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アンティエイジング登攀

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シーズン52日目は、ワークショップの二日目であった。理論の時間は大変有意義で、クライミングホールからアルプスの高峰でのクライミングまでを網羅した内容で、これも二日に分けて行われて午前中の二時間ばかりが使われた。十二人ほどの参加者の志向も経験もクライミングレヴェルもとても広いものであったので、この内容は正しかった。しかし、ワークショップとして各々の経験や考え方を十分に出し合うには十分な各層の厚さが無かった。それでも我々が指す「本番」でのあらゆる危険を俎上に載せることは出来たように思われ、その極一部の具体的な対策なども幾らかは啓示することが出来たように思われる。

反面、このワークショップに本当に参加して欲しいような人物が現れずに、普段から十分に考慮しているメンバーの方が顔を出しているのが、こうした危険認識の最大の問題点で、中々現場で合意した動きとして力を発揮できない状況を表しているようだ。皆が同じように真剣に向き合っているならば問題は無いのである。

その一方、子離れしたジョギング親仁さんが一年の経歴で登っているのに付き合った。運動能力は高く、ある程度登るのだが、外での経歴が薄く、どうしても手掛かりを上へ上へと求める傾向があって、摩擦を十分に使えないだろうことを指摘した。そしてその矯正方法などを話しておいたが、盛りだくさん過ぎて消化できなかったに違いない。

相棒の医者などのことを考えれば、幾ら楽しみで登ると言っても最初からしっかりした指導を受けておけば楽しみ方も全く変わり、より高度で知的な遊び方が出来るようになるので、最初の一年ほどがとても大事だと改めて感じた次第である。逆にある程度我流で登り慣れてしまうと修正するのが難しく、年齢ゆえの限界はそうした面に表れるのは明らかだ。

その意味からもある年齢に達してから本格的にスポーツクライミングの醍醐味に気が付いて、精進するのは、体力脳力ともに厳しさもあり、アンティエイジングの極みの一つではないかと思うぐらいだ。



参照:
アドレナリン全快の勉強会 2013-03-17 | 生活
台地を越えて走り続けると? 2012-01-17 | 雑感
by pfaelzerwein | 2013-03-18 19:53 | アウトドーア・環境 | Trackback
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