タグ:ヘアゴットザッカー ( 8 ) タグの人気記事

キャムプ用リースリング

フォン・ブール醸造所で試飲をした。時間もあってか静まり返った醸造所には、それでもちょくちょくと人が訪れる。やはり観光地ダイデスハイムの本通に面しているからだろう。旅行者も入りやすいのである。

今回の目的は、ドロミテでのキャムプ生活でのリースリング三昧のためでの試飲購入である。ミュラー・カトワール醸造所にも寄ろうかかと思ったが、ここで用件が済ませた。特にライヴァルの男が一昨年ここのリースリングを気に入っていたので、もう一度彼の反応を試したくなったのである。というのは、ここのリースリングの評価はそれほど定まっておらず、寧ろ実際よりも評価が低いからである。更にビュルクリン・ヴォルフ醸造所の同価格帯のものであると、現時点ではもう一つ纏っていないので、キャムピング場などでは決してよい評価を受けないことは分っていたからである。同時にフランスに持ち込んだモスバッハー醸造所のヘアゴットザッカーならば、食後に少人数で吟味して楽しむには若干物足りないと感じたからである。

さて、最初にリッターリースリングの辛口を試す。当たりは決して安物臭くないが、吟味すると糖と酸の弱さを直ぐに感じてしまった。価格は知らないが楽しむだけの要素は無い。そこでグーツリースリングである。これは価格も粗9ユーロなのでその期待通りに、能書きの「力強さとミネラルの均衡」を十分に感じさせてくれた。但し、アルコールが11.5%しかないことは直ぐに気がつく。要するにサマーワインなのである。少なくとも買えるとは思った。そして決して2012年は悪くはないのである。

次にヘアゴットザッカーを試す。これは明らかに内容が詰まっていて、アルコール12、5%に嘘は無い。それどころかここの地所の良さを反映して、とても清々しいヘアゴットザッカーとなっていて、なるほど完全にモスバッハー醸造所のそれを上回っている。しかし価格も10ユーロであり、その差は1.6ユーロなのだ。つまり六本購入すれば10ユーロほど高くなる。それにしても柑橘系だけでなく黄色の果物のフルーティーさもあり、培養酵母としてもよい造りになっている。糖も絞ってあり現時点では可也よいリースリングである。

序にキーゼルベルクを試すが、これはいつもの通り若干重くなっていて、現時点で飲み頃のワインとは思わなかった。ムーゼンハングはそれほど酸が強く出ていなくて、2012年の特徴なのだろうが、若干うすべったい。モイズヘーレは殆どPC感覚であり十分にテロワーを反映しているので、秋口にもう一度吟味してみたいワインである。

ビオ農業へと全面転換しており、ドイツでも最高級の地所と区画を有する醸造所のワインだけに、そのグーツリースリングの秀逸さは当然ともいえる。但し、置いといて飲むワインでは決して無いので、夏の間に気軽に楽しんでしまうのがよかろう。

結論として、グーツリンスリング三本とヘアゴットザッカー三本を混ぜ合わせた。そして更に一本は自宅で空けた。大人は飲んでも六人なので、少なくとも二日ぐらいは、この二種類で食中と食後を楽しめそうだ。後は、他のものが持ち寄ったビールやワインに、現地調達のイタリアワインで十分だろう。



参照:
大動揺する名門醸造所 2013-07-27 | ワイン
怪物のような大嵐 2013-06-22 | アウトドーア・環境
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by pfaelzerwein | 2013-08-03 00:00 | 試飲百景 | Trackback

葡萄泥棒も入りやすい家

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旅行に出かける前の週末に事件が起こった。葡萄の摘み取りしようとしていた土曜日に、前列だけを残してそれに隠されるように十二列のピノノワールが密かに摘み取られていたのだった。

前代未聞のこの盗難事件は、フォルストとダイデスハイムの間に広がるヘアゴットザッカーでシュペートブルグンダー種から高級赤ワインを製造していたヴィニンク醸造所の一角で起こった。被害総額は、2500KG分の葡萄から三千本のワインが出来るとして一本32ユーロとして一千万円を超えると報じられているが、要らぬ作業を省かれた分損失はその三分の一以下であろう。

さて、その摘み取りの痕から機械で一気に夜中に摘み取ったとされていて、近隣の農家が疑われているようで、見つかれば二年以下の懲役となるとされている。だからそんな馬鹿なすることをするものはありえない訳で、犯行は内部事情に詳しい外国人労働者だと推測する。ヴィニンクという醸造所で起こったのもまだ十分にマネージメントが効いておらず、出稼ぎ労働者の質も比較的悪いと思われる醸造所だからだと想像される。

最近は観光客の立ち入りも多く、資本投下した分を躍起になって回収している様子が外部からも伺えるが、こうしたところにそうした事業形態の罠があるように思われる。本来ならば大人数で一気に刈り取り、それを急いでプレスするなりして、海外などに運んで売り払わなければ、盗みの成果が出ないわけであり、誰の目も盗んでこうした犯罪を成功させることは難しい。やはり、近隣の監視の目が効かない状況にあったのだろう。

未だ嘗てないような秋の好天が続いている。そして既に報告したように、腐りを避けれた葡萄とそうでない葡萄との差がここに来て予想外に大きく最終のワインの品質の差を広げているようだ。来週の水曜日ごろから再び湿り気が増して、この乾燥した好天は終わるようである。そしてそこまで葡萄を下げておくことで、更に酸の分解即ちリースリングの高品質化が期待できるのである。

先ずは幾つかの写真を比べて、その相違を観察する。以下の二枚は十月二日、日曜日に三百メートルも離れていない地所で撮影したものである。見事に実ってつるが重さに耐えかねるような繁々とした葡萄も健康そうである。そして二つ目は、これまた健康そうで涼しげにぶら下がる葡萄である。この二つの葡萄から出来るリースリングワインは全く違うものとなるのである。何が違うのか?(続くd0127795_17155656.jpg
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by pfaelzerwein | 2011-10-02 17:19 | ワイン | Trackback

キリストの昇天に飲む「神の棺桶」

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フランスへ持って行ったヘアゴットザッカーは好評であった。特にワインを知っているフランス人からは、かなりの評価を頂いた。グラスを掌で包むように香りを楽しみ、パフューンなそれを確認した者もいた。如何にフランスの白ワインではなかなかここまで多彩でありながら、自然な香りを放つものは無いであろうことを示した情景であった。まさに辛口リースリングの真骨頂である。

もちろん私の魂胆には、地元民であるドイツからの仲間に、現在のミッテルハールトのリースリングが到達しているその高みに目を開いて貰う目的があり、これも予想以上に成功した。「ダイデスハイムからフォルストへの地所はもっともドイツで重要なグランクリュだろう」と、バート・デュルクハイムのワイン醸造所の娘に言わせた時は、我が意を得たりと思った。

地元に住んでいても、スーパーで適当なワインを購入したり、敷居の高く無い農協へと出かけて安いワインを試飲購入するのが普通であるからだ。もちろん経済的な背景もあることであり、地元の者にとってはワインなどは必需品の一部であって、嗜好品ではないので、価格が大切である。

しかし、同じような価格帯でも、そのワインが美味いとか不味いとかの議論を越えて品質に目を向けるとき、その質の違いに誰もが気がつくのである。当然ながら、それだけの苦労をして育てた葡萄であるからそれだけの価値はあるのだ。

また、ドイツ語のグローセスは、フランスのグランに比べるとそこまでの意味合いがないので上手くいかないと言う批判もあったので、それはクリストマンVDP会長にも伝えたいと断わっておいた。しかし、現実にはそうしたワイン、つまり現在のグローセスゲヴェックスの達している域が分かって無いだけではないかと逆に考えた。ワインを知らずに何を言っても始らない。まるでフランスのグランクリュワインの世界と同じである。

ジュラの石灰岩の岩場で一日楽しんだのであるが、その足元にはシャンペンになるロゼが植えられていて、多くは古い葡萄であった。モーゼルなどと同じで頻繁に植え替える事が出来ないからであろう。そのシャンパーニュ風の発泡酒は飲む事はなかったが、何時かそのセルドンと呼ばれるものを口にすることもあるかも知れ無い。高度も五百メートルにいたる高地であり、酸は十分であろうが、その土壌は所詮石灰であり、それ以上のものでは無いのは地所を見ていて良く分かった。

嘗ての仲間であり、既に亡くなっていた共通の友人が「いつも炭酸割りのリースリングを飲んでいたな」とその想い出話をしながら、「悪いワインを飲むには、人生はあまりにも短過ぎる」と言って、お互いに堅い握手を交わしたときが今回の旅行のハイライトだっただろうか。d0127795_3271778.jpg



参照:
やはり経年変化の少ない酒質 (新・緑家のリースリング日記)
(前編)ドイツワインの会 by yokunさん @銀座房's
(中編)ドイツワインの会 by yokunさん @銀座房'sさん
(後編)ドイツワインの会 by yokunさん @銀座房'sさん (くまさんの食日記)
ドイツワインの日本での現状について思っていること (ヨーロッパ、ドイツワインについてのいろんなこと)
シャルドネでは世界最高峰とされる畑の前迄やって来ました。 (saarweineのワインに関してあれこれ)
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by pfaelzerwein | 2010-05-19 03:28 | ワイン | Trackback

土産の土産話を聞かせてね

何時まで経っても天気が優れない。これで十日以上はおかしな天気となった。最後に本格的に快晴となったのは四月二十九日であろう。温度も低く、室内で干している洗濯もので冷えるので、乾かすためにヒーターを全開した。

フランスへの旅行先も同じような状態である。寧ろ、アルプスの壁にぶつかった北から貼り出した気団が雲を齎しているようで、落雷などもありそうだ。それも高地へと上がれば雪か結氷となる。

自分の車で現地へと向うのではないので考える必要はないのだが、峠を越える場所などは天候しだいかも知れ無い。まさかこの時期になって、冬タイヤが必要などと思う者は北欧以外にはいないであろう。衣服も考えてしまう。しかし、一昨年のクルニーもあまり天気には恵まれなかったが、とても強い南国の陽にやられた日もあった。

そのような状況で楽しみにしていた石灰岩の登攀が、天候の急変でもない限り難しくなって来ている。白い肌に陽が射せば早く乾くのだろうが、黒く色のついたようなでこぼこの湿った石灰岩は滑りそうで気持ち悪い。天候が完全に悪ければ、ケーヴィングの場所もあるだろうが、これもビショビショになるのはかなわないなという感じもする。

フランスへ持ち込むリースリングは購入した。人数分は十分に無いかも知れないが、超辛口の三グラムの残糖値の2009年産ヘアゴットザッカーながらブルゴーニュの連中をボンと言わすだけの質の高さは間違いない。誰に飲ますかは詳しく語っていないのに、その土産話を聞かせてねと言ったのはなぜだったのか?

結局、飲んだ呉れの旅となりそうな気がするのである。
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by pfaelzerwein | 2010-05-11 04:14 | | Trackback

定まった天の配剤の絶妙

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週末の試飲会は盛り沢山であった。ワインは数種類の2008年産のリースリングが樽試飲として、まだ製品として検査される以前の段階として試飲出来ただけであるが、前年の2007年産のものとの比較は通常はない事なのでとても興味深かった。

それに引き換え山盛りだったのは情報であって、殆ど昔話になるような自らの記憶と重なる部分も多く、ただ客観的に冷静に接する事の出来ないものもあった。

それは何かと言えばやはり名門醸造所フォン・バッサーマン・ヨルダンの身売りへと向う段階の説明であり、ヘルダーリンなどを研究するその当時の娘さんと当時の未亡人の母親の事を思い出し、更に先代のヨルダン博士の面影もそこに重ねるからである。なんとも、ご多分に漏れずあの時ああなっていればもしかしたらとか「歴史」に色々と過去には想像もつかなかった現在からの光を当ててしまうのである。

なんとも他人さんの事とは言え、お隣のフォン・ブール醸造所の貸借などの事なども話題になるにつけ、「見えない将来の放つもの」をどうしてもそこに嗅いでしまうのである。些か落ち着かない不安な気持ちは変わらない。

グラス蓋の事についても厳しい見解が示された。それを独占販売している会社内部の者とも先週話したばかりだが、栓をするのに手動でやるのが最大の難点だとか、十年以内には消滅すると言う見解で、スクリューキャップは外国でのイメージさえ上がれば上級のワインにまで取り入れたいという。事情は、コルクを使うスペインなどに比べて殆ど一ユーロと大変高価な割に質が落ちるものしか手に入らないドイツ事情はやはり深刻なようだ。それならばグランクリュワインでもスクリューキャップの方が良いと言う結論に落ち着く。勿論何年寝かせるかの話である。秘蔵倉庫のワインも、四半世紀に一度の丁度コルク替えの時期に当たっており、何百年も飲めるワインを寝かせて置くのとはどうしても事情が異なる。

更に驚いたのは、既に広大な地下蔵自体が殆ど観光対象の蔵になり果てていて、実際はニーダーキルヘンのヴァインマッハーの方へと拠点が移っていた事で、その農協の施設を借りる事で高級ワインが醸造されている新事実であった。フォン・ブール醸造所が、直系がいなかった為に相続をした親戚筋であり実際はフォン・ブール家でもあるツ・グッテンベルクが、ジャパンマネーを使って近代化して、なるほどステンレスの醸造施設を整えて高級リースリングを醸造すると共にブルグンダー種などは余所で摘み取っている事実と、これまた事情が似ている。

要するにあれだけの量を近代的な手法で醸造しようと思えば合理的な設備の方が使い易いのは間違いなく、熟成のさせ方などワインの哲学に関わる問題でもある。たとえ現在の水準が上回っているとしても、我々先先代のころの味が懐かしく思う古いお客さんがいても可笑しくはないだろう。個人で寝かしてあるあの当時のワインはやはり貴重である。

そのようなある老夫婦の感想は大変興味深かった。なんとキーセルベルクとヘアゴットザッカーに挟まれた谷間の「モイスヘーレが何といっても旨い」と力説する夫婦が現われた。勿論インタヴューさせて貰ったが、あの砥石のような「ミネラル味が堪らない」らしい。

個人的には特に興味深かったのは去年の春以降は目もかけなかった2007年産ヘアゴットザッカーがここに来て急に面白味を増した。改めてAP番号56を確かめたぐらいにワインが開いてきていたのである。個人的にはこれをあまり寝かしたことがなかったので少し驚いた。社長に言わせると、秋から冬場に閉じていたのがこれから開き出すとなる、すると早めに閉じ出して更に第二の樽摘めとなるような商品はまだこれから期待出来るとなる。その一方、ラインヘーレのように今閉じてきたなという感じのワインも出て来て、そうしたものは瓶詰め後二年目つまり来年の今頃第二の頂点を迎えるのだろう。

テロワーの説明として、ホーエンモルゲンの土壌の歴史的な積み重ねに言及されて、盛り土をする時に現在の地層になったことを思い出させた。要するに、擁壁が作られるときに、通常とは逆に、フォルストの玄武岩などが混じったそれが上に重ねられたことから ― 恐らくそれ故に太陽の熱を保存し易いようになっているのだろう ―、 ある意味ニュートラルであって且つフルボディーのリースリングとなる葡萄が育つ用になったのである。その配剤は人工的とも言えるが、それが特別な個性となっているのがまさに絶妙である。

さて2008年リースリングは、味の濃くだけでなくて凝縮感がある。その出方によって、お目当ての土壌の素晴らしいワインとなっているか、それとも癖が強すぎるとなるかは好事家にとって大変な話題となる事であろう。2007年産に比べると明らかにマニアや通向きのヴィンテージとなりそうである。どうせ生産量も比較すると少ないのであり、凝縮されたワインは絞られたマニアに思う存分楽しんで貰えば良いのだろう。それにしても、もっとも安いグーツリースリングもしくはゾンマーリースリングと呼ばれるものからして全く重みはないにも拘らず飲み応えがあるリースリングが提供される。特にリースリングファンにとっては今後とも目を離せないヴィンテージとなった。その前に清澄さが売り物の2007年産も確保しておく物がありそうで大変である。



参照:
どうした?バッサーマン・ヨルダン
雑色砂岩の味
雑色砂岩の上に果実味
飲み方あれこれ
確固たるミネラル味 (新・緑家のリースリング日記)
画竜点睛を欠かさない充実 2009-03-06 | 試飲百景
なんだかんだと僻むだけ 2009-03-14 | ワイン
ふにゃふにゃしない加齢 2009-03-09 | ワイン
我慢し切れない美味さ? 2009-03-03 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2009-03-24 01:11 | 試飲百景 | Trackback

聖体節の百年際試飲会

VDPの五月の恒例行事から試飲週間の山場に掛かっている。昨日は百年際で立食パーティーなども開かれていたが、フォン・バーッサーマンとフォン・ブールの両方で試飲した。

同行した女性の一人は、甘み・アルコール・酸の均衡した辛口ワインが好みで、さらに特別に甘口のパラディースガルテンをお馴染みであるバッサーマンで購入した。もう一人の女性がキーセルベルクを評価しているのに対して、まだ十分に味が纏まっていないウンゲホイヤーに、それでも先行投資する究極の嗜好が散見される。

そして、続けて訪ねたフォン・ブールでは、既に売りきれたキーセルベルクに代わってヘアゴットザッカーが注目を浴びていた。驚いたことに今や飲めるワインとなっているのである。日本へは若過ぎるのを承知で持ち込んで、緑家さんに特別に試飲して頂いたが、通常の人には勧められないものであった。

それが今や誰もが注目できるリースリングとなっており、バッサーマンのキーセルベルクは買えない女性がヘアゴットザッカーは即六本買い出来る商品となっているのである。そしてこのワインはまだ一年ほどは十分に楽しめるのだ。そして幾らか上のものよりも廉く大変お徳なのである。

その後、ヴォイバウワーの親仁と嫁さんの給仕で食事をする。フロンライヒナムの祝日に因んだ訳ではないがプファルツ民族料理のザウマーゲン・ブラートヴュルスト・レヴァー団子の「三位一体」の皿をお二人に試してもらう。


その後、グラインヒューベルからホーヘンモルゲン、キーセルベルク、カルクオッフェンを通っての散歩後、イタリアンアイスで締めくくった。二人を最寄の駅に送ってから帰宅する。腸の具合が悪く、結構試飲は厳しいが、明日に備えて体調を整える。
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by pfaelzerwein | 2008-05-23 14:02 | | Trackback

木の実パンで乾杯

ここ暫らく新鮮な野菜を食していなかった為か体がだるい。ワインやザウワークラウトでは補えないものもあるだろう。

先日は、醸造所フォン・バッサーマン・ヨルダンのヘアゴットザッカーを自宅で吟味する。酵母の味が、すき焼きのすれた匂いのようで、あまり良くない。昨年の2006年度産が一時的にしか良くなく、近過去的にもこの程度である。もともと、この地所は広いだけに区画差もあるようで、全体としては特別な土壌でも地所でもない。しかし、なかなか魅力的なワインを醸造している所も多いので、この名門の区画が特に優れていないことを物語っている。決して悪くはないが、価格に比べて特に良くはない。

そのヘアゴットザッカーの区画が良いのか、素晴らしく醸造しているのが、フォン・ブール醸造所である。2006年も素晴らしかったので2007年度産の発売が待ち遠しい。

その2007年産のフォンブール・キャビネットを試飲購入した。店で試飲した時は、抜栓ご時間が経っていたのかあまりよくなかったが、帰って来て開けるとやはり良かった。2007年産の酸が強く立っていて、酵母の香りを吹き飛ばす。香りや味の傾向は、ヘアゴットザッカーなどに近いが、フォルストのウンゲホイヤーなどが交じっている。想像するにラインヘーレもかなり交じっているような感じもする。

今晩は、クリスマス用のナッツの入ったパンをこれで楽しもう。d0127795_4485836.jpg
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by pfaelzerwein | 2007-12-14 04:49 | ワイン | Trackback

桜は咲いたか未だかいな

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初物を幾つも賞味した。地元2007年産プフェルツァー・ヴァインは、少なくとも初夏からは熱心に葡萄の成長と共に過ごす時間が多かったので、そのワインは格別である。まるでワイン農家のように一喜一憂したのである。

先ずは、バッサーマン・ヨルダン醸造所に立ち寄り、買えるものなどの情報を小耳に挟み、後程と辞去する。そして裏山のパラディースガルテンの畑の中に車を停め、靴を履き替えた。

先日から見晴らしの利く、地所の上部つまり森との境を歩くことを楽しんでいたので、未だ歩いていない上部を目指しミュールタールへと少し入りパラディースガルテン上部へと戻る。そこは、「騾馬の道」と呼ばれて18世紀にプファルツ候が関所を作ったことから近隣への搬送の抜け道となった歴史的な道なのである。

そこから次の谷であるゼンセンタールの方へと、名うてのグランクリュ地所ライタープファード、パラディースガルテン下部、ランゲンモルゲン、グラインヒューゲル、ラインヘーレ、ホーヘンモルゲン、カルクオッフェン、キーセルベルクの盆地状を右手に眼下に眺めながら行く。

写真などを撮り、谷からキーセルベルク、ラインヘーレ、パラディースガルテン下部を通って、車のところへ戻ると50分ほど経過していた。そこから真っ直ぐに下りダイデスハイムの町の中へと戻り、旧街道に出て、フォン・ブール醸造所に車を乗り入れる。門が自宅より狭いぐらいでいつも気を使うのである。

予定していたようにリッターワインの他、既にQBAリースリングフォンブールが売りに出ていて、軽く口を湿らしてからこの二種類を購入する。来週より売りに出るフォン・ブール・キャビネットを改めて試すこととする。

その足でバッサーマンの方に戻ると、なんと予想外のライター・プファードがヘゴットザッカーに並んで売りに出されているではないか。しかし、日常消費用のリッターヴァインは年明けからの売り出しとなる。今は未だ2006年度の棚卸である。

若いワインは、未だ少し酵母臭が残っているが、本格的には買いそびれた2006年産ライター・プファードに変わって、2007年産が飲める喜びと、やはり新鮮さの冴えるヘアゴットザッカーの風味が嬉しい。先ずは、ライター・プファードを中心にヘアゴットザッカーを自宅で吟味のため購入しようと考えていると、居合わせた若いお客さんがグランクリュワインについて尋ねる。予約していて買取されなかったイエーズイテンガルテンがあると言うのだ。それも試飲が出来るとは、願ってもない幸運である。d0127795_38599.jpg

このイエーズイテンガルテンも二月前に購入したホーヘンモルゲンと同じく硬い蕾のように閉じたままであるが、ペトロの石油系の味の広がりに明らかに土壌の複雑さが異なると満悦する。いずれ果実や花畑の香りが広がることは分かっているので直ぐに手をつけた。こうなれば、隣の客に買い〆られては適わない。そのように言うと、隣の客も負けじと二本を購入した。売には桜が必要なのである。親父さんのためにも日常消費のワインを三ダースほど購入したその男には、少なくとも二年待ちなさいと言っておいた。

結局、グランクリュ一本とキャビネットを五本、先のフォン・ブールのものを入れて計十本、百ユーロ弱の散財であった。
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by pfaelzerwein | 2007-11-30 03:09 | 試飲百景 | Trackback