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客演で残る指揮者達

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ベルリンからの中継を見た。2018年/2019年シーズンスケデュール発表だ。サイモン・ラトルは関係なく、キリル・ペトレンコもまだ就任していないから、ツェッチマン女史が主役である。それでも新体制への流れが見えるか期待した。特に若手の無名の指揮者が登場という事で指揮者の陣容も興味深い。勿論チェリビダッケが務めたように新体制になったらオサラバの人も出て来るとは思うが、ペトレンコが振らないプログラムで誰を起用するかなど、その死角を埋めるエンタティメントな指揮者として誰が起用されるのか?つまりジルフェスタ―コンツェルトの指揮とか、ツアーでの指揮者など注目点はある。そうした便利屋さんは今後とも必要になるからで、メディア産業としても注目される人材だろう。

結局期待された無名のニューフェースは無くそれに代わるのはパーヴォ・ヤルヴィとミヒャエル・ザンデルリンクとヤクブ・フルサであった。個人的に知らなかったのはカールディスというギリシャ人で、ミュンヘンで「フィガロ」を振っている。フランクフルトでも振っているので注意をしておこう。そして今後とも新体制でお付き合いをするというのはヴラディミール・ユロフスキーという。ラトルがやっていたプロジェクトの一部はヤルヴィが受け持ち、エンターティメントでは予想通りでデュダメールのお勤めだ。それどころか客演として残っていくのは、腕のあるネルソンス、ソキエフなどで、その他は昔の名前で出ている指揮者のようだ。

一番興味深かった話は私が下種のヴィオリニスティンと呼ぶパトリツィア・カパツィンスカヤとキリル・ペトレンコがヴィーン時代の楽友とは知らなかった。ちょっと見には若く見えるのだが結構歳いっているのだろうか?そのようなことで彼女が来年だけでなく結構ベルリンで活躍しそうだ。ちゃっかりとマルリス・ペーターセンが登場している。明らかにペトレンコの息も掛かっている人選となっている。ジルフェスタ―コンツェルトはバレンボイムで、ヴァルトビューネもソキエフにやらせているのも興味深い。

そして注目されるのは開幕シリーズにベルリンのシュロースでの一晩を入れたことで、エーリッヒ・クライバーが始めたようだがフルトヴェングラーもそこで指揮をしたというから新たな名物になりそうだ。将来的にもヴァルトビューネは振らなくても、再建の寄付も兼ねたこちらを振る方が価値があるだろう。

ペトレンコ指揮のプログラムは三種類で13夜となるようだが、正確にはチァイコフスキー五番にシェーンベルクとランランのベートーヴェンの二種があるので、全四種となる。ランランはカムバックという事になっていないのか? ― ランランとの一晩はバーデンバーデンエクスクルシーヴとするとあれは招き猫だろうか。またルツェルンで売れ残っている方のワンとのプログラムは中継されるようだから、これまたその演奏の質が期待されるところだ。いずれにしてもシェーンベルクのプログラムの方はまだまだ話題になるだろう。

ジョージ・ベンジャミンがレジデンス作曲家になるのはそれほど悪くないだろうか。またメディアとしてArteが制作協力に出てきたので、これも特にバーデンバーデンとの関係で注目される。



参照:
隠れ練習、お前もか? 2018-04-22 | 文化一般
演奏会発券当日の様子 2018-03-07 | 雑感


by pfaelzerwein | 2018-04-26 23:18 | 文化一般 | Trackback
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