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専門的見地での市場淘汰

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暖かくなった。今年初めて春らしい陽気に包まれた。まだまだ肌寒く、ボールダリングに出かけるのは体調不十分だったが、この陽気ならばまた本格的に再開できる。来週三月には樽試飲会も開かれるので、そのような時期になってきた。週末に開けたフォンブール醸造所のウンゲホイヤーは致し方なかった。新しい体制の最初のワインだが、話に聞いていた通り、糖を残さずに辛口醸造しようとして無理に酵母をつぎ込んでいる。酵母臭で頭が浮腫んでしまう。やろうとしていることは、糖を残さずに辛口醸造することだけで、そのやり口が子供っぽい。恐らくこの親方では全く期待できない。ダイデスハイムからまともな醸造所が無くなったとする考え方は今後浸透していくことであろう。観光地であることを考えると、当地の将来性には暗澹たるものがある。宜しい、近辺まで足を延ばせば幾らでも良い地所もあり、秀逸な醸造所は存在する。なにも観光地にワインを求める必要などはないのである。ダイデスハイムの地所はそれほど悪いものではないが、価値ある地所ランゲンモルゲン、ホーヘンモルゲン、カルクオーフェン、キーゼルベルクなどはダイデスハイム以外の醸造所もよい葡萄を作っているので問題ない。

市場には商品が溢れている。自由な競争がある限りは、安くて良いものから高くて悪いものまでの全てが市場にある。ネットショッピングが拡大して、中間業者の選択や流通の良し悪しとは別のところで、消費者の需要がそのまま市場の動向に反映して、悪くて高いものなどが淘汰するのも早くなっているに違いない。更にネットで購買者の満足度などが表明されてその意見が購買時の貴重な判断材料となると、嘗てのように消費者の趣味や趣向経済力などとはまた異なった商品の価値について客観的な評価がされれやすいようになってきている。

一例として、二回目のスキーツアーに購入したマムートのウィンドーストッパー「アストロ」であるが、ソフトシェルとしては以前使っていた同種の物よりも指の濡れがなく、雪の上でも十分に使用できることは確認した。要するに全然悪くはないのである。価格はシナ製としては高価な35ユーロであったが、その価値はあるだろう。しかし誰かが書いていたように強風に吹かれるとつまりマイナス二ケタほどになると指が凍りだした。限界があるということだが、使い道が十分にある手袋だった。アルプスに出かける時にはいつも欠かせない。

同じようにリースリングなども愛好者にとっては、好き嫌いの問題ではなく、価値のあるなししか問題にならないのである。その価格の価値があるかどうかは、適正価格がつけられているかどうかであり、質の悪いものは幾ら価格を下げても一般の消費者は購入しないのだ。要するに淘汰されていくだけなのである。そこではたとえ嗜好品であろうともゲテモノ好きなどの趣向などは全く意味を持たないのである。要するに、専門的な見地を踏まえての価値判断が市場の動向となる。



参照:
滑り降りるぞくぞく感 2015-02-08 | アウトドーア・環境
歴としたシナ製を愛用する 2015-02-01 | 雑感
by pfaelzerwein | 2015-02-26 04:33 | 雑感 | Trackback
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