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騙される振りの日本人

フクシマの話を尋ねられた。最近再び四号機の使用済み燃料取り出し作業が話題になっているからである。私は即座に、「別に、大したことではない」と答えると、「お前は楽観主義者か」と言われた。

説明したのは、今回の四号機はそもそも爆発しておらず、水素爆発で壊れたのでクレーンも何もかも使えないが、そもそも通常の抜き出し作業と変わらないということである。その上で、使用済み燃料の水槽が傾いているので、それが地面に落ちれば北半球の終わりで、燃料を早めにとりださなければいけないことを説明した。要するに現状がとても恐ろしいだけで、取り出し作業自体は大した作業ではないということである。

そうした事実に拘わらず日本のマスメディアは廃炉作業への大きな一歩とかのウソの情報を流し続けている。日本の国民の多くは騙され続けているのである。廃炉とはそもそも炉心を取り出して、除染作業を繰り返しながら小さくまとめて分解していくことにあるのだが、第一号機から第三号機までは廃炉など不可能なのである。

すると、チェルノブイリ型の石棺の話となったが、そこに行きつくまでどれほどの技術的な困難度があり、未曽有の事故を処理していくことが殆ど気が遠くなるほど不可能なことへと話が及ぶのである。それがまともな人間の考え方であるが、全ては政治家や官僚が自身の目の黒いうちはなんとかそこへと顔を向けることなく目を瞑りたいだけなのである。同じように国民の殆どは騙されると見せかけて知らないふりをしているだけなのである。

日常の生活に追われるという顔をして、そしてそのような生活感を信条として生きている日本人には、自らの環境を見極める力などは無いのである。そのようなところに科学も文化も芸術もあり得る筈がない。



参照:
山本太郎よりも厄介な天皇 2013-11-06 | マスメディア批評
間違った国策と呼ばれるもの 2013-10-11 | 文化一般
大洋を臨む福一の神話 2013-09-12 | 文化一般
by pfaelzerwein | 2013-11-18 20:46 | マスメディア批評 | Trackback
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