちていた。それでもボンゴレに合わせたリースリングゼクトとしては十分であった。なによりも2007年産ペッヒシュタインのミネラルをふんだんに感じせながら、グローセスゲヴェックスよりは大分安い。手回しでこの価格でこれほどの葡萄を使っている例は外国ではありえないだろう。本格的な商品であるよりも、ファン向きの商品のようなものだ。最後の二本を買い占めたものである。

四旬節中はやり残したことをじっくりと腰を落ち着けて片づけてしまって、本格的な春から初夏へと一挙に開花したいものである。昨日の散髪は改めて落ち着いてくると問題のMフォームも和らいで、鏡を見て満足している。女性に聞くと今までと違うことは一目瞭然で、もう少しサイドを刈り上げてもよいのではないかと言う評価だった。しかしそうなると気が横に立ちやすいので逆にヴォルューム感が出てしまう。

購入した買いはいつもの北海産のオランダからのそれであるが、初めて塩水につけると生きているのが確認できた。先週金曜日ぐらいの包装であるので、真空状態でじっと生きていたことになる。流石に砂を吐き出すようなことはしないが、空気を出したり、重心を変えて貝の向きが変わったり、毛を吐き出すなどの状況が観察できた。流石に新鮮な味がした。



参照:
客観を装うあくのある「中立」 2011-12-05 | 料理
ストレス続きで次の一手 2013-02-22 | 生活
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by pfaelzerwein | 2013-03-06 23:58 | 料理 | Trackback

ダイデスハイムの盛夏の話題

今晩は熱帯夜になりそうなので散髪屋に行った。今日の話題は、アルプスで頻発する山岳事故についてと、バイパスの通行止めの情報、更に地元ダイデスハイムの話題などであった。

アルプスでの事故は一般的に軽率な事故と見られるのを改めて確認したが、道路情報は正確なものはとれなかった。

それでも先にオープンしたグラーフゼクト&ヴァイン工房の話題が出た。私自身は案内状を貰っておきながら、無礼しているので忘れてしまっていたが、なるほどなにかを始めている筈である。

グラーフはミュンヘンのダルマイヤーの特約らしいが、その物件は公売していたということで、その価格は一億五千万円相当と見られ、建物の修理や改築で同じぐらいの資金が掛かっているという噂である。

そのように聞いたので前を通りがけに見ると、親爺が言うように雑食砂岩の真新しい石を大分使っているようで、なるほど金が掛かっていそうに思われる。

そもそもお披露目の案内状自体があまり明白な印象を与えることなく、コムセプトどころか商品についても十分に購買意欲を沸かすようなものではなかった。フォン・ブール醸造所を貸与運営している日本の資金を、今度はその枠組みを土地管理会社に移管させて、先ごろ離婚した娘さんを代表に迎えて新創立した法人の事業である。

しかし、親爺に説明したようにそもそもその賃貸関係さえ複雑な構成であったので、公にネット化されている今回の有限会社の登記や経理内容を見なければ明確には出来ないものなので、説明できるものではない。

それでも親爺の言うように可也の資本が投下されている訳で、投資先に困る余った資金を利用するならばよいが、経済的な利潤を達成しようと思えば、その商品の顔が見えない限りなんとも難しいとしか評価の仕様がない。



参照:
Hop, Step by Step & Jump 2011-12-27 | 文化一般
中共が辞さない宣戦布告 2011-12-25 | アウトドーア・環境
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by pfaelzerwein | 2012-07-24 23:07 | 生活 | Trackback

何が必要かが問われる

日曜日に朝から車を動かした。ジーメンス社が原発業務から降りることがラジオで伝えられた。自国市場だけでなく将来性の無い原子力発電施設から手を引くのは当然であるが、その背後には高度な技術を駆使してそして自国市場があるフランスの企業体と対抗する価値がないということらしい。なるほど今後もアジアやアフリカでは原発を建設したい発展途上国はあるだろうが、必ずしもそれが必要かどうかが問われるだろう。

シャンペンを間違えて渡されたので、パン屋の帰りに、取替えに行ったのである。フォン・ブールでは外回りの責任者セバスチァン氏がなにかを話していた。シャンペンの方は、購入した筈の2007年産ペッヒシュタインの最後の八本の中の三本を購入したつもりが、2008年産を掴まされて交換に行ったのだが、最後の二本しか手に入らなかった。今年になって初めてデゴルジュマンされたブリュットである。

2007年産のペッヒシュタインは繊細を極めて、今後とも期待の出来るグランクリュワインであるが、その先落としだろうワインを使ったシャンパンを試飲して、どうしてでも確保しておきたかったのである。もちろん2008年産も悪くは無いだろうが、比較にはならないことは分っている。

特に甲殻類のオードブルに相伴させれば、これ以上のシャンパーニュがどれぐらいあるかと思われる。そもそもそのワインの質で、これほどのミネラルを兼ね備えたフランスの白ワインなどは存在しないだろう。

さて、そのペッヒシュタインの地所や、イエズイーテンガルテンやキルヘンシュトック、ウンゲホイヤーの名うての地所を見て回った。葡萄が山なりにぶら下げられているのはいつもの如くフォン・ブール醸造所である。そして今年は秋雨に痛みかけているのである。

当然のことながら十分な分量があるので、そこから選別していくことでまだまだ素晴らしい2011年産のグランクリュが出来上がることは分っているが、葡萄を先んじて落として折らず、葉っぱ類も落としていないことから、選別作業の出来が重要な品質となる。

どの時点で労働力を集中させるかで、その手間と効果の兼ね合いが変わってくると思われるが、少なくとも無駄に腐らして垂れ下げておくのは、労働力を倹約して質を下げることでしかないのである。

他の並び醸造所の地所の葡萄を見ればその差異は明らかで、ビュルクリン・ヴォルフ醸造所やバッサーマン・ヨルダン醸造所との葡萄の品質の差異は一目瞭然である。もちろん農協やその他の醸造所と比較すればその実りの豊かさは立派なものであるが、2011年の出来上がりの差はそうしたところにあり、既に一年後の出来の差がかなり予想できるのである。
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by pfaelzerwein | 2011-09-19 05:52 | アウトドーア・環境 | Trackback