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鬱陶しいスポーツ観戦

一寸鬱陶しくなったので、散歩終了後床屋に行った。色々な話の中でオリンピックの話をすると、あまり観ていないがと言いながら、アメリカチームのバトン落としの話が出た。

後ろで聞いていた奥さんが、「オリンピックは特別ルールだよね」と言うので、「何処も、大口かまし野郎が多くて、駄目だよね。あれはさ、広告機構とメディアが一体になって吹いているだけでさ、結果はもう一寸とか全然駄目とかの失望と失笑を呼ぶだけだよ」とぶち上げた。

今時オリンピックのアマチュアリズムを語る者は流石にワイン街道にも住んでいないが、意外にメディア絡みの可笑しな構造を解析する人は少ない。

ドイツの場合は、米国や中国や日本とは異なって、それほどスポーツ振興が徹底的にコマーシャライズされていないので、メダル数も伸びない。勿論東ドイツ選手の威光が消えてしまったのでこれが普通だろう。

現在の先進国では、一流選手スポーツ振興に税金を使ったり恩恵を与えたりするのは殆どないのが当然である。だから、中共や韓国のようなオリンピックを国威発揚に使う国はへんに目立つ。その反面、広告収入などとても税金では賄えない尋常ではない金額を、ただの広告塔でしかない ― そんな事も気がつかずにその収入の高額から自分は一流人だと自惚れている輩 ― プロスポーツ選手は勝ち得るのである。

しかし、だからこそ、大法螺を吹きながら一向に結果を残せない「かまし野郎」が続出するのである。彼らは、なにもその人格に徳が無くて大法螺を吹きまわっているのではない。法螺を徹底的に吹きまくる事が広告契約の条文化されていない基本条件であるからこそ、恥もなく吹き捲くるのである。

そして結果は、そうした大口叩きでメディア露出度が多く盛んに視聴者に期待させる競技ほど予想を見事に裏切ってくれるか、その広告契約の累積額の大きさに殆ど求道的に見えるほどの重圧に挑む挑戦者を見せるのである。後者の場合は、本来の競争や競技の醍醐味を見せる事からは甚だ程遠い不愉快な情景が ― これは毎日多額の空売りをして神経をすり減らしている専業投資家の姿と何も変わらない ― 世界中の茶の間に移し出される。お茶の間で民族紛争に端を発する戦争シーンを観戦するのとあまり変わりない。

だからこそ、床屋の親父が指す「幾らかの思い掛けない勝利」が対象的に清々しく殆ど純粋なアマチュアリズムを髣髴させるスポーツ観戦の醍醐味のように映るのである。



参照:
ほっそりとした背の強さ [ 女 ] / 2008-08-22
品質の悪い靴に涙する [ マスメディア批評 ] / 2008-08-20
君が代はおろかしく厚顔 [ 雑感 ] / 2008-08-15
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by pfaelzerwein | 2008-08-23 01:17 | マスメディア批評 | Trackback