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滞日暴飲暴食忘備録

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滞日期間、選んで魚を食した。前回は鳥などを中心に食したが、今回は魚類かざるそばとバケットを食さない日は殆どなかった。

刺身は、都合数回食した。一夜はワインと一夜はビールや焼酎などと楽しんだ。刺身は、新鮮さだけでなくやはりある程度ネタを選ぶことが再確認出来た。

生魚に対する印象以上に途中から、廉く食せる焼き魚や煮魚に興味が移った。焼き魚定食などと嘗てならば全く食指が向かなかったものを熱心に探した。ネタの新鮮さも程ほどに食べられるのが良かった。

番外では、湘南のシラス丼など初めて食するものがあり、最近ネットラジオなどでよく耳にした「いかなごの釘煮」とは全く異なる新鮮な魚を楽しむ。いかなごも本物の新鮮な物を家庭で釘煮にすれば格別なのだろうが、なかなかそうもいかない。うなぎを日本橋でまた帰路の欧州上空で食した。

その他、季節がら竹の子やたらの芽、また茸など青梗菜が珍しい食材だったろうか。

薩摩揚げやはんぺん、揚げやとうふや納豆なども喜んで食したが、反対に肉類やトマトやルッコラなどには手をつけなかった。特に最後のものは、こちらの物とは写真で観る限り見栄えも違い、ゴマ味もしないようだ。

手の込んだ日本食もご馳走になるが、やはり珍しい食材ほど嬉しいものはない。また新しい日本酒も頂き、最高級な京の塩昆布も見た目以上になかなか量感があって未だに手元にある。

早速、帰宅後に米を炊いてみたが、見た目は異なってもなにひとつ日本のコシヒカリと変わらない。炊き方によるのだろう。価格は既にここに書いた。

アルコールは、手持ちのワインが限られていたゆえ、休肝日すら取れた。ビールはドライ系が最も上手く、冷しても飲めるのが特徴であろう。しかし、そのアルコールの質は必ずしも極上とは思えなかった。日本酒の中にもある程度の質を保ったものがあったのは確かであるが、ワイン以上に選択が困難な様子。焼酎類についてはなんとも言えないが、出来れば暖かくしても飲めるものが良さそうである。

日本の飲食は、冷たいもの熱いものが極端で、生ぬるいものなどが倦厭される。気候のせいと言ってしまえばそれで終わるが、寒いときには熱いもの、熱いときには冷たいものと、冷暖房の手薄な面を直接食事で補う感が強い。プロ登山家の故長谷川恒夫が山での食事を沸騰させずに適温で調理して燃料を節約したのは有名なエピソードだが、普通の日本人はそれが我慢出来ないのである。

また素材を味わうとした薄味の料理には改めて注目した。なるほどそれからすると強い味付けをするドイツの肉料理は味が強いとなる。しかし、肉を食するとき決して日本食も味が薄い訳ではない。むしろ醤油などが強くしつこい。一方塩気が多いと風評のドイツ料理においても、生野菜などになにもつけずに食することも多い。要は、煮豚や煮たザウマーゲンのように薄味で食するものはなかなかそこいらのレストランではお目に掛からないと言うだけである。
by pfaelzerwein | 2008-04-21 01:09 | 料理 | Trackback
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