全然飲み飽きないワイン

金曜日にレープホルツ醸造所に向かった。翌日はフライブルクに行かなければならなかったからだ。いつものように裏口から入ると静まり返っていた。挨拶してどうしたことかと思っていると、試飲の瓶はいつもと違うところに並べられていた。理由は試飲本数が18本しかなかったからと分かった。収穫量の問題があったのだろう。

リースリングから始めてみる。予想通り酸の効き方が弱いのか苦味がいつもよりも強い。それでも問題のある苦みではなく、酸が弱いことのアンバランスである。個人的には酸が弱いと苦味を感じやすいので、酸が効いてくれているのに安心して、リースリングしか飲まないのだが、少しバランスが変わるとブルグンダーのようになってしまう。

それでも「オェコノミラート」から「フォムブントザントシュタイン」となっていくとバランスが良くなって来る。どうしても糖を落としたリースリングであると酸が効いていないと物足りない。我家のスタンダードリースリングである「オェコノミラート」単体で試飲会で美味しいと思ったことはないのだが、これが丁度食事時となると止まらないのである ― これをVDP支部長のレープホルツ氏は「全然飲み飽きない」ワインと呼ぶ。

例年ならば酸が強すぎると感じて、それに拮抗する深浸けの味とミネラルを楽しむリースリングであるが、2015年産に関してはバランスが若干異なるということだ。それでも2015年の酸は2003年に比較するようなものではないということである。その代り、若干甘みを感じるムスカテラー、青いソーヴィニオンブラン、苦味のゲヴルツトラミナー、グラウブルグンダー、そしてヴィスブルグンダーなどはそれどころかヴァニラの味がする。

さて恒例の講話である。2010年ロゼのゼクトから始まる。60ヶ月の熟成を経てのゼクト化である。肌理もそこそこで悪くはなかった。これと2015年ブランデュブランの比較、1990年の単純なリースリングと2015年のオェコノミラートと、1990年を一つの比較対象としている。要するに2015年の酸はそれほど悪くはないということである。2009年フォムロートリーゲンデンと2015年との比較でも、2009年よりは質が違うのだ。2012年ムスカテラーと2015年との比較、2012年ヴァイスブルグンダーと2015年の比較、そして2013年産シュペートブルグンダーで締めた。

ご本人にも褒めたが、こちらが最初の試飲で気になっていたことを全て答える感じで比較対象試飲が講話として行われて素晴らしかった。これで個人的にも我がスタンダードワインを今年はどれぐらい楽しめるだろうかという疑問を解いてくれた。2015年の成果として、加糖には一切関係してこなかったレープホルツ醸造所が自信を持ってアルコール11.5%の超辛口を提供しているのである。



参照:
素晴らしい変わり者の味 2014-06-02 | 試飲百景
忙しかった週末を回想 2013-05-14 | 試飲百景
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by pfaelzerwein | 2016-05-09 16:24 | 試飲百景 | Trackback
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