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宵越しの金は持たないと嘯く

日本ではG8とG5を足してメジャーエコノミックミーティングと呼んでいるらしい。ロンドンでのG20について、そうした世界の国々における協調の仕方は様々である方が良いとするヴァリアブル・ジオメトリーがEUでの考え方で、G8の意味合いもそのひとつである。

ベルリンとしては、英米の仕掛ける経済危機における各々の国の公的資金運用による支援体制と強化とオバマ・ブラウンの「環境への経済推進」によって、最も今後の世界にとって重要な金融の秩序作りの課題が暈かされることを恐れたという。

前日には、最も経済危機に際してIMFやOECDを通じて貢献するドイツ連邦共和国をもはや合衆国さえベルリンを非難しないであろうと報じられたが、東京を出発前に新たなアジア諸国に向けての膨大な援助額を表明した麻生にメルケルは批判される事となったようである。

しかし、基本的に今最も大切なのは、こうした金融危機の再発を押さえる方へと、もしくはマカオや香港シンガポール、ルクセンブルク、スイスなどのヤクザな国に圧力を掛けて、税制上の公平性を確立して、世界の金融を安定させていく方へ規制強化して行く事に他ならない。それは所謂プロテクショにズムとは異なる新たな経済的な世界発展への試みである。

さもなければ、幾ら膨大な国際的な援助の潤沢な資金も、同じような金融市場における新たな混乱を招くと考えるのは当然であろう。

要するに、日本人などは、昨今の危機を乗り越えて来たというが、ここに来て同じように経済危機に陥っており、何をか況やである。過去三十年間の経済の歴史を見れば、それが十分に社会に還元されて、社会資本として積み重ねられている様には殆ど見えない。

連邦共和国がいくら輸出大国とは言え、また今後は合衆国が従来のような輸入大国でありえることはないと言うことから、またその限られた経済的な資源や高齢化した社会からして、今後とも財政状況を無視してまで世界に貢献して行くと言うことはありえない。

そうした観点から社会主義政党のシュタイブリュック財務大臣が、SPDお得意のソフトによる途上国援助などを楯に、日本などがアピールするようなハードである「金子の餌撒き」支出を押さえながら、国連の常任理事国入りを目指して行くのは正しいだろう。

所詮、ドイツ連邦共和国は国土も資源も無く、労働力も市場も限られている、それならば世界秩序という知的な貢献をしていけば良い。地震の来るたびに紙の家を建てて生活していれば良い民族とは大いに異なる。

「宵越しの金は持たない」、

「あ、ぞう」。



参照:
生活保護が1割超 (虹コンのサウダージ日記)
エンデから遅れること15年 (たるブログ)
by pfaelzerwein | 2009-04-03 00:49 | 歴史・時事 | Trackback
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