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カテゴリ:ワイン( 266 )

ワイン祭り避難、第二弾

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ワイン祭り避難第二弾、フランクフルト市立歌劇場でヘンデル作曲「ロデリンダ」の席を確保した。昨年リヨンで新制作上演されたクラウス・グートの演出の共同制作作品である。フランクフルト初日から気になっていたのだが、評判も悪くなさそうだ。指揮は我々のフランクフルトの会にも招聘したアンドレア・マルコンでそれほど悪くは無い筈だ。お互いに仕事で紹介されたこともあるアンドレアス・ショルも出る。バッハの会でも招聘したことがあると思うが大分昔の話でよく覚えていない。兎に角、オペラで聴くのは初めてだ。ユリアスシーザーなどは長尺なのを知っていたが、これも四時間も掛かるらしい。

それにしても完売が続いていて、昨年の同じように評判の良かった「メリウィドー」とは売れ方が大分異なる。演奏回数も多いが、また割に評判の良いシュレッカー作曲「遠くの響き」とはまた全然出方が異なる。「メリウィドー」の売りはやはり主役のマルリス・ペーターセンだたっと思うが、相手役も指揮者も悪くはなかった。しかし先日のシュトッツガルトからのマイスター指揮のヘンツェを聞くとフランクフルトの方がいいとは決して言えない。「遠くの響き」のヴァイゲルは、読響の指揮者になるようだが、これまた評判は悪くはなかった。「メリーウィドー」をマルヴィッツが振っていたのを聞くと若干荒くなっている感じがしたのだが、新聞評は「遠くの響き」でのヴァイゲル指揮に好意的だ。そして今回はマルコン指揮でバロックとなる。そこまで古楽奏法を駆使できるような器用さがあるのかどうか?但し演奏回数が多いので、ある程度ものになってきている可能性はある。

昨年買っておいたサンロマンというのを開けてみた。ボーヌの背後にあるらしいが、あれほど凝縮していない。それでも一時的にかなり押しの強い香味を出していた。2015年産であるから熟成させなければいけないのだろうが、それほどのポテンシャルを持っていると思えなかった。それでも酸味が結構強かったので、やはりもう少し置いとかないといけないのだろう。確か20ユーロを超えていたので、復活祭にバーデンバーデンに出かけるときに途上で見つけたらもう一度買うかどうかは疑問だ。



参照:
回線違いの速度違い 2019-03-31 | テクニック
影を慕ってハムブルク 2018-12-16 | 文化一般
by pfaelzerwein | 2019-04-03 02:29 | ワイン | Trackback

作品中の人生即ち芸術

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2018年のノーべル賞授賞式のメニューが送り付けられた。何かなと思ったらぼくんちのワインではないかという日本からの問い合わせだった。その通りだった。その醸造所のワインを購入した。飲むためではなくて料理用にである。勿論同じリースリングでも年度も異なり、等級も異なる。授賞式晩餐会では「ルッパーツベルガーリースリングアウスレーゼ2014年」と書かれたものだったが、私が購入したのは一リッター瓶に入った「リースリング2018年辛口フラインツハイマー」、ここで気が付いた。フラインツハイムの農協産で件のルッパーツブルクのものではない。13.5%アルコールでお得だが糖を足してアルコール化している可能性が強い。それでやはり今年もノーべル賞を逃したかとなる。距離にして両方ともそれほど南北に変わらないが、地所は若干違う。兎に角、ノーべル賞の方の醸造所も農協産なので、私などがレストランにでも行かないと通常では口にすることが無い。スーパーで同じような価格で料理ワインが出るのを首を長くして待とう。ノミネートはされているのである。

ボンのヴァークナー博士の2020年以降の契約延長はどうも難しくなっている。経営以前にあまりにも客が入っていないとすると中々支援得られない。フェスティヴァルとはいってもあまり誰も来ないのでは意味が無い。前任者が2008/09年には座席占有率90%から92%に至ったのに対して2018年は70%と、連邦共和国平均伸びている中で低調だとされる。ボンのベートーヴェンザールの改築は不利だったが、レヴィットのピアノリサイタルなどもあまり人が入らない教会などでやる必要があったのかどうかも疑問である。また、2016年のペトレンコ指揮の演奏会のDWによって中継されたパブリックヴューイングももう一つ上手に利用出来なかったのかとも思う。70%の入り方をどう評価するかは議論があるが、そこまでの明白なコンセプトと訴えかけがあったかどうかは正直疑問である。

フランクフルターアルゲマイネ新聞は、博士が性犯罪者の元ミュンヘン音楽大学学長モイザーを起用するにあたって、「ベートーヴェンフェスティヴァルがただのイヴェントでは無く深いものである為には彼が欠かせない」と言及したことに触れて、まさしくその深くというのがロマン主義の立場であって、「人生即ち芸術」、「作品の中に人生」としてヴァークナー博士を美学的に攻撃出来るとしている。またもやここでも父親のヴィーラント・ヴァークナーの芸術とその政治的な姿勢などへの批判を思い起こさせるような状況になってきた。まさしくこれがヴァークナー家がどのように転んでも引き継ぐ黄金の呪いのようなものである。

バーデンバーデンの新しいプログラムはまだ冊子として手元に届いていない。これほど遅れたのは珍しいが、要するに今時は殆どいないとしても地元紙を購読しないか、ネットに入っていなければ未だに情報が得られなくて発注していないことになる。それでも「フィデリオ」初日の最上席は全て売り切れている。前日から30席ほど売れている。360ユーロであるから、遠くから訪れるような人には当然の如く飛びつく券かも知れない。今回の初日は若干特殊でペトレンコがベルリナーフィルハーモニカーを指揮して初めてのオペラということで専門家は譲れない。高価な席から売れていく様子で次に第二ランクが売り切れる勢いだ。やはり舞台もしっかり見届けなければいけないとすると近くでないと駄目だろうか。



参照:
怖気づいた伊人の実力 2019-03-16 | 女
許容範囲だろうか 2018-12-13 | 文化一般
by pfaelzerwein | 2019-03-20 05:17 | ワイン | Trackback

ドンドンガタガタ足踏み

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最近は面倒がりが強化されている。例えばワインを開けてもいちいちそれについて書き留めるのも面倒になってきた。何事もそうなのだが、中々関心のあることから外れると面倒で仕方がない。何とか馬鹿の素養があるので、一つ事に集中すると他のことが時間の無駄にしか思えなくなる。アルツハイマーに成りやすい。それでも書き留めておかないと、将来からの記録とならず積み重ねにならず、忘れてそれで終わりだ。ワインのことなどは飲み乍でも乍で書けるようなものなのだが、その時間すら惜しく感じる。そもそも食事をして飲む頃になるともはやその元気が無い。

元気が無いというと、ベルリンからの初日の演奏家の中継を聞いて、翌日時間もあったので久しぶりに昼寝をしてしまった。それほど疲れた。シェーンベルクに疲れたわけでもない筈なのだが、細かな音形を刻もうと思うとどうしても足踏みを高速でやらないと拍も数えられない。足踏みをドンドンガタガタと近所迷惑だが、止まらなかった。チャイコフスキーの方は悲愴と違ってそこまで疲れない筈なのだが、分からない。そしてトレーラーとして出ている本放送が始まるまでの映像を再び今度は純デジタル経路で流す。やはり凄い音が出ていることが分かった。音の凝縮度がミュンヘンの座付管弦楽団とは比較のしようが無い。これは本番のストリーミングが楽しみになった。ドィチュラントクルトューアの質が悪すぎる。

序でながらNHKからの放送の一部を聞いた。ズビン・メータがN響を指揮したフクシマ後一月の演奏会中継録音である。驚いたのは昨日の新聞に載っているようにその音と音楽性の豊かさが、日本の管弦楽団を指揮しても如実で、ここ暫くヤルヴィ指揮ののっぺらぼうのような音響ばかり聞かされていたものだから余程らじるらじるの音が悪いのだと思っていた。嘗てはベーム指揮ヴィーナフィルハーモニカーの録音でも平板で云々謂われていたが、マイクロフォンの位置などが変わっているものとばかり思っていた。少なくともヤルヴィ指揮ではまともな管弦楽の音響が鳴らないことを確認した。流石にメーターの指揮はベルリナーフィルハーモニカが語るようにふくよかで温かく決して奇抜になることが無く硬くはならずに精妙だというのはここでもいえる。だから得意とする「オテロ」の始まりでも決してクライバーやアバドのような痙攣したり閃光を放つことは無いだろう。それらを嘗ては面白くとか聞きやすくとか批判されたのだが、正しく大人の音楽になっていると言えるかもしれない。感慨深いものであり、ご本人もあのおかげで癌に疾病したと頭を過ぎることもあると思うが、私自身同様に、多くの芸術家が未だに日本旅行を出来るだけ控えていることからすればとても得難い人である。

さて肝心のワインである。2011年物は果実が過熟成の傾向があって、中々すっきりとした清潔なリースリングが楽しめない。だから中途半端に瓶熟成させたものはどれもこれも清涼感からは遠くぼてぼ手としたものだった。どれほど良くても例えればカラヤン指揮の大交響楽団のように豊穣感だけで楽しめるものもほとんどなかった。そこで瓶熟成を進めて、なれるのを待ったリースリングがこの一本でもある。その中でもあまり瓶熟成のポテンシャルの高くないものであり、まだ十年経過していないので下手ることもない、そこで先ずは糖を抑えていながら、最初の絞り出しで赤ワインのように一日漬け込む醸造所のこれを選んだ。勿論土壌は雑食砂岩で石灰要素の無いもので最もドイツの中でエッジが効いているワインである。

予想は概ね当たっていて、問題の贅肉もなく、同時に枯れておらず、酸も過不足なかった。久しぶりにいいリースリングを楽しめた。この醸造所の同じガンツホルンは2010年も最高の一本であったので、この2008年やこの年代辺りからドイツを代表するリースリングとなってきている。嘗ては糖を抑え過ぎていたことから熟成させる技を持っていなかったが、十年とは言わないでも十分に綺麗に瓶熟成することが証明された。今度ここの旦那のVDP支部長に会った時に一言賞賛しておこう。



参照:
死の恐怖感も喉元まで 2014-11-21 | 雑感


by pfaelzerwein | 2019-03-09 23:07 | ワイン | Trackback

腰を抜かすような響き

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プロムスの再放送を聞いた。気が付いていなかったのだが、一時間の時差もあり何とか聞けた。録音も残してあるが、敢えて聞いた。それどころか録音の準備をした。生中継録音も成功していて、これ以上というのもあったが、録音機材も新しくなっていて無駄ももともとで試してみようと思った。

音が出た時から腰が抜けそうになった。生放送よりも音がよいと感じた。機材が変わっているので正確な比較は儘ならないが、音が落ち着いているだけでなく柔らか味と裏がよく聞こえるようになっている。通常は生放送というのは新鮮味があっていいのだが、その副調整室でのミキサーの上げ下げとかその場の判断で必ずしもベストではない。勿論ライヴ放送に出来を求めているのではなく事故がつきものだ。しかし新鮮味はあると信じられている。しかし生放送ラディオの送信経路を考えると必ずしもピューアサウンドにならないことは分かる。

当然のことながら送信事故を考えて副調整室で録音もしている筈だ。恐らくその素材が放送されたのだろう。編集は無くても - それどころか休憩時間のプログラムまでそのまま流されていた -、最も良い音で捉えた録音ならば生放送よりも良い可能性がある。なんとなく休憩プログラムの音が貧弱に聞こえたのはそれゆえか?そして32Bit96kHzのフローティングポイントで録音した。

ガーディアン紙が今年にトップにリストアップしていたが、その前半は今回のツアーの中でも価値のある演奏だったと思う。既にその評価はしていたが、こうして細かなところまでズームアップ出来ると - つまり喧しい音にマスキングされない -、ソロでは聞かせる奏者たちもそのセクションごとのアンサムブルとなるとフィラデルフィアなどの頂点の合奏には追い付かなく荒い。これは総奏の音作りとも共通しているかもしれないが、結局はセクション毎にアンサムブルを締め直して、全体で音を作っていくしかないということだろう。最初から木管群などは業務連絡が盛んだったが、指揮棒の流れに沿って合わせていくことを考えるとやはり時間が掛かることなのかもしれない。つまりキリル・ペトレンコが各々の奏者の出来を把握しないことには詰められない合奏の芸術かもしれない。水曜日にはもう一日の再放送があり、これも聞き逃せなくなった。

「春の祭典」をクリーヴランド管弦楽団がエルプフィルハーモニーで演奏した録音を聞き返した。やはり出だしからして上手い。テムピで分からないところはまだあるのだが、二部のイントロダクションがとても気に入った。こうした精細なリズムを書き込んでいて、我々の知るストラヴィンスキーのイメージとはまた違う洗練が感じられた。ここもブーレーズの演奏と比較してみたい。メストの指揮はどちらかといえばブルックナーをお手本にして作曲されたストラヴィンスキーで、アロイス・ツィムマーマンが模倣したストラヴィンスキーではない。最終の生贄の踊りのリズムが難しい。私は未だに全然乗れていない。期限があるのに大丈夫だろうか、自分が演奏するわけでないのに心配になる。

「影の無い女」の一幕はペトレンコ指揮のストリーミング録音を聞いた。やはり今からすると物足りないところもあって、歌手などの条件が揃えばもう一度最後に再演があってもいいかと思う。若しくはバーデンバーデンでも遠くないうちにやってもらいたい。その意味からするとケントナガノがどのように鳴らしているかが気になってくる。

年末二本目のグローセスゲヴェックスを飲み干した。デキャンタに入れ替えた甲斐はあったが、結局酸が落ちていてミネラルが苦味を出していた。ここがリースリングにおいて重要なところで、高価なリースリングつまり長く寝かして瓶熟成を楽しむようなワインには経年変化で落ちない生物学的熟成による酸が不可欠だ。数年で酸が落ちてしまうようではいけない。つまりこれ以上寝かしておいても素晴らしいバランスとなることはないということだ。最後の時期のフォンブール醸造所のペッヒシュタイングランクリュを試飲していて、「2012年にはそれほどの瓶熟成が期待できるわけでなく比較的早めに開けれそうだ。」と書いている。もう少し早めに開けてしまえばよかった。

昨年のアムステルダムでのクリスマスコンサートを観た。コンセルトヘボーを現代のバッハの伝道師へルヴェッヘが指揮したロ短調ミサである。この指揮者とゲントの団体は我々の伝統のあるフランクフルトのバッハの会では最も今日的なバッハを聞かしてくれた団体だ。だから安売りで彼の指揮する新旧の二種類のロ短調ミサ曲のCDを所持している。その二つの制作や我々の聞いたフランクフルトでのそれとは大分大雑把な感じは免れないがそれでも良かった。近代奏法でのメスト指揮の演奏よりもやはり異なりコンセルトヘボーの管弦楽にとことんやらせている。我々の教会合同的なバッハである。



参照:
一杯引っ掛け風邪予防 2013-09-13 | 試飲百景
19世紀管弦楽の芸術 2018-09-04 | マスメディア批評



by pfaelzerwein | 2018-12-30 01:41 | ワイン | Trackback

旨さが心配なハードコア

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クリスマスには、いつもの栗ザウマーゲンに、レープホルツ醸造所のガンツホルンを開けた。2013年産であるから熟れていて当然なのだが、ドイツで糖を最も落とす醸造所として有名で、そこのワインの瓶熟成には疑問もあった。しかしグローセスゲヴェックスつまりグランクリュの醸造にも経験を積んで、糖の残し方も上手になってきた。

実際に開けてみるととても上手く結びついた旨みを感じ甘露まではいかないがナシの熟成感にも近い。甘い大粒の栗にも合わないわけがない。寧ろ私のような超絶辛口を求める向きには物足りなく、食事にはと思ったのだが、なんといってもおかしな混ざりもの感がない。要するに口の中で邪魔をしない。

恐らく2013年の酸が弱いものだから、旨みの感じが強く出てきたのだと思う。決して残糖感とかがあるわけでは無いのだがそのミネラル風味がハードコアではないのだ。

序でながら、ベルリンのデジタルコンサートホールからはチェックアップしたメディアは既に観ていた。つまりコパチンスカヤのリゲティなどは既に観ていた。そのヴァイオリンの音が正に甘い。我々からするとソフトコアなのだ。パフォーマンスなどは良いとしてもシェーンベルクに合わせるとなると、よほどハードチューンした管弦楽でないと本質がごっそりと抜け落ちてしまわないか?まだベルリンでリハーサルしていないことを既に心配しているのだ。キリル・ペトレンコには絶大の信頼があるのだが、ミュンヘンでの批評などを読んでも、聞いてみるまでは分からない。

就寝前にデジタルコンサートホールから二曲を流した。同じコンサートの最初のシベリウスの曲に続いてリサ・バティシュヴィリが弾くヴァイオリン協奏曲である。ヤルヴィの指揮も予備知識として観ておきたかったが、どうしてもその競演の方は気になる。

フィルハーモニカーの中には同じツュマチュエンコ門下生もいると思うが、彼ら彼女らの表情やその本気の演奏態度が嬉しい。これだけ活躍している奏者となると競演も超一流となるので、こちらも実際に先日のフィラデルフィアとどうしても比較してしまう。

曲はお得意のシベリウスらしいが、私などは先日のチャイコフスキーでのピッチの相違があったのでどうしてもそちらに合して耳を調整しながら聞いてしまう。なるほど中々輝かで申し分ないが、本当のデルジェスの響きは少し違うのではないかと保留するのである。

またもや一楽章の後で拍手が起こっている。チャイコフスキーの場合は仕方がないと思うが、ここはどうも解せない。個人的には会場の騒がしさなどが苦にならないだけの予習と修業を積んでいるが、それとこれはまた別な話だ。「悲愴」の三楽章の後とかとはまた異なる「理解」の問題が係る。センス、要するに趣味の良さということになる。ブラヴィーでもなんでも歌舞伎の掛け声でもなんでも同じだが、知ったかぶりの下種な態度はみっともないだけだ。同様に間延びした演奏には間延びした沈黙だろうか。

それにしてもヤリヴィは集客力という点があったにしてもとてもいいところで呼ばれていて、プログラム面でも得をしている。楽団の方が願っているところでもあり、とてもいい関係に見える。画面はまだよく見ていないが、ベートヴェンの一番のお勉強休みにじっくり見たい。

「春の祭典」が頭に圧し掛かっているが、メディア整理からミュンヘンでの「影の無い女」初日シリーズストリーミングの録音をコピー忘れていたことに気が付いた。昨年の放映時に音声だけを綺麗に録音したからだ。要するに初日の録音は所持しておらず、映像についているMP3では物足りなかったので、音声だけを狙った。探すと残っていたのでコピーしておいた。

再演で聞いた時はスコア席に近かったのが、三幕には最前席に移動。しかしこうして改めると邪魔になっていた幕に入る前の電気的な音声があまり邪魔にならなくなってきた。正直今改めてこの作品の楽譜に当たるのは億劫だったが、もう避けて通れない気持ちになった。スイッチが入ってしまった。我々凡人は、そもそも大部の楽譜を開くのが厄介で、音を聞くぐらいでしかスイッチが入らない。奇しくもその時点でケント・ナガノに関して言及していて、今回もそのナガノの指揮で観劇するとは、因縁をとても感じさせる楽劇である。



参照:
Wブッキングの逡巡 2018-12-07 | 生活



by pfaelzerwein | 2018-12-26 23:08 | ワイン | Trackback

一寸寝かさなければ

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バイエルン州の選挙に伴って、劇場が投票を促すヴィデオクリップを出していた。若手の歌手達が声と票を掛け合わせて声を合わせて歌っているのは中々気が利いていた。向かって左から二番目の人は「三部作」に飛び入りした人で、三番目は「パルシファル」で天の声、「指輪」でヴァルキューレ、日本公演では「魔笛」の二人目の侍女を歌っていたウィルソンのようだ。一番右の人は発売初日に朝から並んでいる人のためミミを歌っていた人だ。その功績あってか2013年よりも大分投票率が上がった様だ。車中のラディオも12政党が割拠して、保守政党が過半数を割り続けて、緑の党が第二党に、社民党が五位陥落とかだった。またしばらく多数派工作で話題を提供するのだろう。

土曜日は具合が悪くて、到底走りに行けなかった。歯根の炎症が酷かった。下手をして全身に毒素を回したくない。日曜日に走ればよいので様子を見た。食欲とか全て落ち込んでいて、免疫力が弱っているので注意をする。寝坊をしたが何とかに日曜日には峠を攻めて下りてきた。木曜日は天気が良く、駐車場の下の自然の家に宿泊していた夫婦がうろうろしていた。どのハイキングルートを取るか決めかねていた。こちらも走る柔軟体操をしていたので態々声を掛けた。だから分かった。どれぐらい健脚か分からなかったが、やはり数キロは歩きたそうだった。地図を持っていたので適当なところを教えてあげた。谷に下りて向こう側の峰に上がるが高度差も少なく、それでいて静かな山歩きが出来るからだ。再び谷に戻って来て気持ちがあれば反対側の300m高度差を上がっても良し、私が走っている林道を戻って来ても良い。基本はもう反対側の谷間の宿舎まで上手く回って戻って戻れれば良いだけだ。天気も良く心配は要らない。

土曜日のリガからの放送は面白かった。ストリーミングの音質は悪くなかったがモノラルだった。折角のヴァイオリン間の掛け合いが楽しめない。モノラルだけに距離感がくっきりで気持ち良いが、この時代に最新モノラルを聞くとは思わなかった。改めてサイトを訪れるとステレオでMP3がオンデマンドで置いてあった。やはりどこかでしくじった様だ。写真を見ると古い劇場だが、録音だけはステレオで、転送のところでモノラル化していたらしい。

演奏は可成り良かったようで ― ホルンの傷などはどうでもよいのだが、いつもライヴで細かなところは変わっているようだ ―、アンドリス・ゼニーティスの「マーラ」も伏線どころかしっかりと主題を織り込んであり、バスクラリネットの終りが唐突な感じがするのはそのように浮かび上がるようになっているようだ。オポライスの歌も地元故にか熱が入っていてよかった ― それ以上にお国言葉でのインタヴューの声の表情が良かった。劇場で身内の前で歌うとなると当然かもしれない。色々と批判もあった歌であるが、これはこれで立派なレパートリーになっているなと思った。それにしてもこうした楽団がしっかりと付けると楽曲の出来がよく分る。ペトレンコ指揮のべルリナーフィルハーモニカーでの演奏が待ち遠しい。

兎に角、これだけの演奏をしているのだから中央ドイツ放送は録音を都合して勿論ステレオで熱いうちに流すべきだ。そうした文化交流の価値は、たとえリガの劇場の客が楽章ごとに拍手していても、得難いものだ。その辺りの感覚がまだまだ旧東独で教育を受けた人が牛耳っているような放送局では足りないのではないか。いずれにしてもネルソンズがここで落ち着いて仕事をする限りは、独墺圏の交響楽団としてベルリンのフィルハーモニカーとライプチッヒのゲヴァントハウスはドイツ文化を代表する双璧となるに違いない。

上の放送で面白かったのはラトヴィアの放送のアナウンスメントだった。言葉は分からないでも音の感じやイントネーションがスイスドイツ語に似ているのだ。言葉に共通項は無い筈なのだが、どうしてそのように聞こえるのか?特に中央スイスの「グルツィ」や「オーヴィーダルーガ」ルツェルンなどのそれを感じさせる話し方をする人も居る。バルティック三国の差などはよく分からないが、ジとかジュとかの音があまり濁らないからやはりロシアのそれとは大分違う。

ブロムシュテット指揮ヴィーナフィルハーモニカーに出掛けた節にフランスのスーパーUで購入したブルゴーニュを開けた。有名なジヴリー2014年ものである。なによりもハーブ風味が強く、このコートシャロネーゼの中にあるものとしては驚きの味わいだ。ボーヌ以南は比較的土地勘があるのだが、なぜこの地域だけがこれだけ違うのだろう。薄くないのである。18ユーロ程度にしてはお買い得だった。調べてみると春に同じ2015年物を買って失望している。寝かさなければいけなかったという事だ。



参照:
勝負にならないもの 2018-03-10 | ワイン
東向きゃ尾は西に 2018-10-12 | 文化一般


by pfaelzerwein | 2018-10-15 04:09 | ワイン | Trackback

ラインガウワーの印象

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新しいグラスファイバー回線にルーターを接続した。夕刻に入れた。申請してある番号やアカウントで自動的にネットに簡単に接続出来るようにもなっている。そこまでしなくてもとは思うが、万人に受け入れられやすい方法だろう。こちら側のWLAN構築に少し時間が掛かった。NASに入るのに手間取ったのと、そして不思議なことに最後までクロームキャストが読み込めなかった。理由は分からないが、同調する方法を忘れているので遣り直す必要がある。

もう一つ解約して、移転している筈の電話番号が表れないので、これに数日間が掛かるのだろう。そのようなことで一度ネットに入ったが再び不通になった。それでも試してみた速度テストでなんと略50Mbps出た。早速ARDメディアテークからバイロイトのパーヴォ・ヤルヴィ指揮を観ようと思ったら、普通になった。通常の使い方では変わらないが映像メディアのストレスが無くなる筈だ。現状の25倍の速度である。

不通になったままであるが、古い回線に切り替えて使えるので何ら問題が無い。来週末のミュンヘンからの中継までに全てが整えばいいテストになると思う。両方のLANを切り替えることもIPを変えることも簡単なので、二つを並行して使えると、入場券の予約も二種類の待ち番号が貰えることになる。何時から何時まで二つのシステムを切り替えながら使い続けられるだろうか?

キュンストラー醸造所の2017年ドムデカナイを開けた。やはり2015年よりも軽く、2016年よりも質が良かった。ロベルト・ヴァイルなどは霜で大分やられたようだが、この結果の質は悪くない。2014年の感じに近いかもしれない。なによりもこの土壌のリースリングの良さはこの軽さ感なのだ。そもそも本命であったお隣のヴェルナー醸造所のそれに比較してもこの醸造所のリースリングにはパフューム感などはあっても軽やかさが無い。だからこの土壌だけは特別なのはヴェルナーにおいても同じだった。と同時にこのミネラルの強さは名物以外のなにものでもない。果実風味も適当で、酸も適当なのだが、食事を選ぶところがこのミネラルだ。分らなかったので適当に食事とした。いい年だけは少し手元にあると一寸した変化を付けられて面白いリースリングであることは間違いない。

それでも昔買った時のヴェルナー醸造所のこなれて静かな感じからするとやはり賑やか過ぎる。写真の教会から左端へとドムデカナイの地所の最上部だが、結構太い幹が見えるのでヴェルナーのそれかもしれない。左端の森はヴェルナー醸造所である。ドムデカナイの名前は、大司教区マインツからその地所であるホッホハイムのワイン地所に水を運んだドームの使者達のことを指し、今もフランスからドームを護ったヴェルナー家の地所である。

キュンストラー醸造所での印象から2017年のラインガウワーはそれほど悪くは無いのだが、ヴァイル醸造所の様に被害が出ているところもあって、量は少ないだろう。その他では2015年のシュペートブルグンダーを試した。アシュマンハウゼンのホェーレンベルクは、ケストナー醸造所のものに比べて繊細には造ってあったが、その価格ほどの魅力は無かった。



参照:
二日間の試飲の旅 2018-05-08 | 試飲百景


by pfaelzerwein | 2018-05-18 23:28 | ワイン | Trackback

勝負にならないもの

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ボーヌの南のジヴリーのピノである。コートシャロネーゼの赤でいつもリヨン方面に走るときは通る一角である。その見た目と同じで枯れた痩せた土壌でブルゴーニュワインに期待する旨味は無い。2015年であるから購入したのだが、それでも傾向は変わらなかった。この地域のピノノワールならばドイツのシュペートブルグンダーで超えているものはいろいろとある。特に2015年ならばこのフランス物程度では比較にならない。

価格の18ユーロ相当としても、勝負になるものは山ほどあるが、どちらかというとドイツのシュペートブルグンダーの方が高価になる。勿論手の掛け方も技術もフランスを超えているものが殆どだろう。結局、ブルゴーニュで話しになるのはボーニュ以北・以西となるのだろう。

発注したゲル電池が発送された。そこで週末にでも時間を作って半田ごてを握るかと思ったが、正直これだけ小さな正負極に銅線を半田付けする自信がない。周りも狭く取り外すと戻せなくなる可能性もある。外しても両極の距離がミリほどしかない。先ずは新たな半田ごてを注文した。ごく一般的なものであるが今使っているものよりは先が尖っている。アマゾンでの評判は良いようなので試してみよう。何回も遣り直しの効くものではないから8ユーロほどの投資ならば仕方がないか。どうしても半田仕事は電化製品修理では欠かせない。

同時に発注したのは、マイクロUSBとUSB2を繋ぐアマゾンべーシックである。これは以前使っていたYOGA充電用のものが傷んでいるのを発見したからで、新しいものが来たところでもう一度復旧作業をしてみてもよいかと思う。この間にモニターアームに固定配線などをしていて気が付いたのは、クロームキャストの電源がこのケーブルで配電されていたということで、余分にこのケーブルがあれば使えることが分かり、殆ど価格の変わらない二本組を発注した。二本で7ユーロしないので安いものだ。これで一番壊れやすいマイクロUSB部分を補うことが可能になる。

それに関連するものでは少々高価だったが、電源からUSB出力するアダプターをこれまたアマゾンベーシックのを発注した。これは通常の物は長く置き場所によっては使い難かったので短く小さめのものが欲しかったのである。許容量も2.4Aと大きめで、これもまた評判が良い。

その他切れた即効性接着剤と、HDMI延長アダプターなどを発注した。後者は以前購入したものと同じようにシナから直接届くのだろう。三つ組みで2ユーロしない。HDMIの場合モニターの後ろ側に出力があるのでいちいちケーブルの抜き差しが儘ならぬので、キャストやラズベリーやノートブックなどを簡単に抜き差しするのにとても重宝するのだ。HDMIの便利さは音声を含めた映像データの簡便な取り扱いのこうしたところにあると思う。

半年ぶり位でメインシステムで音出しをすると、違うなと思う。低音がしっかり出ているのは当然なのだが、シングルのアクティヴスピーカーには無い高音の細やかさもあって、出ているとか出ていないとかの次元とは違い、美しい濁りの無い実体のある響きが楽しめる。一度これを体験すると少々寒くても中々籠り部屋には戻れないのである。陽光と共になくてはならない気がする。



参照:
裏蓋を開けて凝視する 2018-03-09 | テクニック
不覚にも嗚咽が漏れる 2017-12-19 | ワイン

by pfaelzerwein | 2018-03-09 23:54 | ワイン | Trackback

ワイン蔵の温度変化

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寒さが続く。そこで我がワイン蔵に温度計を設置した。結果は以下の通りだ。

2018/02/27 18:25:05 Temperature 7.62C
2018/02/27 18:35:05 Temperature 8.12C
2018/02/27 18:45:06 Temperature 7.69C
2018/02/27 18:55:06 Temperature 7.69C
2018/02/27 19:05:06 Temperature 7.69C
2018/02/27 19:15:06 Temperature 7.69C
2018/02/27 19:25:06 Temperature 7.88C
2018/02/27 19:35:06 Temperature 7.94C
2018/02/27 19:45:06 Temperature 8.25C
2018/02/27 19:55:06 Temperature 8.31C
2018/02/27 20:05:06 Temperature 8.38C
2018/02/27 20:15:06 Temperature 8.38C
2018/02/27 20:25:06 Temperature 8.38C
2018/02/27 20:35:06 Temperature 8.38C
2018/02/27 20:45:06 Temperature 8.38C
2018/02/27 20:55:06 Temperature 8.38C
2018/02/27 21:05:06 Temperature 8.38C
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2018/02/28 08:45:11 Temperature 7.38C
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2018/02/28 09:05:11 Temperature 7.19C
2018/02/28 09:15:12 Temperature 7.06C
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2018/02/28 11:15:12 Temperature 7.00C
2018/02/28 11:25:12 Temperature 7.06C
2018/02/28 11:35:13 Temperature 7.19C
2018/02/28 11:45:13 Temperature 7.12C
2018/02/28 11:55:13 Temperature 7.19C
2018/02/28 12:05:13 Temperature 7.12C
2018/02/28 12:15:13 Temperature 7.06C
2018/02/28 12:25:13 Temperature 7.00C
2018/02/28 12:35:13 Temperature 6.94C
2018/02/28 12:45:13 Temperature 7.00C
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2018/02/28 13:25:13 Temperature 6.94C
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2018/02/28 13:55:13 Temperature 7.19C
2018/02/28 14:05:14 Temperature 7.06C
2018/02/28 14:15:14 Temperature 7.00C
2018/02/28 14:25:14 Temperature 7.06C
2018/02/28 14:35:14 Temperature 7.00C
2018/02/28 14:45:14 Temperature 7.00C
2018/02/28 14:55:14 Temperature 6.94C
2018/02/28 15:05:14 Temperature 6.88C
2018/02/28 15:15:14 Temperature 6.75C
2018/02/28 15:25:14 Temperature 6.81C
2018/02/28 15:35:14 Temperature 6.94C
2018/02/28 15:45:14 Temperature 6.56C
2018/02/28 15:55:14 Temperature 6.81C
2018/02/28 16:05:14 Temperature 7.00C
2018/02/28 16:15:14 Temperature 7.00C
2018/02/28 16:25:15 Temperature 6.94C
2018/02/28 16:35:15 Temperature 6.94C
2018/02/28 16:45:15 Temperature 6.56C
2018/02/28 16:55:15 Temperature 6.56C

ラズベリーパイに安物のセンサーを付けただけなので、実際の温度よりも一度ぐらい高く出る。外気は零下13度ほどになり最高気温も零下数度まで上がったその温度差を考慮すると、計測では温度差上下1.5度ほどで摂氏5度以上であったことになる。ワインの長期熟成には悪影響を与えない。因みに夏季の外気温は摂氏16度以下から摂氏34度以上まで18度の温度差があったが、地下の気温差はその一週間で19.31度から20.44度の範囲での変化であったから、計測の修正値を入れると盛夏から厳冬へと摂氏で14度ほどの温度低下となる。その間の外気の気温差が47度あるので、全く文句は言えない常温蔵と言えよう。

八月のルツェルンでの音楽会の備えて、宿を予約しておいた。二か月ほど遅れたが、それでもまだ適当なところが見つかった。まだ晩夏であるから涼しげな郊外が良いと思ったがネットでは限りがあった。ルツェルンから車で数十分走らなければいけないが、同じ湖の沿岸である。ウィリアムテルの故郷であるが少し遠い。船でもあればそれもよいかと思うが、コンサートが終わってからでは難しいだろう。

日程を調べると、どうも二泊で充分なようで、初日は朝早く出て、三日目は引けてから帰宅しても、ミュンヘン通いと変わらない。最初は時間潰しに山の方に行こうかと思っていたがそのような時間もあまりなさそうだ。

先ず部屋を抑えて置いて、キャンセル料無料で先払いが無いところであるから、また変更が可能だ。こうしたところも早めに入場券を抑えおくと有利になる。当初はお得なスイス国境のドイツか、フランスまで撤退して宿泊も考えていたが、獲得した入場券を無駄無く使おうと思うと近くに泊まった方がお得だと思った。これから毎年のように通う訳であるから、長期的に考えよう。



参照:
秋から冬に備える今日この頃 2017-07-14 | アウトドーア・環境
時計を合わせる学力 2016-12-11 | 生活
デジタル情報をものにする 2016-12-09 | アウトドーア・環境

by pfaelzerwein | 2018-03-01 06:00 | ワイン | Trackback

二流と一流の相違

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久しぶりにゲリュムペル2014年を開けた。人によっては2015年に飲み干しているようだが、いよいよその真価が問われる時期になっている。そしてコルクを開けて、黄昏感が漂い、再びペトロ―ル臭への暗示があった。実際に開けた初日はなんとなくヒネタ感じがあった。

そして明くる日に期待せずに試すと断然若返っていて、新鮮な酸が伸びやかだった。再びデキャンタ―に移すのを忘れていた。この程度のPCになるともはやグランクリュワインのように扱ってやらなければ駄目なことを忘れていた。特にブュルックリン・ヴォルフ醸造所の果実味に富んだ作りはそのエキス分満載故に開け方飲み方が難しい。殆どの人が価格の割に不満を持つ原因となっている。実際にここ何本か開けていて自分自身満足したものは少なかった。一つには醸造親方が変わったためかとも思ったが、やはり長持ちに作られていると最初のうちの嗜み方がとても難しくなってきている。

価格も簡単にGC一本100ユーロ超えるようになっていて、ドイツのリースリングの価格を上昇させる機関車役を担っているので ― 勿論品質を引っ張っているという意味でもある、そのような長期間寝かすようなリースリングは特に必要ないのでPCで充分なのだ。これでも通常の年度でも10年後にも楽しめることは殆ど保証されているようなものである ― その割には安く買えるので争奪競争となっている。

お味の方は基本的には果実風味とミネラルの拮抗だが、現時点ではホウランダーのような味が感じられて、ミネラルの砂岩の砂地系の比較的ケイ素の多い感じで、何処かシャムパーニュにも繋がる高級感が嬉しい。最初にあったミルキーな感じは完全に華になっていて、その塊りが無くなっているので、開いていることには間違いない。但しまだ酸がこなれるというほどに丸くなっていないため、経過十年ほどは全く心配が要らずに楽しめる。価値がとても高かった。あと三本以上は残っている筈だ。

水曜日から始まる第二夜「ジークフリート」の主役はシュテファン・フィンケだ。バイロイトでは2015年に歌った。そのプロフィールなどを調べていて、もしかするとどこかで話したことが無いだろうかと思った。自宅はナーへのバートクロイツナッハのようで、恐らくマンハイムで知り合った奥さんの関係だろう。写真を見ると他人の空似かもしれないが、ワインの試飲会でよく見た感じがする。今後気をつけてみよう。そこからライプチッヒに通っているようで、その途上車を走らせながらハンディーフリーの電話でインタヴューに答えている。

バイロイトのジークフリートとしてキリル・ペトレンコの指揮で絶賛されて、そして今面白いことを語っている。

Anfangs hatten wir einige Reibungspunkte. Er forderte mich auf, mein gewohntes Fahrwasser zu verlassen. Ich bin ein Sänger, der sich gerne Zeit nimmt, mit breiter Stimme agiert. Das geht mit Petrenko nicht. Er ist perfektionistisch, detailversessen, das Musizieren ist bei ihm wie Mathematik, alles muss zusammenpassen. Aber das Ergebnis ist ideal. Um so schöner war es bei den ersten Proben in München, es hat sich angefühlt, als hätten wir nie etwas Anderes gemacht, als zusammen den „Siegfried“ aufzuführen. Die Saat ist aufgegangen.

最初は幾つかもめる点がありました。彼は、自分自身の進路から離れろと求めたのです。私は、ゆったりと幅広い声でやろうという歌手ですよ。それがペトレンコとではならんのです。彼は、完璧主義で、細部に拘る人で、彼にとっては音楽をするというのはまるで数学のように全てが統一されていなければいけないのですよ。しかし、結果は理想的です。ミュンヘンの最初のプローベで上手く行けば行くほど、そもそも「ジークフリート」を一緒にやる以外の何物でもなかったのだと言うことになるんですね。種が開芽ということです。

この「自分は違うように歌う歌手だ」という発言はバイロイトの時からインタヴューで答えていて、態々そのように話す意味が納得できなかった。なるほど彼は、1999年から2005年までアダム・フィッシャー監督のマンハイムの劇場にいて粗い歌をつまり典型的な「二流のヴァークナー」を歌っていたことは分かるのだが、その声の威力だけでキャリアーを積んできたらしい。そこで50歳になるここ暫くレッスンを受けていたという。声楽の技術を磨いて無理せずに歌い続けられるようにと言うことだが、漸く一流への道を歩もうとしているかのように思われる。その素養からして、現在のジークフリートの第一人者であり得るのだが ― その他バイロイトに欠かせない歌手となりそうで、実際にその成果を今回披露してくれるのだろうか。確かに2015年の時には緩いところも残っていた。



参照:
スレンダーながら多層的な23歳 2014-10-16 | ワイン
今年初の頂上往復 2018-01-29 | 雑感
高みの環境への至福の処 2015-08-15 | 音
消滅したエポックの継承 2016-10-23 | 文化一般
by pfaelzerwein | 2018-01-29 23:09 | ワイン | Trackback