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馬鹿に捧げるリースリング

ラインガウのホッホハイムのリースリングを開けた。キュンストラー醸造所の2007年産のキルヘンシュトュックであるが、なぜかグランクリュと並べてあったので不審に思って開けた。

態々調べていないが結構な値段で買ったのだろう。なぜ試飲をしながらこれを買ったのか判らなかったので早速味見をした。

その理由は結局定かではないが、ウェルナー醸造所で馴染みのその土壌の特徴が強く出ていて、やはりあまり良くないと思った。アルコール13%で立派な瓶に入っていてQbAクラスというのも解せない。似ているのはベルクシュトラーセのツェントゲリヒトのリースリングなどで、恐らく同じような土壌に違いない。

一言で言えば後味も強く素人さんには奨められないリースリングである。恐らく日本などの市場にはこうした難しいドイツワインが主に流通しているのだろう。この醸造所自体は決して悪くはないのだが、輸出入業者はドイツ国内で売れ難くて尚且つ評価本で点数の高いようなものを、なにも分からない日本の市場などに上手く売り込んでいるのだから仕方がない。

こうした特産物は、そこの土地の特殊性を知って、おみあげに楽しむものであって、態々幾多の上手いワインの中から選んで購入するものではない。しかし、月指す指しか見れない事情の分からないマニアや素人さんは、こうした特殊なリースリング試してドイツワインはこうしたものだと思うのだから救いようがないのである。

そう言えば、先日の独日協会の月例会でホッホハイムの若奥さんと隣り合わせになって、あのどうしようもない一方通行の話や、キュンストラーは何件もあるなどと町の話をした。子供の頃は醸造所の友達の摘み取りを手伝ったり、また小学校で体験学習などがその昔は良く行われていたらしい。
by pfaelzerwein | 2009-06-24 15:09 | ワイン | Trackback
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