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タービンが力強く回るところ

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ルフトハンザのA340-600を撮影した。もっとも馴染みのある機種であり、その飛行挙動や室内音には満足している。映っているのはマインツと名づけられた機体で、二度も乗ったニュルンベルクやシュトッツガルトではない。関空へは、ケープタウンからフランクフルト経由で運行していたようだが、今はどうなのだろう。

さて写真はベランダで撮ったものだが、二百分の一の模型とは言いながら、材質も細部もルフトハンザの資料を使って作成しているので、あまりにも正確で、上から見て主翼の横に非常口出口の通行線が入っているのは知らなかった。客席からは見えないに違いない。空いている飛行のときに一通り見学したのだが、流石にこれには気がつかなかった。

スカイライナーなどが漸く就航の準備にかかっているようだが、新聞に面白い技術解説が載っていた。先ずは、いまやお馴染みとなった主翼の先の曲がりであるが、ウイングレッツ呼ばれるそれは既に先の大戦のドイツ軍の飛行体にも使用されているとある。

空力特性から利があって、737などに施されるようになってからジャンボやその他の大型飛行機にもこれが使われて、燃費の節減などに寄与したといわれているが、今回のル・ブールゲの展示会からの報告では、もはや大型機には採用されないと書いてある。

もちろん、主翼の先で巻き起こる上と下との気流の差の渦を解決することは変わらないのだが違う方法が採用されるのである。先のウイングレッツにしてもカーボン素材の発達で、羽の先の形状の工作が始めて可能となったというように、理論的には分かっていても、本格的な実現化へは紆余曲折の長い道程を歩まなければいけないのはいつもの事である。

スカイライナーは、羽の形状自体が波打つ形状になっていて、さらにフラップも変わってくるようである。それを採用したジャムボでの飛行特性は変わらないようだが、燃費特性が向上しているらしい。またエンジンもGEやプラット・ホイットニー社などが、渦を減らし、騒音の低下やCO2輩出の十五パーセント削減にしのぎを削っている。ギザギザ状の排出側の細工やタービンよりもゆっくり回るフィンなどで成果を挙げていて、近々量産化への結論が出るのだろう。

タービンといえば、ガスタービンの発電が重要性を増しているが、こうした高速のタービンとガス発電の効率も共通する技術はあるのだろうか。少なくとも閉じた空間でのタービンと直接大空から大気を取り入れるそれとの違いは大きいのだろう。
by pfaelzerwein | 2011-07-04 18:22 | テクニック | Trackback
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