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風評より遥かに恐ろしい風雲

昨晩はフランクフルトまで往復した。その価値があったかどうかは改めて記すとして、朝から車の中で聞いた原発関連ニュースをメモしておこう。

キールの危機管理の若い研究家が日本のそれをドイツの地方自治に委ねられたそれと比較していた。ちょぼちょぼとまるで雑巾から絞り出す水のように出す日本の情報の出し方を必ずしも否定的には捉えていなかった。なるほどそれによって前日差が少なくなり多くの場合は下がっているような印象を与えるその出し方でパニックを押さえようとしているのは当然であるが、パニックはカタストロフによって齎されることをその研究者は分かっていないようだ。先ず環境汚染や健康被害以前に原子炉をコントロールで来ているかいないかの見識の違いである。これなども生半可に日本のそれを評価しているので危ない。一種の風評被害である。

それにしても、皆が体内被曝を心配しているのに対して、放射線の透過率などを挙げて安心しろというNHKは殆ど霊感商法と同じような報道をしている。さらにヨウ素131の半減期を挙げて、新たに放射性物質が飛散していないと言う学者も健康被害の不安の話題に対してこうした修辞法を用いることは、これもよくある霊感商法の広告に顔を出す学者と全く同じである。修辞法のあり方で罪に問われないと思っている浅墓さである。

実際のところ十五日のそれを頂点として半減期の影響は見られる反面、新宿における放射線量の平均は日に日に高まっており、全くの想定内である。当然のことながらまだまだ始まりで現在の集約度では問題は少ないとしても、如何なる形にしても毎日盛大に放射能の強い水蒸気を盛大に噴出しているような現実では風向きによって、天候によっては、可也怖い生活を都内でも強いられている。

ドイツでは汚染された日本の食材が入る可能性は少ないと報道されているが、日本食の材料として貯蔵の出来る形で今後も輸入される可能性が強いので厳しい監視が必要になることには間違いない。

メルケル首相が原子力安全協会の席で、地震と津波被害の可能性のないドイツの原発において、二つのテロを危険要因として調査を求めた。つまり、旅客機の突入とサイバー攻撃である。この二つに絞ってよいのかどうかは議論のしどころに違いない。

今晩シュツッツガルトの四つの管弦楽団の日本人演奏者を触媒として合同のチャリティー演奏会が開かれると言うニュース、そして通電で情報が集まった分、さらに緊迫を増している圧の高まる炉心の情報や頻発する余震など深夜まで盛りだくさんの話題であった。
by pfaelzerwein | 2011-03-23 16:10 | マスメディア批評 | Trackback
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