頭の悪そうな出で立ち前回は11月だろうと話したが、実際にそうでオテロ上演訪問に時間をおいて出かけた。本来ならば1月のチューリッヒ訪問の後と思っていたが、寒さが厳しく伸びに伸びた。バリカンを思い切って入れたことで、あまり邪魔にならなくなった効果もある。そして寒さが緩んだところで、何とか済ました。これで次回は春の声を聞いてからだ。 これで、ミサソレムニスのお勉強に集中できる。その前に幾つかの生中継などを聞かないといけない。週末は先ずはベルリンからパウのソロでのピンチャーの協奏曲である。作曲家としても指揮者としてもあまりいい感じはないが、ベーレンライター社が紹介の呟きに早速反応していたので、そこから出版しているのだろう。パウファンはいてもピンチャー関連とは全く予想しなかった。同時刻にミュンヘンから「ヴァルキューレ」中継も流れているが、ラトル指揮ならば「ジークフリート」の方に期待したい。中々あの楽譜をコンサート指揮者が指揮するのは難しいと思う。 先日シカゴからの放送を紹介してそこで協奏曲を弾いたヴァイオリンのカプソンからいいねがあったのも意外だった。名前は知っている演奏家だが、あまり知らないのでプロフィールを見ると偶然ながら友人とこの演奏家は同僚かも知れないと分かった。必要ならば直接にフィードバックも可能なのでタイマー録音したのだが、残念ながら無音で失敗した。指揮もビュシュコフである意味シカゴに本当に必要な指揮者かもしれないとも思った。 メールが入っていたので何かと思うと、ロンドン交響楽団YouTube中継のリマインダーだった。それも既に放送が流れだしてから入った。録音録画をしておいた。この手のものではイスラエルからのものは知っているが他所の交響楽団がどうなのかも興味だった。形式は垂れ流しで同じだが休憩にあまり表情の良くないおばさんがしきりに話していた。楽員なのかどうか知らないがそこまで頑張らずに、ソリスツなどにインタヴューでもすればよいのにと思った ― 後で見ると冒頭に付け足していた。客席も満席ではなく、それほど湧いていなかった。 指揮者はエリオット・ガードナーで嘗てモンテヴェルディ楽団を指揮しているときは興味津々な活動をしていたがその後はバッハなどを振らせても全く精彩がなかった。今回も態々楽員を立たせてシューマンなどを演奏させていて、これは今流行りのギリシャ人カラヤン二世の物まねかと思った。勿論起立して演奏させるのはなにも珍しくもなく、特にバロック音楽では昔からやられていたが、こうした比較的古い交響楽団にロマン派の音楽をこのように演奏させる意味が皆目解らなかった。あれはやはり楽員のお通じや健康を考えたものなのだろうか。要するに演奏実践上では不利な面ばかりが聞こえて、利点は全く感じなかった。バロック音楽ならば上体の触れが大きくなって、それが本来の音楽的なグロテスクに結びつくことはあっても、シューマンの演奏で何を奏でようとしたのか?何かその指揮の鈍さと相まって、カラヤン二世ならば流石にこうはならないだろうと、まるで年寄りが若者を引き立てるようなショーでしかなかった。最後には楽屋からパインビーアを持って出てくるなど、明らかに頭の悪そうなことをしていた。 この老舗交響楽団は英国で屈指の実力を誇る筈であり、サイモン・ラトルが指揮者になって高額券で売られる様になった。しかしこうしたコンサート中継を見ているとただただ荒っぽくて、決して歴史的な奏法云々の話しではなく、また共演のヴァイオリンのファウストの演奏も全く冴えなかった。アンコールの「真夏の夜の夢」ぐらいがまだ面白かったぐらいだ。一度コンサートに行こうと思っているのでとても不安になった。それはベルリンのフィルハーモニカーならあれだけ不細工なことにはならない - でも新体制へまだまだで、これからである。それでも次の中継は、ハイティンク指揮のブルックナーなので、中継の様子も分かったので楽しみにしよう。 土曜日から日曜日にかけてはボストンからの中継である。リサ・バティシュヴィリのシマノフスキーもいいが、コープランドなど面白いプログラムで、やはりネルソンズにはライプチッヒでもこうしたプログラムで勝負して欲しい。 参照: 無色透明な音の世界 2018-11-10 | 音 音楽劇場の社会的な意味 2019-01-28 | 文化一般
by pfaelzerwein
| 2019-02-08 23:28
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