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聞き覚えがある作曲技法

四半期毎恒例のCD漁りである。今回は南プファルツの奇岩地帯の岩登りのトポグラフィーを購入する序にCDを注文したのである。勿論自動車クラブの割引を使うためである。

兎に角、ガイドブックが三十ユーロ以上の高価で、なんとか安くしなければいけない。そこで目をつけたのはヴァージンレコードの二枚組みシリーズである。ウイリアムバードやフランスのバロック作曲家の物を見つけたが、注文する段になってスペインのバロック曲集がドイツェハルモニアムンディーから箱物で出ているのを見つけた。

八枚組み14ユーロであるからそれほど安くはないのだが、デジタル録音の珍しい曲ばかりなのでゲテモノ感は強いが注文した。

試聴してみてもなんだかとても騒がしいのである。またしっとりとなるとユダヤ節のようなものがちらほらと見え隠れしてこれまた悩ましいのである。

それはそれで彼の地におけるルネッサンスからバロックへの流れなどとても興味深いものもあるので、録音されている曲目などと共にとても楽しみである。

昨今はサヴァール氏の活躍などで、スペインの音楽なども比較的注目されるようになってきてはいるのだが、それでも矢張り未知の領域は多い。

もう一つは、二枚組みで五ユーロもしないフレンチバロックである。そもそも作曲家のミシェル・ラムベールなどと聞いたことも無かったが、調べてみるとあのリュリの奥さんの父親と言うではないか。まさしく音楽史的な興味となってきたが、試聴してみるとそのメリスマ唱法と言うか装飾が後のルイ王朝内でのバロックのそれを思い起こさせとても面白い。

そこで昔から愛聴していたルネ・ヤコブスが歌い、ユングヘーゲルやキムラや、クイケンなどが伴奏する宮廷の愛の歌のアルモニアミュンデイのLPを見るとなんとこの作曲家の曲が多数入っている。なんてことはない宗教曲も色気のある曲も同じではないか。

余談ながらヴァージンとアルモニアミュンディのプロジェクトは大変似ていて、それどころか録音クルーも一部共通している筈である。



参照:
• Al Ayre Espanol Edition - Barroco Espanol,
Lecons de Tenebres (jpc)
音の鳴らし方、緊張と緩和 2012-05-03 | 音
多声音楽の金子織り 2005-10-20 | 音
by pfaelzerwein | 2012-07-04 19:35 | | Trackback
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