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EUを体現する熱狂

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トロージャン検査に20時間ほど稼働させた。一回では何も出てこなかった。転移はしていなかったとしてよいだろうか。他のファイルも追々流していこう。先ず、重複しているファイルも消去する。8Tの三分の一ほどしか余白スペースが無い状況から脱したい。NAS駆逐の最初の状況で試しに何種類もバックアップフォルダを作ってしまったから煩雑になった。もう少し分かり易くして将来的な消去ミスも避けたい。同時に余白が半分ほどになってしまったLINUXのSSDも掃除する。LINUXの最大の問題は知らないうちにシステムが拡大して余白が無くなり、掃除をマニュアルでこなしていかなければいけないことにあると感じている。調べるとウブンテゥクリーナーというソフトで自動的に掃除できるとあったので試してみた。新たにインストールするのは嫌なのだが、結果1%は消費スペースが減った。少なくとも少しは価値があった。なによりも気持ちがよい。少なくとも動きがよくなった。

幾つかの関連ニュースがあるので書いておこう。先ずはミュンヘンの「タンホイザー」の評が出ていて、エリザベートを歌ったリゼ・ダヴィットソンという歌手はバイロイトに同じ役でデビューするようだが、ハルテロスの域に及ばなかったようだ。勿論指揮のヤングは散々に叩かれている。テムポを絞って弛緩して退屈な音楽しかできないのは、先日の中継を聴いていて分かった。この程度の人からすれば現在のケント・ナガノはそれは上等である。

そして、日本で同じ役を歌ったアネッテ・ダッシュがプロフィールとして日本でペトレンコ指揮の下で歌ったと書いてあるようで、ハルテロスも格上のヨンチェヴァなどからすれば問題が多いのだが、歌手の実力の差はその名前以上にかなり大きい。更にピン芸人で管弦楽団などのアンサムブルとは異なり誰でもが良し悪しを判断しやすい。

オペラ劇場では、フランクフルトで会見した音楽監督ヴァイグルが、給与を上げるに際して、現状はドイツで37番目の給与しか貰っていないと語っている。それを捻出する為にミリオンの節約をするとなる。既に過去二十五年間で制作規模が四分の三に落ちているということで、将来性が危ぶまれる。ヴァイグルが辞めてニュルンベルクの音楽監督マルヴィッツ女史が代わる勢いである。私も来年は出かける必要が無くなった。

辞めるということではルツェルンが復活祭を止めるようだ。その内容から見れば当然の判断であっただろうか。更に秋のピアノシリーズも止めて、2020年からはトスカニーニが1938年に始めた夏に集中するという。春と秋は週末に何かを開く程度らしい。夏の規模が大き過ぎるので、資本を上手く集中させれればよいだろう。

火曜日の車中で聞いた。EUユース管弦楽団を率いている団長のお話しだ。アクセラ・ニーシュラク女史の話しによると、ロンドンを本拠地としていた楽団がフェラーラに移ったこと、ベルリンのアイスラー音大の委嘱で活動していること、その歴史的変化も紹介。そしてこの楽団の活動が最もEUの素晴らしい姿として体現しているというのだ。つまり、各国からの楽員が一緒に合わせるだけでなく、言葉を超えてより深い部分での理解、先ずは各々の異なる立場で兎に角協調作業をして先入観を超えることを語る。

そして実際に演奏すれば、EUというのが決して官僚主義の産物でもなんでもないこと、それは民主主義的な情感的なものでヨーロッパという熱狂的なものの体現であって、ブルッセルはもっとこうした実践を示すべきだとしている。つまりそのEUの基本理念として、欧州人としてのアイデンティフィケーションへの熱狂であり、欧州とは一体なにかということを示す実践活動であるとした。

ケルンのフィルハーモニーが企画した多様化への催し物でも同じように欧州への誓いのようなものがモットーとして挙がった。外から見るとその基本理念は閉鎖的なものと思われかねないのだが、まさしくここで叫ばれるEU精神や欧州というものは近代を乗り越えた人類精神でしかない。それがEUユース管弦楽団に具象的に体現されているというのである。



参照:
散髪を済ませた理由 2019-05-04 | 生活
平和、寛容への合同演奏 2018-09-11 | 歴史・時事
by pfaelzerwein | 2019-05-10 19:55 | マスメディア批評 | Trackback
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