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自らの権利を自ら掴み取れ

ネット散歩をしていると面白い。それも身近なつぶやき方ではなくて、しっかりとした考え方や姿勢が伝わる記事や映像は勉強になる。

回覧しているBLOG「モリモリキッズ」のキノコシリーズの記事は秀逸であった。放射能を受けた最も危険なキノコを研究しながら、それでも何を食して何を食さないかについて様々な判断をする。本来ならば「キノコは食さない」でそれで終わってしまうものかもしれないが、何処までも拘りを持って食せるキノコを捜し求めるのである。

本当に危険なことも知らないまま「大丈夫だろう」と横着な態度で、もしくは当てにもならない基準値とかそれ以下だからという理由で何でも口に入れてしまう強欲な人間が多い中で、一つ一つ吟味してその危険性を知りながらも食することを決断していく営みは全く異なることなのである。

そもそも自然の中だけでなく市場にも危険な食物などはあり溢れているのである。その前提に立って、それでも食べていなければ生きていけない。それが食であり、営みなのである。これほど単純なことを改めて思い起こさせてくれるのである。

全く同じように自主避難についても考えるべきで、その処置を巡っての公聴会の様子をネットで観る事が出来る。避難をした人、しなかった人に同じように弁償しなければいけないことが認識されたようだが、委員はそれでも事故当初の避難とそれ以降を別けようとする。その理由として都内からの脱出を挙げているが、それは理屈に合わない。

なぜならば各国の駐東京在外公館は避難勧告をしたが、都民や首都圏の住民に対しては日本政府は一言もそうした勧告を出しておらず、その後に一斉に戻ってきた後のホットポイントへの広報も初めて今なされている状態なのである。柏市からの今後の避難の権利を尊重するのかどうか?既にそれらの情報は政府やマスメディアとは関係ないところで信頼性の置ける情報として世界中に知れ渡っていたにも係わらず、未だに十分な情報の開示や処置がとられていない。そのような状況下において、適切な判断としての合理的な避難などはありえないのである。

最初のキノコの話題に戻れば、もはや日本国内において安全な食物同様安全な場所などはないのだが、それでも危険なホットスポットや東北、関東地方から少しでも安全な場所へと移住しようとする権利や動きに関しては積極的に保障をして、全て東電に支払いをさせるべきなのである。柏市をはじめとする千葉県や埼玉県の一部をもはや居住には適さない土地不動産としてしまったのは東電であり、福島県の殆どの土地やその近郊県の土地を含むその補償だけで東電が今後継続して企業活動出来る筈がない。時間の問題である。

それでも多くの日本人は日本国内で生きていくしかないのである。その国民に対しても何一つ補償しないと言うのであろうか?「仕方無い」ことなのか?日本国憲法に健康に暮らせる権利は保障されていなかったのか?

年間積算放射線量が一ミリを越える地域の住民は全て東電に善後策を要求して、避難などに要する請求書を送りつけるべきなのである。何人も人や行政などを頼ってはいけない、自らで自らの権利を掴み取るべきなのである。



参照:
【信州の里山】キノコの放射能汚染と除染について
野生キノコの汚染と除染について。(妻女山里山通信) (モリモリキッズ)
2011/10/20 原子力損害賠償紛争審査会ヒアリング(意見陳述)
2011/10/20 原子力損害賠償紛争審査会文科省前アピール (IWJ)
遅過ぎた自主避難などない 2011-10-04 | 雑感
自主避難の自主判断基準 2011-08-14 | マスメディア批評
共同体に警報が鳴り響くとき 2011-03-27 | アウトドーア・環境
点在する首都圏の熱いスポット 2011-10-13 | アウトドーア・環境
by pfaelzerwein | 2011-10-24 03:01 | BLOG研究 | Trackback
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