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青天井の気持ちよさ

金曜日室内壁38日目であった。懸案の庇部分を二度目の挑戦で克服した。一度目から二月近く時が流れていたようだ。前回は確保していたのが「農民」であり、彼は確保に器具を使っているので、細いザイルの伸びを微調整する技を持っていない。序に言えば、彼は可成り岩登りを経験しているのだが、未だにザイルの動きで判断や決断をする力量を持っていない。この冬シーズンから漸くスポーツクライミングの技を身に付けてきているのだが、本格的なクライミングのそれを身に付けるのは何時のことだろう。

そして今回は町医者に確保させたので、僅か二十センチほどの後退が無くなったので庇の下で休んでも次の動作に問題なく移れる。その場所で、施設後二月後の今でも挑戦する三分の一以上の者が断念する核心部なので、とても大切な確保動作なのだ。そこから躊躇なく進める能力は、やはりこの数週間のボールダーリングにあると思っている。決して、腹筋や背筋がついた訳ではないだろうが、瞬発力と言うか庇の下での足使いと共に問題なく出来るようになっていた。慣れである。

庇の下を登るので新しい靴を使おうかどうか考えたのだが、その下の長いオーヴァーハングに古い靴を選択することで庇の下まで力を温存して登れたのも勝因に違いないようだ ― そもそもその古い靴でクリス・シャーマはとても長いオヴァーハングを登っている。そして二回目の正直で、技術的な天井が完全に抜けたので、長かったプラトーも脱したと言える。夏時間まで三週間少しなので、丁度良かった。

我々のセクションで最も高度な5.11級のスポーツクライミングを登る仲間がマラソンマンと一緒に来ていたが、この室内壁を建設したセクションの連中とは全く異なって、オヴァーハングなどの技術的な部分が熟せないでいた ― 所謂捩じり登攀技術を身に付けていない。そのような技術的な体系の問題もあるが、スポーツクライミングを標榜する限りは、やはり競技スポーツ的な技術もある程度熟せないと駄目である。

木曜日はライヴァルを案内してボールダを案内した。前日に比べて湿度が高かったので気温は高かったのに岩の状態は決して良くなかった。それでも、幾つか試して、偶然に新しいものも見つけた。

流石に我々の仲間で最も強いクライマーだけに何とか高難易のそれらにも被り付ける能力があって、彼がそこに通うようになれば高度な技術を身に付けるようになるに違いない。「秘密トレーニングをしなければ」と言うが、それぐらいに頻繁に彼が通うようになれば、彼も技術的に青天井になりそうだ。



参照:
木曜日の案内の下準備 2014-03-07 | アウトドーア・環境
新しい靴でボルダーリング 2014-02-14 | アウトドーア・環境
愈々佳境のプラトー現象 2014-02-14 | アウトドーア・環境
by pfaelzerwein | 2014-03-09 01:11 | アウトドーア・環境 | Trackback
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