人気ブログランキング | 話題のタグを見る

まともでないお尋ね者

電話帳に載っている方の電話が鳴った。取ってみると落ち着いた声で、弁護士と言う。あるファミリーネームを言い、その件で話を聞きたいと語る。その苗字は聞いたことがあり、頭にあったが、何処の誰だか思い出せない。だからそ奴が苦情を申し立てているのかとも一瞬頭を過ぎった。

暫らく話しているうちに、嘗て隣に住んでいた夫婦の名前と分かったが、まだどの家族だったかハッキリと思い出せない。職業の可能性などを聞くうちに、ああ、あの世界周航の船のチーフパーサーになった男だと思い出した。

そう言えば、引越しする頃には乳飲み子を抱えた奥さんに三行半を渡されていたのを知っている。要らぬことを語る必要はないので、嘗ての大家の連絡先を調べるから後から電話をしてくれと言って電話を切った。

実は大家の名前も思い出せなかったのだが、小さな町の電話帳を見ているうちに見つけた。そして、再度電話を掛けてきた弁護士に教えた。

どうもその旦那が、どこからか苦情を受けて、弁護士が彼を探しているのだろう。詮索しても仕方がないが、個人的には客商売をする男らしく愛想も良く、母親も在日領事館の伝書師をしていたと語っていた。

他人のことなどでどうでも良いことだが、仕事先を求めて弁護士が探してくると言うのはやはりおかしな感じがする。思い起こせば、大家も最後には怒っていたような人間性は変わる訳がないのだろう。

まともでない人間は何処にもいるわけで、誰もそのような評価を受けたいと思っていないだろうが、そうした輩に対しては、法的処置に訴えるしかないのである。

先日のイタリア旅行には現役の警官が同行して居り、訴訟の問題が話題となっていたが、イタリアにおいては「個人対社会」よりも「市民一派対市民一派」の争いが政治となっていると上手く表現していた。それに対して、ドイツなどは民事上の係争もこと欠かないが、役所や政府の行政処置に対しての異議から法廷訴訟に持ち込むことも少なくないようである。

そのため様々な訴訟保険に加入している者は多い。交通や賃貸関連なども人気の訴訟保険である。
by pfaelzerwein | 2007-09-17 06:06 | 生活 | Trackback
<< グランクリュ解禁の反響 境目の無い眼鏡の眺望 >>