人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ポートレートの色合い

ポートレートの色合い_d0127795_632197.jpg
2019年バーデンバーデン復活祭からの中継が発表された。今年は無いかと思ったが、直前に決まったようだ。ベルリンでは演奏されない二つのエクスクルシーヴなプログラムから一つはランランの協奏曲だが、もう一つのリカルド・ムーティ指揮ヴェルディのレクイエムの二回目の演奏が時差中継される。SWR2のラディオ放送である。所謂聖土曜日の演奏会である。私も最初のコンサートでなくこの日に行く。本当なら二回の演奏会を聞き比べるのも悪くはないが、マイクが入るとなると一般的に演奏水準が上がる。独唱歌手四人の歌も楽しみになった。

これだけでも意気があがる。そこにペトレンコが現れるか?そして翌日復活祭日曜日には、恐らくペトレンコ初のポートレート番組が15時から同じ放送局で流される。話しをするのは、フランクフルターアルゲマイネ新聞で書いていたユリア・スピノラ女史である。日本ではブロムシュテット自伝のインタヴューアーとして有名になった人である。嘗てから彼女の書いたものはとても評価していたので、今回の放送も楽しみである。当日は18時からのコンサートである。彼女はベルリン在住の筈だから今後も追跡が続くのだろう。何を語るのか楽しみだ。

同時に新制作「オテロ」のロバート・ウィルソンの演出の写真が出だした。青い色合いとか光の使い方とかいつも同じだ。記憶にあるのはバルトークの「青髭」で何処が違うのか分からない。その前にドラマテュルクのコンラート・クーンがインタヴューを受けていた。それによると、そもそも凝縮した色合いの音楽から解体されていく過程と色合いが合わせられているようで邪魔にならない舞台というが大丈夫だろうか。ベルリンでの稽古から聴いていて、メータの微に入り細に入り各セクションを浮かび上がらせるのと同時に全体を平均させて音色を作る手腕と、そのヴェルディの管弦楽の交響楽的な響きがフィルハーモニカーから聞かれるようだ。

そして嬉しいことに、このクーン氏は現在フランクフルトに常駐していて、クラウス・グートと一緒に仕事をしている。そのもの昨年評判がよく出かけた「メリーウィドー」と今年同じようにワイン祭りの時に出かける「リデリンデ」も手掛けている。これはとても期待したい。ウイルソンはそのコンセプトがどうであろうと、その劇性に感心したことが無い。この人がいい仕事をしてくれることに期待したいのだ。



参照:
管弦楽演奏のエッセンス 2016-09-14 | 音
少年少女合唱団を推薦 2018-12-25 | 暦
by pfaelzerwein | 2019-04-11 06:33 | マスメディア批評 | Trackback
<< ドライな方が上手く鳴る 出来上がりを予見する >>