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晩夏日和の忙しさ

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月末に三日も出かけるとなると大変だ。ある程度は覚悟していたが、ものの軽重で優先順を付けて行くしかない。結局優先順の低いとされた仕事は後回しになり、どこかでシワ寄せがくる。

バーデンバーデンは20時始まりで、終演が22時15分前であるから、帰宅は23時前である。これは助かる。先ずは大人の時間の始まりなので、その前のガイダンスが19時見当、その前に入場券を取りに行く。18時30分に付くためには、17時前にワイン街道を出ればよい。フランスでの買い物も30分以上は欲しいところだ。

金曜日は「マイスタージンガー」のお勉強に時間を割きたい。初日の2016年と比較すると一幕を通しただけで随分と自身の譜面の読みが変わっているのに気が付いた。ペトレンコ先生のお陰で、大分読み込めるようになってきた。だから参考資料にしている初日の録音の問題点と逆によく出来ているところが分って来た。一番最後まで問題が残っていたのが一幕であり、それは単にその楽曲構造が複雑なのにある。同時にオーボエなど木管楽器の妙技が要求されていて、これはしっかり吹き通すのはなかなか難しいと思った。要するに音色的にも精妙な色付けがなされている。今回の聴き所の一つで、思っていたようにフィナーレを待つまでも無く、とんでもない精妙さが要求される楽譜となっている。これは流石にペトレンコでも簡単には解決出来なかった筈だ。

だからと言ってベルリンのフィルハーモニカーと簡単に実現できるとも思わない。なぜならばやはりコートナーやフォーゲルゲザンクまでの脇のアンサムブルも重要で、レパートリー劇場で繰り返して上演していないととんでもなく難しいと思う。なるほどその録音のベックメッサーのマルコス・アイへの声は若干弱いかもしれない。しかし今回はポークナーにツェッペンフェルトが歌うとなるともうここだけで充分に満足してしまいそうだ。またデーフィットの配役も変わっているので、これも重要になると思う。とても難しいだけでなく重要な役割だ。女性二人はそれほど心配しないが、この親方たちとBMWディーラーの親仁はこの一幕の出来を左右する。勿論管弦楽が名演を繰り広げる前提でもってである。

前奏曲も良く見ると精妙な演奏が求められていて、今までは如何に勢いだけで進むような演奏に慣れて来ていたのかと思うほどで、ここでの対位法的な扱いや各動機群がしっかりと提示されていないことには、御多分に漏れずその幕開きの教会のオルガンなどの響きまで違和感を齎すことになる。フォンカラヤンがドレスデンで録音したものなどもそうした典型例ではなかろうか。

さてもう少し時間があればドヴォルジャークの七番交響曲を調べたいが、何処まで時間があるだろうか。バーデンバーデンの祝祭劇場のネット配信には前半のベアヴァルトの交響曲のガイダンスがアップロードされている。四度の動機の扱いも然ることながら、三楽章の心のざわめきのような管弦楽法などに言及されていて、まさしく私が指摘した素朴の中の聴き所なのだ。そしてまず聞いてみなければというのも全く私と同じだ。という事はコンサート前に七番のお話しか?

先ずは軽く走っておいた。週末は時間が無い。イザール河畔を走る元気なども無い。それでも久しぶりにあまりに陽射しが気持ち良いので、バルコンでのブランチとした。前回は何時だろうか?八月だろう。所謂晩夏日和である。



参照:
画像の質も生と比べると 2018-07-19 | 雑感
カメラに譲った座席 2018-09-26 | 生活


by pfaelzerwein | 2018-09-27 23:07 | | Trackback
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