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パリ北部で排除される人々

もう十日ほどになるだろうか?新聞やネットを熱心に見ている人なら覚えているかもしれない。私は日本のヤフーニュースで見た写真が、通信社の配信した写真だと思うが、パリの北部の難民排除のニュースがとても気になった。写真だけならば事情はよく分からなかったが、当局に強制撤去された難民たちについて気になったのだ。そして日本語の説明にはアフガニスタンからの難民などと書いてある。そして写真はアフリカの黒人の写真だ。これを見ておかしいなと思った人は少なくない筈だが、文章を読んでも意味が分からなかった。

そしてその夕刻車中のラディオニュースで聞いた。排除された難民はアフガニスタンやスーダンからの難民だと。なるほどと思った。日本ではスーダンからの難民は折から禁句なのかもしれない。通信社からの配信もこうしてマニプレーションされている好例である。日本の報道機関の外信などが真面な情報を伝えていると思ったら大間違いである。彼らは海外音痴の日本人読者を知っているのである。

それにしても日本人はスーダンから三桁四桁の難民を受け入れる覚悟はあるのだろうか?軍事的に内戦に介入するということはそういうことである。歴史文化的に関係のあるフランスでも邪魔にする難民たちを喜んで受け入れるだけの経済的にも精神的にも余裕が日本社会にはあるのかどうか。その時の日本のマスメディアは何を語るのだろう。

メルケル首相は大統領選挙で勝利したトラムプ氏と電話会談したが、遅くとも来年の七月にハンブルクで開かれるG20までにお会いしましょうとなって、英国首相メイに対してとは全く対応が異なったといわれている。つまりメイ首相は早期に招待を受けたがメルケル首相にはそのようなことはなかったということである。誰が次期首相になってもワシントンとベルリンや西欧との関係は少なくとも先四年はこのように冷えた感じで進むのであろうか。



参照:
ありのままを受容する 2016-09-24 | 歴史・時事
厳戒態勢ではない国境線 2016-02-25 | 生活
by pfaelzerwein | 2016-11-16 18:46 | マスメディア批評 | Trackback
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