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復活祭の葡萄における展開

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復活祭の日曜日への一週間の内に、葡萄は萌芽から展葉へと転じた。これほど明確な復活祭も珍しい。

アーモンドの花の奥には緑の新緑が潜んでいた。早咲きは完全に花が散って、緑が眩しかった。そして葡萄も葉を広げようとしていた。

名うての地所の葡萄はやはり成長が早く、硬く乾燥した枝からは強く堅い芽が驚いたかのように吹き出して、しなやかで瑞々しい枝からは優しく淡い緑がぷつぷつと頭を出していた。つい先日まで仕付けをしていた横着な醸造所もあったと言うのに今はどうだろう。葡萄の手入れによる差は既に顕著である。

復活祭を迎えるフォルストの町のしっとりした夕景はなんと幻想的だったことか。そこからウンゲホイヤーの地所を廻り込むと真っ白なホーランダーが白い花穂を垂らして白い細かな雪のような小花を散らしていた。思わず桃源郷にトリップしていた。はたまた夢か幻か、そのように思うことすらが幻のようでしかない。裸の腕に吹き付ける逆風に初めてそれを拒む物質を感じることが出来るのである。

葡萄は、その木の力強さと炭水化物の貯蓄がここまでの成長に係わる。
by pfaelzerwein | 2009-04-15 01:18 | | Trackback
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