面白くて、目が虜

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サラダ水切り器が壊れた。2014年8月に25ユーロ出したものなので決して安くは無かった。この手の製品は三通りの水切りの駆動方法がある。一つは指で蓋のレヴァーを回して回転させるカム方式、もう一つはモーターの始動の様に紐で引っ張る方法、そして上から押さえてというのを試してみたのだった。これの弱点である上から押さえるのでそこのプラスティックへの加重に堪えられなくなって割れた。更に機構もバネ式なのでその部分への黒カビなども避けがたかった。使った結果は期待したほどではなかった。三年以上使えれば文句は言えまい。そして今度はレヴァー式に戻った。最も安価な商品があるのだが、その倍を投資した。理由は評判が良く、蓋を左右で押さえて固定するという方式を試してみたかったからだ。紐式は最も回転速度が出るが、紐も切れやすく、意地になって回してしまう傾向があるので決して野菜には有り難くないのである。そしてレヴァー式の強みは回転方向を容易に変化させられることだ。

中華製という事であまり出てはいないようだが、材質はFDAやお食事マークが入っているので合格しているのだろう。メーカーは長春成績電気という会社でINTEYと称する商標の商品だ。デザインや色合いの評判はよく、安全性が確保されているとすれば、あとは使い勝手だろう。先ずはそこのゴム輪がはがれたが、これは接着していない証拠で、カビの生え方などが問題になるかもしれない。シリコンスプレーを掛けておこう。

同時に発注したべルント・アロイス・ツィムマーマンの本が届いた。冊子の感じはソフトカヴァーで分厚く、34ユーロ相当の美術展のカタログに近い。パラパラと捲っていてもどんどんと情報が出て来る。書物としては親父さんのコラージュのフォームは取れなかったようだが、より自由でポップな感じで素晴らしい。兎に角溢れる個人的手記や写真の数々が、作曲家を身近に感じさせて、この作曲家に何らかの思いを抱く者は、それは同時代の三島由紀夫世代への郷愁であっても、ヨゼフ・ボイスの時代を感じるとしても、この新刊書は見逃せないと思う。勿論研究者には喉から手が出るほどの資料集となっている。まるで机の上のべルント・アロイス・ツィムマーマン博物館の様である。

それ以上にぺらぺらと捲っていると止まらない。例えば索引に若杉弘の文字が浮かぶと、なぜかなと思ってそこを見ると、彼が日本で「ディ・ゾルダーテン」を初演した時の記録として出ている。勿論のことキリル・ペトレンコも同じように出ている。興味深いのは、この度インタヴューした証言者の中にギュンター・ヴァントの息子さんが出ていることだろう。

またぱっと開けると、そこには手書きの手紙原稿の文が載っていて、マルシュナーがヴァイオリンを受け持つとか、ヴェ―ベルンのカンタータ二番とOpus9の楽譜を送ってくれとか、ついつい目が奪われてしまうことが満載な内容になっている。安くない書籍だと思ったが、既にそれ以上の価値を感じて来ている。目が虜になってしまう。

ベルリンのフィルハーモニーからの中継が楽しみだ。ワンとペトレンコはリハーサルするまでも無く合わせれる筈だが、フィルハーモニカ―がどこまで細かく絡んでこれるのか。ラトルの遺産として管楽器などの合わせ方はお決まりなのだが、その受け渡しや歌い込みの徹底など、キリル・ペトレンコが初日でどこまで絞ってきているかが聴き所だ。そして何よりもフランツ・シュミットの交響曲四番、ルネッサンスになる演奏となるだろうか。



参照:
全力を以ってあたる 2018-04-07 | 文化一般
サラダの水切りのように 2014-09-07 | 生活


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by pfaelzerwein | 2018-04-12 19:27 | 文化一般 | Trackback
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